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現地ブログ from 南スーダン

南スーダン日記

泥沼化した紛争の中で人道危機が叫ばれる南スーダン。紛争下の人びとの生活とJVCの支援活動について、担当の今井がお伝えします。

南スーダンの首都ジュバ、戦闘は終わったけれど・・

JVCスーダン現地代表 今井 高樹
2016年7月21日 更新

「これ、見てみなよ」
差し出されたスマホの画面を見ると、赤土の広場のような場所に敷かれたビニールシートの上に、累々と兵士の死体が横たわっています。別の写真は一般市民なのか、Tシャツやズボンにべっとりと血が付いた人々の遺体が、土中の穴に折り重なり、今にも埋められようとしています。
「みんな、ジュバから送られてきた写真だよ」
私が言葉もなく写真を見ていると、スーダン人の友人は少し気まずいと思ったのか、 「これ、こういう写真がね、WhatsAppで回ってくるんだ」
そう言いながら、スマホの画面を閉じました。WhatAppはスーダンの若者の多くが利用しているソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)です。

南スーダン、ジュバ再訪(2)
―車両整備士養成、卒業生との再会

JVCスーダン現地代表 今井 高樹
2016年6月30日 更新
前回より続く)

今回のジュバ訪問の目的のひとつは、数年前に私たちの職業訓練に参加した、元避難民の若者たちの近況を訪ねることでした。

20年以上も続いたスーダン内戦が終結し、希望にあふれていた十年前。誰も、ふたたび内戦の日々が来るとは想像していなかったでしょう。当時、難民キャンプから南スーダンに戻ってきた若者たちに職業訓練の機会を提供するため、私たちは自動車整備工場の運営を始めました。2006年のことです。それから2009年末まで、2期の研修コースを実施し、合計32名の卒業生を送り出しました。

南スーダン、ジュバ再訪(1)
―強盗、狂乱物価、そして自衛隊

JVCスーダン現地代表 今井 高樹
2016年6月27日 更新

「気を付けろ。ここはもう、以前のジュバじゃない」
ビタレさんは、真顔で私にそう言いました。
「ひとりで外を歩かないこと。ボダボダにも乗らず、必ずクルマで移動すること」

7年前に住んでいたジュバでは、何もかも自由でした。「何もかも」は言い過ぎですが、昼間であれば自由に歩きまわり、乗り合いバスに揺られ、急ぎの時にはボダボダと呼ばれるオートバイのタクシーをつかまえていました。
しかし、今は違うのです。

前回より続く)

秒読みに入った統一政府の樹立

統一政府樹立の障害となった二つの大きな理由のうち、28州分割については前回に書きました。

もうひとつの理由は首都ジュバ「非武装化」の遅れです。といっても完全に非武装にするという意味ではなく、和平合意によれば、政府軍がジュバから25キロ圏外に撤退し、それに代わって、政府と反政府派の双方の兵士によって構成される「首都警備隊」が配置され、治安維持にあたることになっています。

しかし、3月になっても政府軍のジュバからの撤退が完了しません。反政府派は「これでは統一政府には参加できない」と言い続けてきました。

こうして、本来は1月が期限だった統一政府の樹立は遅れに遅れ、3月も後半になると「和平合意は既に破綻したのでは」という声も聞かれるようになりました。

しかし、4月に入って事態が動きました。
28州の問題が解決されたわけでなく、政府軍の撤退も完全には終わっていないようですが、反政府派は「首都警備隊」を構成する部隊をジュバに派遣。そして、リーダーである元副大統領リアク・マチャルのジュバ入りがついに秒読みに入っています。

ジュバ到着後、リアク・マチャルは副大統領としての職務を開始し、これをもって統一政府が動き出すことになります。

「駆け付け警護」など、自衛隊への新たな任務の付与を可能にする安全保障法制が3月29日に施行されました。

その前後、日本の新聞社や雑誌社から、メールや国際電話で私に取材がありました。南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に派遣されている自衛隊が、任務拡大の最初の対象になると予想されるため、南スーダンの現在の状況はどうなのかという質問です。

「いま、南スーダンでは内戦がますます激しくなって、たいへん危険な状態になっているのではないかと思うのですが...」
記者さんは、だいたいそう尋ねてこられます。
「いや、そんなこともないですよ」
私がそう答えると、
「ええっ?」
皆さん、ここで面食らうというか、少々驚かれるようです。
「そっ、そうなんですか?」

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