2003年3月の記事一覧
イラク戦争が始まってしまった。
前回の湾岸戦争をきっかけにパレスチナではチェックポイントがあちこちに作られたという。そのときの記憶から、ともかく図書館を拡大してこどもたちのシェルターとしても使えるようにしようと工事が急がれた。昨年の夏から始まった工事であるが、封鎖が厳しいせいもあり、費用が最初の見積もりをはるかに越えてしまった。主に長崎の市民グループの助けにより、イラク戦争開戦前になんとか工事が終わった。
米英によるイラク攻撃が始まってから、カリタス・クリニックは途端に静かになった。イラク人のスタッフたちは、故郷に残してきた家族や大切な人のことを思い、気が気でならないし、パレスチナ人やヨルダン人のスタッフもそれを知っているから、みんなさりげなくねぎらいの言葉をかけたりしている。
アンマンからバクダットへ向かうタクシーの乗り場がある。イラクナンバーの1970年代の白いシボレーにオレンジ色でペイントされたタクシーが停留している。運転手たちは、バクダットへ向うお客さんを待っている。強風のなか、閑散としていたタクシー乗り場だったが、そのうちバクダットを目指す人々が次々とやって来た。
ヨルダンのイラク大使館にビザを申請に行った。何とかビザを取ろうとしているジャーナリストが次から次へと訪れる。でも、なかなか難しいようだ。日本のバックパッカーもいる。
「盾になるのですか」
と聞くと、
「いやー観光ですよ。ともかく見てみたいんですよね。」
という。
2月15日のイラクへの武力行使反対世界統一行動では、数百万人の人々が参加しました。世界各国で、市民の人々が武力行使反対の声を上げています。日本でも東京の渋谷で5,000人の人々が集まりました。赤いポスターを持ってデモに参加する人々を見かけます。
JVCが行っているイラストキャンペーン。第一陣として清水事務局長が2月20日、イラクに266枚のイラストを携えて出発した。イラクでは日本の子どもたちが描いてくれたイラストをもって学校などを訪問し、イラクの子どもたちに紹介する。子どもたちが平和について考えれば、大人も平和について考える。そして行動することが問われる。