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ミルクがない

パレスチナ現地調整員 藤屋 リカ
2006年7月20日 更新

17日、「人間の大地」ガザセンターの代表イテダルのところにも子どもの栄養改善事業の責任者のモナのところにも、同じ子どものからの緊急の要請が届いていました。
10ヶ月の赤ちゃんモハンマドが生きていくために必要な特殊ミルクが、なくなってしまったとのことです。非常に高額なミルクで1缶(5日分)が、420シェケル(約1万円)します。すでにガザ内にミルクの在庫はありません。父親は子どものために、ガザ内のあらゆるNGOを回っているようです。

ガラクトース血症という病気で、ガラクトースという糖が体に入ると、それが肝臓や脳に悪影響を及ぼして、障害や死につながります。特に2歳までの栄養が重要で、ガラクトースを除いた特殊ミルクを中心としたきちんとした栄養を取っていけば、障害を持つことなく過ごしていけます。 ガザ内には3人の子どもが、同じ病気で現在治療を受けています。

イテダルは、「特殊ミルクの代金だけで月に2500シェケル(約6万円)もかかります。このガザの経済状況で、どうやってミルク代を払えるでしょうか」と言います。「人間の大地」の看護婦の月給は保険等込みで450ドル(約5万円)程度です。
同じ病気の子どものところに少しミルクの余裕があり2缶(10日分)なら、実費で売ることができるとのことで、「人間の大地」はとりあえず2缶を確保し、父親に手渡しました。とにかく10日分は保障されました。

19日、私はエルサレムに戻っていましたが、ガザの子どもの栄養改善事業の責任者のモナはモハンマドのことを心配しています。「同僚からお金を集めるとか私自身もできるだけお金を出すので、とにかくミルク確保して」と言います。「10日あれば次のミルクを何とか確保できるだろうし、1ヶ月あれば2歳になるまでのミルクを調達することができるかもしれない」と続けます。

このミルクは特殊で、エルサレムでも国際NGOが薬を調達するような薬局でさえなく、東エルサレムの病院でやっと見つけることができました。病院にも在庫は少なく、2缶なら売ることができるということでした。病院側も状況を理解していて、実費の1缶350シェケル(約8千円)で売ってもらえることになりました。とりあえず、10日分は確保できました。モナに連絡すると「とにかく買っておいて欲しい」とのことでした。モナたちNGOの職員はお給料が出ているとはいえ、失業中やお給料の払われていない家族や親戚を養っているのです。

ガザでは10人が空爆等で死亡しました。一人の赤ちゃんの命を救うために、厳しい状況にある自分たちの生活を犠牲にしてでも何とかしたいと奮闘している人たちがいるのに、同時にいとも簡単に人間の行いによって命が奪われています。(7月19日)

東エルサレムの病院で特殊ミルクを買ってきました。
薬剤部の責任者は「CARE(米国の大手NGO)からも2缶注文があった」と言っていました。モナに電話で連絡したところ安心したようです。モナのところにもCAREのガザスタッフから連絡が入っていて、CAREではスタッフが一人50シェケル(約800円)ずつ出し合ったとのことでした。
薬学博士でもあるモナは「特殊ミルクを必要としているのは、モハンマドだけではありません。ミルクさえあれば健康に育っていけるのです。子どもや家族が安心して過ごせるように、ミルクを提供できる方法を考えなければなりません」と言います。

土曜日には、モハンマドのところにミルクを届けることができると思います。

日本では、このような特殊ミルクはパレスチナほど高額ではなく、ミルク代は公費負担です。NGOとしても、パレスチナ保健省にも提案していくべきことなのでしょう。しかし、今は、保健省はWHOやNGOとも共同で、危機状態への対応におわれています。紛争による負傷者への対応、軍事地域での医療体制の整備、病院や診療所の発電機のための燃料の確保、伝染病の予防、病院の薬の確保・・・・、あまりに問題が多すぎます。(7月20日)


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