2006年10月の記事一覧
先日こんなことがあった。車でビターレ(工場のローカルスタッフ)と銀行に行った帰り道、警官に停まれと合図された。あれっ、何かしたかな?車のナンバープレートを確認した後、免許証を出せと言う。待ってましたとばかりに差し出したときの警官の顔は、ちぇっ、こいつスーダンの免許持っていやがるという表情が見てとれた。そして、もういい行けと。そうなのだ自分は日本の国際免許証ではなくスーダンの運転免許証を持っているのだ。この日が来るのを楽しみにしていた。ここで何事も一度では片付かないスーダンで、免許取得までの道のりを紹介。
一日目 先ず外国人が免許を取るのに何が必要か聞きに行った。申請書・パスポートとそのコピー・写真・視力検査の証明・医師の適正証明・日本の免許証とそのコピー・手数料が必要。申請書は担当者が不在でもらえず。
二日目 交通警察署で申請書はこれをコピーしてこいと言われ、コピー屋に走る。それを持って記入してもらう。眼科の診療所へ行き視力検査。日本と同じCマークの紙が張ってあるが部屋は薄暗く、やけに距離が遠いと感じた。聞けば6mと言う。そんなにあったかなと思いながら上・下と指差しで答えパス。その後病院へ。1時間待っても担当者が現れずあきらめる。
三日目 病院でまた1時間ほど待って医師と面談。身体に問題はないがパスポートにも日本の免許証にも血液型の欄はない。O+だ、日本で何度も検査している間違いないと言い張っても証拠が無い、困った。「神に誓って」と、アラビア語で2回言うと笑って許してくれた。そろった書類を持って交通警察署へ行くが、いくら待っても署長が帰ってこない。
四日目 署長のサインをもらって隣の部屋で手数料を...払えない。誰もいない。しばらく待つが、出直すことにする。午後に行くと人がいた。手数料を払いその隣の部屋へ、また誰もいない。さっき見かけたので待つと戻ってきた。免許証の元になる紙切れに記入して写真を貼って、ハイ出来上がりってこれ紙だよ。ビターレが文房具屋に行こうという。透明シートにはさんで機械を通して...あ、これパウチっ子だ。そうか自分でやるんだ。おじさんにハサミで切ってもらって出来上がり。
とこのような感じでわずか四日だが、方々を行ったり来たりで日本のように一箇所で済むものではなかったのである。
10月18日
ハルツームへの飛行機の仮予約は2日前にしてあるので、チケットをもらいにオフィスに行く。しかし留守番の女性がいるだけで、空港へ行ってくれと言われる。空港の受付に行くと今はチケットが無い、チェックインのときに料金を払ってくれればいいと言われ、明日本当に乗れるのだろうかと不安になる。