2010年12月の記事一覧
「うちのニワトリが卵を生まなくなった!」と各参加家族で騒動が始まったのは一ヶ月以上前のこと。それまでも卵の生産には家族によってばらつきがあったのですが、生まなくなった理由を聞けば「鶏用のエサを買うことができないのでヤギ用のものを与えたら、卵を生まなくなった」とか、「実は、エサの量を減らした・・・」とかとか。ああ、なんてかわいそうなニワトリたち・・・と思いながらも、彼らの支出を抑えながらもなんとか生産性を上げられないかと、獣医さんに相談しながら考えていました。
「いいニュースがあるよ」とコーディネーターのファリッドさんから、ガザに行く前に連絡がありました。養鶏に参加する一人、アティアさんが卵を孵化させ、10羽のヒヨコがかえったとのこと。強いといわれる地元産の品種のニワトリであっても2〜3年後には卵を産まなくなります。どのタイミングで孵化について皆がトレーニングを受けるのがよいか、生産が安定するまで待ってからの方がよいかと考えていたところでした。そこで、早速ヒヨコがかえったとのニュース。私が喜んでアティアさんを訪問したのは言うまでもありません。
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山村 順子
パレスチナ現地代表大学時代は南アフリカの構造的暴力をHIV/AIDSを通して研究。課外では日本とコリアの平和構築活動に携わる。2009年に開発と紛争・ガバナンス専攻で修士号取得。3年余り電機メーカー勤務を経て、2012年にパレスチナの分離壁のある村に滞在し、静かにパレスチナ人を蝕む「理不尽が当たり前」の現実に憤ると同時に彼らの人としての強さに魅了される。帰国後にJVCでボランティアをしながら、女性と子供支援に特化したNGOでインターンを経験。2013年から産油国への協力事業(教育・投資促進)に数年携わった後、当団体勤務。主観や偏見をできるだけ取り除き、問題の本質を常に考えることと、多様な価値観を武器とし、皆で知恵を出し合い事業を運営するのが目標。2016年からJVCに参加。
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