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ラファ緊急支援最終報告

パレスチナ現地調整員 藤屋 リカ
2005年10月 6日 更新

ご協力ありがとうございました。支援は2005年1月、現地協力団体との会計等の事務作業も7月に終了しました。

2004年5月、ガザ地区のエジプト国境ラファへのイスラエル軍の侵攻では、家屋だけでなく、医療施設、水道や電気などのインフラ設備なども破壊されました。5月だけで3,800人の住民が家を失い、60人が死亡、200人以上が負傷しました。この侵攻前、ラファでは人口の66%は十分に食糧が確保されていないという厳しい状況にあり食料等の緊急対応が必要になり、JVCは支援を開始しました(人道支援のお願い)。

家を失い学校に避難してきた家族家を失い学校に避難してきた家族

第1弾として、家を破壊された109家族(特に子ども)に対しての牛乳約7,700パック(約28万円分相当)を支援(報告1)、第2弾として栄養失調児と栄養失調児を抱える授乳中の母親に対して牛乳と高栄養ビスケットを80人分(約6万円分相当)支援(報告2)を行ないました。

第3弾として、子どもの栄養失調など栄養を専門にしている現地NGO「人間の大地」のラファクリニックを通して、(1)栄養失調児と困窮家庭への食料支援と、(2)看護師による栄養・保健指導及び母親との相談等の心理的サポートを実施しました(中間報告)。

長期化する紛争の中でおきた事態で、家を壊されたという直接被害を受けた人々と同様に、元々困窮生活を強いられ栄養失調児を抱えるような家庭に対する支援も必要でした。

(1)の食料支援は、「人間の大地」ラファクリニックが把握している中等度・重度の栄養失調児、及び栄養失調児を抱える困窮家庭に対して、月に1回、栄養価を考えた食料セットを支援しました。当初、2005年6月から4ヶ月を計画していましたが、JVCと同様の支援を実施した別の団体の予算が先に使われたこと等あり(この点については中間報告では一部情報が混乱しており最終報告が正確な対象人数になります。把握している必要な人々に食料は届きましたが)、JVCの支援分は2004年8月から2005年1月になりました。

この支援は、特に栄養を必要としている人々が対象なのでの、「人間の大地」ラファクリニックのスタッフが1軒1軒を家庭訪問し状況を確認してから、決定していきました。
栄養失調児50人に、一人に対し4ヶ月(延200人)、表1の食料を提供しました。

表1:栄養失調児用の食料セット(1ヶ月分) 表1:栄養失調児用の食料セット(1ヶ月分) 
中等度の栄養失調だったが、体重は増加し改善傾向中等度の栄養失調だったが、体重は増加し改善傾向

栄養失調児を抱える困窮家庭に対しては、29家族に4ヶ月、2家族に3ヶ月、3家族に2ヶ月(延128家族)、栄養価と共に家族の状況も考慮した表2の食料を提供しました。

表2:栄養失調児を抱える困窮家庭用食料セット(1ヶ月分)表2:栄養失調児を抱える困窮家庭用食料セット(1ヶ月分)
食料支援を受けた家庭を訪問、子どもの体重の変化を説明するクリニックの代表、母親の貧血も改善食料支援を受けた家庭を訪問、子どもの体重の変化を説明するクリニックの代表、母親の貧血も改善

この支援で用いた食料セットは栄養失調の治療になるように検討されたもので、安価で栄養価の高い豆や入手しやすい乾燥ナツメヤシ、ゴマの加工品等が含まれ、母親からはとても喜ばれました。この内容は、母親が栄養価と経済性を考えて食料を買うことができるための教育的な目的も持ったものになっていました。また、食料セットと一緒に「人間の大地」が作成した安価に手に入りやすい材料で作る栄養価の高い料理のレシピも一緒に配布しました。

レシピブック、乾燥ナツメヤシ、蜜、ゴマのお菓子、支援説明のラベルレシピブック、乾燥ナツメヤシ、蜜、ゴマのお菓子、支援説明のラベル

(2)の看護師による栄養指導及び母親への心理サポートは、7月からの3ヶ月を予定していましたが、実施したところとても必要性の高い支援だったので3ヶ月延長し、2004年7月から2005年1月の6ヶ月間実施しました。

採用されたアワテフさんは23歳でラファ出身、地元で教育を受けた看護師で、栄養教育や相談における心理的サポートの方法について「人間の大地」で集中内部研修を受け、この支援の担当になりました。週6日のフルタイム、1日平均15人の相談に応じました。
物静かでゆったりと人の話を聞くタイプの性格が母親たちにも安心感を与えていたようで、センターのスタッフ、母親たちの双方から信頼されていました。来所者数の増加、相談内容も多様化し相談にかかる時間も増えるなか、アワテフさんの朗らかな性格が、常に人が殺到しているクリニックの雰囲気を和らげていたという効果もありました。

クリニックで働く看護師のアワテフさんクリニックで働く看護師のアワテフさん

この第3弾の実費部分では、食料品費(延子ども200人と128家族分)116万9千円、食料品を詰める箱代9千円、食料品の詰め合わせのための人件費2万2千円、看護師の人件費25万6千円の計145万6千円を支援しました。

ラファでの緊急人道支援は2005年1月に終了しましたが、ガザ地区では子どもの栄養改善事業は継続中で、5つの幼稚園の約500人を支援しています(子どもの栄養改善支援事業)。

ガザの現況ですが、2005年9月にイスラエル軍はガザ地区からの撤退を完了しました。ガザ地区のパレスチナ人は約400平方キロメートルの地区内を自由に動くことができるようになりましたが、海・空・境界はイスラエルによる管理が続きます。撤退完了から2週間も経たないうちに、パレスチナの武装組織とイスラエル軍による「暴力の連鎖」がエスカレート、パレスチナの武力闘争を行なってきた組織が終結宣言を出した後もイスラエル軍による攻撃は続き、緊張した状況になっています。


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