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選択の問題

カンボジア現地インターン 萩原 大地
2015年1月26日 更新

私たちは誰を支援するのか。誰を支援しないのか。

先週、JVCの今後のプロジェクトを考えるにあたって、スタッフと共に村へ出向いて農家の方々にお話を聞いてきました。訪問に際してアポイントメントをとったりすることもないので、農家にとっては不意の訪問となります。村を回ってみると農家の反応十人十色で、非常に興味深いものがあります。農家は基本的に爽やかな笑顔で迎えてくれることが多く、特にJVCがある程度名の知られた存在となっている村では、初めて訪問する農家も歓迎といった様子です。その眼には少なからずJVCに対する期待がこもっていたりもします。

その一方で突然のNGOの訪問に怪訝な目を向けてくる農家もいます。至極当然の反応でしょう。急に見知らぬ外国人が家に来て「何か問題はありますか?」と聞かれても、「急に何だ?」となるのは別段おかしなことではないと思います。

私たちの訪問に好意的な農家もいればそうでない農家もいます。私たちの訪問に好意的な農家もいればそうでない農家もいます。

農家に話を聞く中で問題として多く挙げられるのはやはり水の問題です。現在池や井戸を支援している農家からは土崩れが起きている、水質がよくないためにまともに水が使えないといった問題が出てきます。確たる水源を持たない農家は池の支援を望みます。ある農家に出向いた際に、まっすぐに目を見て「池が欲しい。」と言われた時の気持ちは何とも表現し難いものです。その時、支援を保証することなく彼らに期待だけをもたせてしまうことに申し訳なさを感じてしまいました。

農家の可能性を感じさせる工夫をいくつも見ることが出来ました。農家の可能性を感じさせる工夫をいくつも見ることが出来ました。

同じ水の問題でも状況は農家によって異なります。池があることで長期的に水を得ることが出来ますが、その池から水を汲むことは想像よりも大変なもので、それもまた水に関する問題と言えます。問題だけを挙げていけばきりがありませんが、実際に農家の暮らしを覗かせてもらうと農家がそれぞれのやり方で問題に対処していることがよく分かります。水汲みのためのポンプを利用して野菜栽培のスペースを拡大している農家や、池の周りのスペースを効率よく利用して水を運ぶ負担を減らしている農家など。乾季に水があることで大きく彼らの生活が変わる可能性をそこに見ることが出来ました。

そうした調査を経て、私たちは新たに池の支援を望む人たちに手を差し伸べるのか。現在支援している農家の新たな問題に対処していくのか。様々なことを考えなくてはいけません。

私たちが支援の対象を「選ぶ」ということは同時にその他の誰かを「選ばない」ことを意味しています。必ずとは言えないものの、支援そのものは誰かのプラスになるようなことをやっているはずです。しかしながら誰かのプラスになることに目を向けるばかりにそれが農民間に「差」を作り出してしまうことを忘れてしまうことが往々にしてあるのではないでしょうか。

隣人関係が日本に比べて密なカンボジアにおいては、そうした「差」が私たちの想像する以上に大きな問題となる可能性も決して否定できません。自分たちが正しいことをしているという思い込みが視界を狭めてしまう危険性に注意を払い、選択は常にこれでもかというぐらい慎重であるべきなのかもしれません。

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