2022年2月の記事一覧
プロジェクト開始してからは活動の様子など、なかなかお伝えできておらず恐縮です。
サワンナケート県の農村10村で行ってきた3年半にわたるプロジェクトが昨年9月をもって終了しました。
稲作をしつつ、森や川から林産物や魚などを自らとってきて日々の糧とする、自然とともに生きる村人の暮らしの基盤を守ることを目指して行ってきたプロジェクト。村人たちが村の土地や森、川の資源を保全しつつ利用できるよう支援する「自然資源管理」と、農業技術の普及などの「農村開発活動」を2本柱として活動してきました。
それぞれの活動で成果があり、その一端をまずは写真で感じていただければ何よりです。
これから、詳しい成果をこのブログを中心に書いてまいります。

2019-2020年度に、村人を対象にしたジェンダー平等について考えるための研修を10村で行い、632人の参加を得ました。
下の写真は、村の中の様々な仕事を誰が行っているか、「男性」「女性」「両方で分担」の3つに分類するワークショップ最中の様子です。


村内の仕事、特に家庭内の仕事の多くを女性が担っているにもかかわらず、村のリーダーや村の会議に参加するのは男性ばかりで、女性の発言する場が少ないという環境に違和感を感じてもらったり、家庭内の仕事の負担をより均等にするよう意識してもらうことが目的です。
ジェンダー研修後に話を聞いてみると、女性側からは、
「夫が家事をやってくれるようになった」
「女性が発言をしても良いのだと初めて考えるようになった」
「夫が以前より敬意をもって接してくれるようになった」
という声を聞くことができました。
男性側からも、
「女性の仕事とされてきた薪割りや家畜のエサやりなどを手伝うようになった」
「妻がより意見を言うようになった」
などの声がありました。
ジェンダー研修を行った10村全てで、性別による分業や意思決定の在り方を見直す声が聞かれ、ジェンダー研修の効果を感じることができました。
この研修から村人たちが自分たちの権利について考える機会が増えることが今後期待されます。



