アジア・中東・アフリカで活動する国際協力NGOです。
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現地ブログ from イラク

イラクウォッチ

イラクでは、現在も武装組織「IS」との戦闘が続き、たくさんの人々が住む場所を追われて「避難民」となっています。その多くは、子どもたちです。JVCは、現地NGOであるインサーンと協力して、キルクークに避難してきた子どもたちが安心して集まれる「居場所」を提供しています。このブログでは、インサーンによる現地での活動のことや、イラクに関連するニュースをお届けします。

JVCイラク事業での1年間

イラク事業担当 Ghamra Rifai(ガムラ・リファイ)
2019年3月28日 更新

3月も終わりますね。今の年度を締めくくり、新しく始まる次の年度の詳細を詰めるのにとても忙しいこの時期に、私がJVCイラク事業担当として過ごしたこの1年を振りかえってみたいと思います。

非暴力ワークショップ開催!

イラク事業担当 Ghamra Rifai(ガムラ・リファイ)
2019年3月 7日 更新

JVCイラク事業のパートナー団体INSAN(インサン)の代表、アリーさんが昨年来日した時、私たちは2つの非暴力ワークショップをはじめ多くのイベントを開催しました。非暴力ワークショップはINSANスタッフが来日した時の恒例行事になっています。ワークショップはJVCイラクチームの学びの場ですが、一般の方々にも日常無意識のうちに様々な形で暴力が起こりうることを理解してもらっています。そして暴力を避けるためにはどうすればよいかを学びます。

私たちは誰もが、互いに助け合い、暴力を排し、他人を受け入れることが大切だと信じています。しかし、そう思っているにも関わらず、身体の無意識の反応は必ずしもその思いとは合致しません。非暴力トレーニングは、身体が自分の価値観に沿って動くようになることを手助けします。トレーニングを受けることで、日常生活の場でも、紛争地域においても、欲求の違いによって起きる争いとその結果としての混乱や暴力を、建設的な発展のためのエネルギーに変えることができます。

2018年、私たちは新潟市でワークショップを開催しました。開催にあたっては、新潟平和運動センターと新潟ボランティアセンター(NVC)の協力をいただき、新潟平和研究運動の佐々木寛教授に進行役をお願いしました。ワークショップには毎年お会いする顔なじみの熱心なボランティアのみなさんに加えて、はるばる燕市から新たに2名の女性が参加してくれました。

INSANと「平和のひろば」のボランティア タブロさん

イラク事業担当 Ghamra Rifai(ガムラ・リファイ)
2019年1月31日 更新

タブロ・ノザッド・タイイブさんはクルド系女性のボランティアで、1993年にキルクークで生まれ、中学校を卒業し現在もラヒーム・アーワ 地区に住んでいます。

家族は両親と3人の子どもたちの5人で、妹のタニアは6年生、弟のトワナは学校に行っていません。

「ピース・ヤード」担当者へのインタビュー

イラク事業担当 Ghamra Rifai(ガムラ・リファイ)
2018年9月11日 更新

2018年7月12日、JVCイラク事業が活動に協力している「ピース・ヤード」のまとめ役シェラン・シェルワンさんにビデオインタビューを行いました。彼女の日常や将来の夢、子どもたちとのふれあいについてお話しを聞くことができました(アラビア語でインタビュー)。

16年の時を越えて再開したモスルの春祭り

イラク事業担当 Ghamra Rifai(ガムラ・リファイ)
2018年7月31日 更新

モスルの春祭りは1969年4月10日に初めて開催され、9日間にわたって続きました。 盛大なパレードでは、汎アラブ主義を掲げるバース党政権の山車のほか、バビロン時代やイスラム黄金時代などイラクの歴史を紹介するたくさんの山車が町を練り歩きました。それらの中には、エルサレムのアル=アクサ―・モスクや聖墳墓教会のものもありました。祭りには、パレードだけでなく、アートパフォーマンスや詩の朗読、モスルの花の展示などもあり、観光の目玉にもなりました。

モスルの春祭りでのフォークダンス<br />(Wikipedia:Eng Hazim Yahya より)モスルの春祭りでのフォークダンス(Wikipedia:Eng Hazim Yahya より)

初めて開催されてから34年間、祭りは湾岸戦争中も含めて毎年行われましたが、2003年のアメリカのイラク侵攻による治安悪化により中断されました。

現地で協力してくれているNGO団体スタッフからのレポート

JVCイラク事業チーム補佐 中野 恵美
2018年6月18日 更新

JVCイラク事業の現地パートナー団体であるインサ―ンから活動地であるイラク・キルクーク現地の状況を伝えるレポートが届きました。団体スタッフのアリ―さんが執筆してくれたものです。

キルクークの現在の状況

インサーンは、イラク社会に社会的・文化的な「気づき」を広め、平和・人権・公平な参加を促進するために活動しています。そして、イラクの人々を苦しみから解放し、エンパワメントを進めることを目指しています。特に紛争の被害に苦しんでいる人々、中でも女性と国内避難民を主たる支援対象としています。

インサーンは、キルクーク県の中でもっとも活発なNGOのひとつで、多様性のあるコミュニティの中で、コミュニティの一体感を高め、平和共存を進めています。

2017年10月、イラク中央政府は、自国民に対して軍隊を使わないという憲法と法律を破り、キルクークに侵攻しましたが、クルド人部隊であるペシュメルガは、人々の命と暮らしを守るために、あえて戦いませんでした。

数千人のクルド系と非アラブ系の人々が、スレイマニヤやアルビルなどの近隣の県に避難しました。イラク中央政府は、治安維持軍や警察署などのトップを解任し、中央政府側の人物に替えました。中央政府は、新しい規則を作り、クルド自治政府系の組織を追放し、平和共存のために活動するNGOも追放しようとしています。

治安状況の悪化に加え、この規則の変更により現地NGOの多くがキルクーク県内で活動することができなくなってしまいました。中央政府およびキルクーク県の新しい行政当局が、クルド自治政府から活動の許可を得ていた現地NGOに、活動する許可を与えなかったためです。これにより、上記のNGOは、一切の活動ができなくなっています。さらに、中央政府とクルド自治政府の対立により、多様な背景を持つコミュニティの平和共存に悪影響を及ぼし、市内においても民族間の緊張が高まっています。

インサーンは、中央政府にNGO登録しているため、キルクークで活動できているほぼ唯一の現地NGOです。今こそ、平和共存のためにこれまで以上に努力し、この地域で人々のつながりを再び取り戻さなければなりません。特に、キルクークの子どもたちは、平和共存の概念を学ぶために「平和のひろば」による、より一層の支援を必要としています。イラクの子どもたちが生き延び、再び暴力の渦に巻き込まれないようにするため、日本のみなさんの支援を必要としているのです。私たちの活動へのご支援をお願いいたします。

アリー・ジャバリ

「平和の創り方」イベントを開催しました(2017年12月)

JVCイラク事業チーム補佐 中野 恵美
2018年5月24日 更新

2017年12月9日(土)・10日(日)、新潟市内にて「JVC&インサーンのイラクでの活動報告会」と「平和の創りかた」ワークショップを実施しました。イラクから学びつつ、日常生活の中の「平和」と「暴力」について考えてもらうと共に、イラクの状況について理解を深めてもらうことができました (参加者計60名)。

大学生として、また女性としてイラクのNGOで子ども支援に関わったラジャーさん

イラク事業担当 Ghamra Rifai(ガムラ・リファイ)
2018年4月26日 更新

イラクでの「平和のひろば」の活動には、色々な背景を持つファシリテーターさんが参加しています。ファシリテーターさんたち自身も、平和や人権に関する知識を学んで、生き方がちょっとずつ変わっていきます。元ファシリテーターの中から、ラジャーさんのストーリーを紹介させていただきます。

「平和のひろば」を通じた平和醸成活動

イラク事業チームボランティア Ghamra Rifai(ガムラ) JVCイラク事業チーム補佐 中野 恵美
2018年3月 6日 更新

INSANとJVCが2017年8月~10月実施した「平和のひろば」の内容を報告します。

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1、参加者の選定
ラパリンなど5つの地区の学校に通っていない子どもの保護者にアプローチし、「ソーシャルアート活動」への参加者を募った。保護者とミーティングを持ち、活動について説明するとともに、参加者についての詳細な情報を得るようにした。 また、インサーンのコミュニティ委員会の協力で、対象の地区の人々にもチラシやバナーなどでプロジェクトについて事前に告知した。

参加者内訳 (計 65名)

女子 35名 男子 35名
アラブ系 50名 クルド系 10名 トルクマン系 5名
計 65名
2、送迎バス
治安が悪いため、子どもたちの安全を考慮し、送迎のバス便を用意した。
定員25人のバス1台で6地区を回り、65名の参加者を2回に分けて送迎した。
3、プログラムの実施

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インサーンの事務所がある建物内に開設した「平和のひろば」にて、10回にわたるアートセッションと、4回の校外学習を実施した。セッションは1回あたり 約3時間である(2時間のアートセッションと、1時間の精神科医による精神的ケア)。
セッションは、平和や人権の専門家や、アートソーシャルワーカーであるインサーンのスタッフらが運営し、インサーンのボランティアがこれをサポートした。精神的ケアは、精神科医が担当した。

【主な内容は次のとおり。】

8/15 ①平和構築についての意識啓発
②子どもたちのプロフィール(紹介)を作成
8/23 ①お面を使ったプレゼンテーション(子どもたちがお面を被って自分たちの意見を自由に表した)
②平和のメッセージ(輪になって目をつむり、互いの手に触れることで挨拶と平和への願いをお互いに伝えた)
8/29 ①お絵描きやハンドクラフト(工作)で平和を表現(アラブ系やクルド系の子どもたちは、お互いに相手の旗を描いた)
②日本から訪問したJVCのスタッフを、子どもたちが日本語のカードを使って迎えた)
8/31 ①「自分を信じ、大切にすること」をテーマにしたビデオ鑑賞のあと、精神科医による話。
10/2 小児貧血症センターの訪問(苦しんでいる人々を民族や宗派不問で助けること。子どもたちはこづかいの中から寄付をした。)
10/4 平和をテーマに歌詞を作り、一緒に歌った。
10/7 日本文化について(日本地図、歴史、和食、和服、文字など)
10/8 ①孤児院訪問(孤児たちと一緒に遊んで、参加者から孤児たちに平和の意味を説明)
②遊園地に行き、ゲームをしたり歌を歌ったりして遊んだ。
10/9 「すばらしい庭」を想像して工作の作品をつくり、「平和のひろば」と名づけた。
10/10 老人ホームの訪問(スタッフを手伝い、お年寄りのお話を聴く)
10/11 紛争解決をテーマにしたロールプレイ(寸劇)。子どもたちは寸劇を通して、対話することの重要性を学ぶとともに、演劇・舞台・シナリオ・登場人物・監督・観客など演劇に関する基礎知識を得た。
10/14 ①コミュニティの団結と平和共存に関するマンガを読んで、話し合い。
②平和や人権についてのイメージをどのように絵で表現するかというビデオを鑑賞。
10/15 平和共存に関するストーリーの読み聞かせ
(ファシリテーターがストーリーを読んで、子どもたちの意見を尋ねた。)
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子どもたちの変化だけではない。ピース・ヤードの活動が与えるもの

イラク事業チームボランティア Ghamra Rifai(ガムラ)
2018年1月23日 更新

昨年12月、INSANのアソさんが研修と活動報告のために来日しました。アソさんは50代のクルド系イラク人の男性で、INSAN でアドミ(管理部門)を担当しています。

アソさんに初めて会った時、なぜか分かりませんがすぐに自分の父を思い出しました。いつも笑顔の優しい人です。私の家でご飯を食べながら、政治、人権や歴史の話をしました。日本でだれかとアラビア語を話せたことでホッとしている感じでした。食べ終わったら、丁寧にお礼を言ってくれました。やっぱり、お父さんを思い出すねと感じました。同じ優しい笑顔と、冷静な声でした。

二度目に会った時には、大勢の人の中で静かにほかの人の話を聞いていました。そして、英語かアラビア語を使って、徹底的に質問に答えていました。その日には「アソさんはINSANで働いてから何が変わりましたか?」とアソさんに聞きました。

「前にはバグダッドでレストランのオーナーでした。いつも怒っていて、一日中バイトを叱ってばかりで。。。」
へっ!信じられない!いつも笑ってるこの優しいおじさんに、そんな怒ってる人のイメージは全然ありませんでした。

元々、アソさんはキルクークの人です。息子が亡くなってから人生を立て直すためにキルクークに戻ったそうです。INSANで働く友達から、一緒に働きませんか?と誘われ働き始めたそうです。

INSAN で働くうちにパソコンを使うようになり、また他人の言うことを聞くこと、冷静に答えることに慣れて、いろいろなスキルを得たそうですが、本当に変わったことは、アソさんの人権に関する知識と関心だったそうです。

また、INSANで働くと、人の悲しみや悩みに共感をして、感情が豊かになり、人の苦しみを見るとすぐ涙が出る人になったそうです。

「INSANで働いてる大人の男が泣いている姿は何回も見たよ。」アソさんが言いました。
INSANのスタッフは、貧困家庭を訪問したあと、あまりに悲惨な状態で、事務所に戻ると泣いてしまう。組織の判断を待ちきれなくて、事務所にいる人たちで寄付を集め、個人的に支援を出す場合もあるそうです。

このような話を聞き、私もINSANの活動をサポートしていきたいと、あらためて思いました。

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