2015年2月の記事一覧
先週は、これからのプロジェクトに向けて新たにJVCが支援の対象とする農家を選ぶために、現在活動を行っている6村で農民に対する説明会を行いました。
私たちが普段村で行っている活動についての詳細な説明をし、そのあとでJVCの活動に協力してくれる農家を募りました。
こうした説明会のようなものを村で行う際にはいつだって困難がつきものです。子連れのお母さん方が多い村では赤ちゃんが泣いたり騒いだり走り回ったりで、お母さんは話も聞かなきゃいけない、子どもも落ち着かせなきゃいけないで大忙し。
手持無沙汰なことの多い私は、たまに子守を任されることも。それでもなかには真剣に話を聞く子どもも稀にいたりするのも面白いところです。その他にも近所の酔っ払いが騒ぎ立ててくることもありました。
ファシリテーターを務めるスタッフは気にするそぶりも見せずに話を続け、別のスタッフは酔っ払いを落ち着かせようと説得するなどして、それぞれの立場で協力して対応していました。
現在、環境教育プロジェクト(EE)のリーダーを務めるテロアット。彼女がJVCで働き始めたのは2012年の3月のこと。来月でもう3年になりますが、ここ数カ月で彼女を取り巻く環境は大きく変わりました。EEチームの彼女以外のメンバーは全員入れ替わり、その結果として最古参であった彼女が新たにリーダーを任されることとなったのです。これまでとは違って責任ある役割を果たすことになり、やる気に満ち溢れる彼女に少しだけ話を伺いました。
テロアットは非常に優しい性格の持ち主で、現在JVCカンボジアに在籍するスタッフの中では抜群に面倒見が良く、チームのまとめ役にはもってこいの存在と言っていいでしょう。力強くみんなを引っ張るタイプのリーダーではないものの、チームに一体感をもたらす不思議な魅力の持ち主でもあります。そんな彼女がリーダーの役割として挙げるのが、プロジェクトへの深い理解と人材育成です。
彼女を除くEEチームのメンバー2人は今年になってからJVCで働き始めたばかりのため、プロジェクトへの理解度が低いというのが現状です。チーム一の古株として、そんな彼らのために出来ることは自分が誰よりもプロジェクトのことを深く理解し、教え伝えることだと彼女は話します。ふたつ目の人材育成については、テロアットが特にこれから力を入れていきたい点だそうです。
「私の夢はプロジェクトの完遂にとどまらず、私たちスタッフがより高みに到達すること。」という言葉から彼女の強い思いがひしひしと伝わってきます。そのために私は全力で彼らの手助けをするし、彼らには私を超えていってほしいとも話す彼女がどのようなリーダーシップを発揮しチームを導いていくのか楽しみで仕方がありません。
2015年もあっという間にひと月が過ぎ、カンボジアでのインターンとしての時間も残り少なくなってきました。今回は共に活動するカンボジア人スタッフのストーリーを少し紹介したいと思います。
人生は学び
2015年に入ってから環境教育のプロジェクトで働き始めることになったピー。私と同じ年に生まれた24歳。年の割に妙に落ち着いていて大人びた雰囲気をまとっています。非常に勉強熱心な彼は、農業に関する知識は他のスタッフのそれを凌ぐほど。かつて英語の教師をしていたことから英語も堪能。同じ23年を生きてきたとは思えないほど自分との差を感じてしまいます。