2014年9月の記事一覧
過激派組織「イスラム国」、イラク政府、クルド自治政府の三つ巴状態に陥っているとも言われるイラク。住民への迫害や、アメリカの軍事介入、政権交代など、現地の状況は混乱を極めています。現在の状況は、「イスラム教シーア派とスンニ派の間の宗派対立」 と単純に報道されがちですが、その背景には社会的・経済的格差、それによる分断の問題があると思います。
加えて、11年前に米英を中心とした国々が、ありもしない大量破壊兵器の存在を理由にイラクに戦争をしかけて社会を崩壊させてしまい、その後も混乱が続いていることに対する人々のいら立ちや絶望が、反政府武装勢力の台頭を許している側面があると思います。
日本もイラク戦争に協力したので、現在のイラクの混乱の責任の一端は、私たちにもあるといえます。
JVCは、引き続き情報を集めて状況を見極めながら、インサーンの支援継続を含め今後の方向性を検討していきます。
そのインサーンがこれまで行ってきた、子どもたちとつくる地域の平和ワークショップのようすを、現地からの報告書を通してお伝えしたいと思います。民族や宗派の違いを越えたイラクの人々の取り組みが、ふつうの人たちの間に「融和のタネ」をまいていることを願っています。
※「子どもたちとつくる地域の平和」ワークショップ2012年6月~7月の報告書はこちらのPDFをご覧ください。
「子どもたちとつくる地域の平和」ワークショップ報告書(2012年6月~7月).pdf
2009年12月~2010年2月の報告書はこちらをご覧下さい。