2009年4月の記事一覧
一年に一度の、ベイト・ジブリン難民キャンプの女性グループの研修旅行。朝7時。せっかくの旅行なのに、この日は朝から怪しい雲行き。集合場所でどんより重い空を見上げて心配する私に「大丈夫よー、晴れるわ!」と声をかけながら、鍋ごとお昼ご飯が入っているであろう大きなかばんをバスに詰め込む女性たちは、今にも鼻歌を歌い始めそうな表情です。

JVCは医療救援協会(Medical Relief Society=MRS)とともに、東エルサレムの分離壁で分断、隔離された地域の学校などで、健康教育や巡回診療を実施しています。壁の“向こう側”=西岸地域の学校では、西岸出身の保健指導員さんが10箇所の学校を回って健康教育を実施しています。
保健指導員のアズバさんは、MRSで10年活躍する大ベテラン。この日は、昨年、今年と新しくエルサレム側で保健指導員としてMRSに加わった2人と、西岸・アイザリヤの女子中・高等学校で行われているアズバさんの授業を見に行きました。アイザリヤはエルサレムのすぐ東側なのですが、エルサレムとの間には2004年に分離壁が建設され、エルサレムから隔離されてしまいました。彼女は現在、アイザリヤにあるこの学校に週に一度通っています。この日は、栄養について、また早婚についてなどの授業が行われていました。西岸の公立校では、保健省による健康診断は行われますが、保健教育などはカバーされていないのです。