最近、整備工場を休みがちだった研修生ドミニク。どうしたのかと声を掛けると、「一人暮らしの自宅の状態がひどく、雨は吹き込んでくるし、蚊が入り放題で最近もマラリアになった。同じ敷地に住む叔父が建てている新しい家に一部屋を借りたいのだが、そのためには建築作業を手伝わないといけない。だから工場に行けなかった」とのこと。「一度、家を見に来て欲しい」と言われ、訪問することになりました。

工場から歩いて1時間近く、彼の家はジュバの町外れにありました。パピルスで作った壁と国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)から支給されたビニールシートの屋根。自分で建てたといいます。内戦で父親を失くした彼はウガンダの難民キャンプで母親と暮らしていましたが、2006年に彼一人がスーダンに帰還、ジュバにやってきました。

「とにかく町に出て働きたかった。でも、来てみたら仕事はなく、親戚もいないので住む場所にも困った。帰還した時にUNHCRからビニールシート、毛布、食糧、食用油などの支給があり、それを持ってある家族の家で居候をしたけれど、最初は歓迎されたが配給された食糧が底を突くと出て行かざるを得なくなった」
その後、友人の家を転々とする生活を経て、叔父さんがジュバにいることを知ってその敷地に家を建てさせてもらったと言います。「仕事は結局見つからなかったが、JVCの研修生の募集を知って応募した。早く一人前のメカニックになりたい。だから工場は休みたくない」と言うドミニク。困難な状況は続きますが、その後は毎日工場に元気な姿を見せています。

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