2014年12月の記事一覧
もうすぐクリスマスですが、イエスが生まれたとされるパレスチナの町ベツレヘムはヨルダン川西岸地区に位置し、高さ8メートルの分離壁(隔離壁)と軍事検問所によって分断され、包囲され、違法入植地に土地を侵食され続けています。
しかし、その壁の中にも外にも、楽しみと自由を求め、恋や希望を歌うパレスチナの若者たちの姿があります。
そうした若者の姿は、日本でも、11月に来日したパレスチナのヒップホップ・グループ「DAM」(動画はこちら)や映画『自由と壁とヒップホップ』などを通じて広く知られつつあります。しかし、DAMや『自由と壁とヒップホップ』を通じて知られるようになったヒップホップ以外にも、ロックやダブなどの分野でも若いグループが登場しています。
2006年から開始した占領下の東エルサレムでの学校・地域保健事業は、今年で8年目を迎えました。これまで皆様からの大切な寄付や税金によって、この事業は支えられてきました。あらためて御礼申し上げます。
本事業は、「東エルサレムの学校や地域社会施設において、人々の健康を守り健康を促進させるための仕組みをつくり、発展させる」という目標を掲げています。そのためには地元住民が健康に関する知識と意識を向上させ、それを周囲に広めていくための仕組みを作り、活動を継続的なものに発展させていく必要があります。
そこで、現在はパレスチナ自治政府、学校、幼稚園、地域社会施設などの協力を得て、学校生徒や教師へのトレーニング、子どもたちや保護者への健康教育と健康診断、地域青年たちへの救急法トレーニング、孤立した村での巡回診療などを実施しています。
この事業によって、トレーニングを受けた子どもたちや教師たちが保健委員会等を通じ自発的に健康保健活動を行うようになり、上記目標のうち「人々の健康を守り健康を促進させるための仕組み」をつくる段階が進んでいます。
また、健康診断、巡回診療、サマーキャンプを通じ、医療や教育へのアクセスを制限される東エルサレムにおいて、住民の健康管理と健康に対する意識向上にも貢献しています。