2006年11月の記事一覧
ノンプー村のナーじいさんが「女王蜂をじっくり見たい」とリクエストし、女王蜂をアヤコ先生が取り出したところ、なんと女王蜂が脱走。300羽くらいの働きありも一緒に農林局内を飛び回り、3mぐらいの大木の枝に止まった。どうするのかな?と思い見ていると、なんとアヤコ先生は網を手にし、木に上り始めた!「がんばれ、貴一」と心の中で叫んだ瞬間、蜂が止まっている箇所目掛けて、網をかけ、見事数百匹の蜂を捕獲した。捕獲した網を後で調べてみると、きちんと女王蜂も入っていた。他のラオス人研修生も拍手、喝采。私も先生の勇敢さに思わず拍手。
今週は座学中心の養蜂研修。ラオスにいる蜂の種類や、蜂の性質、女王蜂の性質、蜂の好む季節などを学ぶ。農林局内に置いた5つの蜂の巣箱では元気に働き蜂が蜜や花粉を集めるようになった。それにしてもラオス人は働き蜂の針も怖がることなく、平気で蜂を手で捕まえる。巣箱を取り出す時も、全く怖がる気配がない。「自然のものは怖くないんだ」とのこと。スタッフのブンシンは何でも足に何かの病気があり、その病気には蜂の針にある成分が効くとのことから、なんと自ら足の上に大量の蜂を乗せ、みごと刺されて喜んでいた。恐るべし、ラオス人。
サムヌアの養蜂の先生の名前は「アヤコ」(しかし、男性)と言う。私の名前は「アヤカ」なので、なんとなく親しみが沸いていた。アヤコ先生の顔はなんとラオスでは珍しい醤油顔。一重の切れ長の目に鼻筋が通った中井貴一似の丹精な顔立ち。(ただし、既婚)
そんな話を直接本人にしていたところ、なんと面白い事実が分かった。サムヌアも第2次大戦時に日本軍が進駐していた時期があり、どうやらアヤコ先生の祖先は日本の血が混ざっているらしい。そういうことで、先生の家系では代々、子供に日本の名前を付け続けているとのこと。なるほど、先生の顔が日本人そっくりなことにも納得。世代が入れ替わっても、血は受け継がれる。血は水よりも濃し。
養蜂研修がスタートした。5箱のハチ箱を持って、養蜂の先生がサムヌアからやってきた。サムヌアからビエンチャンまでは車で12時間の距離であり、ビエンチャンからカムアンは更に車で5時間かかる。長旅で蜂もだいぶ疲れており、水に溶かした砂糖を蜂に与え様子を見る。カムアン県農林局長のカムフアン氏も参加し、賑やかな研修の幕開けとなった。
ちなみにこの研修、土日も含め来週まで続きます。(というわけで、今週は休みなし(泣))
12月のインド研修のためのビザを取りにビエンチャンへ上がる。ビエンチャンに上がった時に最近必ず買うビエンチャン土産がある。それはラオス産のヨーグルト(色々な味があるが、パッションフルーツソースが一番おいしい)とジョマのベーグルだ。ジョマのベーグルは特にシナモン風味のがおいしい。それにしても、こういう洋物の物価だけはとても高い。ヨーグルトは1つ100円、ベーグルは5つ入りで270円もする。日本の物価とあまり変わらないと思いながらも、ついつい毎回買ってしまうビエンチャン土産、みなさんもご賞味あれ。
村人の本音を聞くのは難しい。日本人とラオス人という違いや、村には役人を同行しなければならないという決まりなど、村人との素の会話を阻む要素は多い。でも、何も言わなくても、質問から返答までに見せる少しの「間」やこちらをじっと見つめる時の目から、何となく「哀しい」とか「嬉しい」とか「恥ずかしい」とか村人の気持ちが垣間見えることがある。その瞬間は、民族を超えて、お互い人間だなあと私が感じられる瞬間だ。
地球の木のスタディーツアーがいよいよスタート。それにしても、皆さん私の両親と同じ世代だとは思えないくらい、活動的でびっくり。村で出された食事も躊躇することなく口にし、満点の星の下での川での水浴びもなんと全員参加!それにしても、コミィニケーションって言葉じゃなくて、その人が体から発している雰囲気で十分取れるものなんだ。と、今回のツアーでしみじみ感じた。言い尽くされた言葉ではあるけど、やっぱり人間同士は「気持ち」です。
タイやラオスのマヨネーズは異様に甘い。食べた瞬間、「こんなのマヨネーズじゃない」と言いたくなるが、実は日本のマヨネーズよりタイのマヨネーズの方が世界的なスタンダードに近い味らしい。自分が常識だと思っている常識はそもそも日本の常識であり、国際的に通用する常識、ましてはラオスの常識と異なる場合が多い。それを分かっていないと、外国で働くのは難しいだろう。
自慢ではないけど、私はラオスに来てからラオス国内で髪の毛を切ったことはない。異国暮らしでそれなりにストレスも多い中、髪の毛を下手に切られた時のあの嫌な感覚を味わうと思うと、何となしに足が遠のいてしまうのだ。(といって、おしゃれな髪型をしていく場所もないが)しかし、私の髪の毛は既にこれまでの人生でおそらく最記録となるくらい伸び、とうとう我慢できなくなり、ナボーマーケット近くの美容院へ行った。美容院はトタンと竹で作られた6畳くらいのスペースでシャンプー台、カット台と一応設備は整っている。シャンプーは頭のマッサージと共に行われ、途中でシャンプーをしにきたのか、頭のマッサージをしにきたのか分からなくなる程、すごい勢いで長時間行われた。その後のカットはなんとびっくりしたことに、きちんとした鋏を使用し、しかもシャギーなる技をしっかり備えていた!ちっぽけな国のちっぽけな田舎町にシャギーがあるとは。やはりおしゃれをしたいという女性の気持ちは世界共通なのかな。