2004年2月の記事一覧
Happy New Year!今年もあなたがたが平和であります様に
年末年始をバグダッドで過ごしていたため、日本の正月を楽しむことが出来なかったのですが、ちょうどひと月遅れの今、正月気分を味わっています。
イスラームの二大祭りの一つ、イード・アル・アドハ(犠牲祭)が始まり、2月1日から4日はイラクでは休みになっています。次の土曜日の7日まで休みのところも多いです。
この時期は、ムスリムにとっては一生に一度は務めとされるメッカへの巡礼の時期に当たります。またこれを犠牲祭と呼ぶのは、神の試練により自分の息子を犠牲にして殺すことになったムハマド(マホメッド)が、最後は神の思し召しで、息子の代わりに羊を差し出すことになったという故事に基づいているようです。
JVCではイラク緊急支援として、湾岸戦争以来イラクで使われてきた劣化ウラン弾との関連性が疑われる、ガン・白血病に苦しむ子どもたちを助けようと、これらの病気の専門病棟を持つ病院への支援を続けています。
2月3日は、白血病の女の子、ラナちゃんの一周忌だった。
イラクの子どもたちの絵の原画展をやるのは初めてだ。なぜここまで引き伸ばしたかといえば、ラナちゃんの描いてくれた絵が紛失したりして、なかなか原画展をやる気力もなかったからだ。
昨年暮れに大掃除をしていると奇跡的にラナちゃんの原画が見つかった。ただ鉛筆で描いただけの絵だけれど、こんなに迫力のある絵はほかにない。
12月30日 再びセントラル教育病院にて
アッバース君は昨日から危篤状態だった。病院に着くと「今朝亡くなった」と医師に言われ愕然としたが、病棟に行ってみるとまだ生きていた。しかし虫の息で酸素吸入を続けており、病床には親族と思われる人々が集まり泣きじゃくっていた。容態からして後は時間の問題と思われ、つらい思いで病院を後にする。
バクダッドのセントラル教育病院の病棟を訪問
JVCは2003年8月以降、バグダッドにあるガンと白血病の専門病棟を持つ二つの病院に対して、治療用の薬品と機材の支援を続けている。