2007年8月の記事一覧
ベイト・ジブリン難民キャンプに住むアーエフさんは、39歳。車のタイヤを販売するお店を経営していましたが、パレスチナの経済状況の悪化により、2年前にお店を閉じざるを得なくなりました。奥さんは学校の先生をしていましたが、体調が優れず今年の夏から休職をしています。子どもは3人。13歳と3歳の男の子、9歳の女の子です。
ニヴィーンちゃんはJVCが支援する栄養センターに通っています。1歳ですが、体重は6.4キロしかなく中度の栄養失調です。ニヴィーンちゃんの家はハンユニス市から少し離れたバニ・スヘイラという地区にあります。一階建ての家はコンクリートでできていて屋根はトタンです。2つの寝室とキッチンとリビングがあって、両親と兄弟5人が住んでいます。お父さんの両親もすぐ隣に住んでいます。ニヴィーンちゃんの家族は難民で、難民キャンプの外ですが、国連難民救済事業機関(UNRWA)の援助で家を建てることが出来ました。寝室には床に直接マットが敷いてあり、家族はここで座ってくつろいだり、寝たりします。
キファちゃんは生後5ヶ月。JVCが緊急支援を再開した現地NGOアルデルインサンのハンユニスセンターに通う栄養失調児です。7月に重度の栄養失調と診断され、センターに通い治療用栄養食を食べています。今回、このキファちゃんのお家を訪問しました。
ベドウィン村と呼ばれるウム・アル・ナセル村は1997年にベドウィンが移住させられてできた村です。今では約5千人が暮らしています。この村の前には、見渡す限り貯水池が広がります。下水処理場の限られた能力で処理が間に合わない下水を貯めるこれらの貯水池は、遠めには青緑の水がきれいに見えますが、凄まじい匂いを放っています。この春には、このような貯水池の一つが増え続ける汚水の重みに耐えきれずに決壊し、この村を飲みこみました。村人は近くの高台に避難し、テント暮らしをしていましたが、いまではほとんど家に戻っています。

パレスチナを代表する医療NGO、パレスチナ医療救援協会(PMRS)のクリニックを訪問しました。PMRSのガザでの活動はガザ市にあるオフィスとガザ北部3箇所と南部フザアのクリニックを拠点とし、各地での巡廻診療を実施しています。もともと移動の制限や医療施設不足に対応するために、巡廻診療を活動の中心にしてきたPMRSですが、圧倒的にニーズのある地域にはこのようにクリニックも設置しています。