2015年7月の記事一覧
この夏、新しく発足するイラクボランティアチームのキックオフイベントとして、7月13日(月)に「現地事業を体験しよう!ワークショップで知る『イラクの横顔』」を開催しました。ご参加いただいた皆さま、どうもありがとうございました。
はじめにスタッフの池田が、4月に現地で撮影した写真や動画を紹介しながら、最近のイラクの状況を報告。クルド自治区スレイマニヤのショッピングセンターや、郊外の緑豊かな山地の様子、楽しそうにビデオに映る現地NGOのスタッフなど、報道では目にしないイラクの「横顔」に、参加した方々からは驚きの声もありました。
過激派組織「イスラーム国」が2014年6月にイラク第2の都市モスルなどを制圧し、イラクとシリアにまたがる地域で国家樹立を宣言してから1年。イラク国内の避難民数は、2015年7月現在、300万人に上り、戦闘を逃れるために家を離れた多くの人々が、見通しが立たない状況下で現在も避難生活を送っています。
JVCのパートナー団体「インサーン」が活動するキルクーク県は、クルド自治政府の治安部隊が展開し「イスラーム国」の支配下には置かれていませんが、昨年6月以降、同県にはイラク各地から多数の避難民が流入しつづけています。
キルクーク県では、多くの国内避難民がキャンプに入れず、親類の家や学校、建設現場で寝泊まりすることを余儀なくされています。また避難民に食料などを提供する地元住民の負担も、避難生活の長期化に伴い増大しています。
昨年度はこうした状況を受け、JVCとインサーンが連携して緊急支援を実施しました。2014年8月末から呼びかけて集まった寄付金で、2014年11月と2015年2月の2回、キルクーク県の国内避難民、難民、受け入れ住民の困窮世帯を対象に、食料品や日用品の配布を行いました。詳細は2014年度イラク緊急支援最終報告書をご覧ください。