2007年7月の記事一覧
5月初旬、新しい活動地シェムリアップ州にて、新たなプロジェクト地の選考調査に同行させていただきました。ここチークラエン郡は私にとっては特別な思い出の地。10年前「悪魔の兵器・地雷」(ポプラ社)という子ども向けの本を名倉睦夫さんと小林正典さんがつくる際に通訳として同行し、はじめて地雷除去を見学した地です。今では日帰りも簡単なシェムリアップまでの陸路が緊張の連続だったのは、たった10年前のことなのです。北に見える山の方では、クメール・ルージュと政府軍の最後の戦闘が続いていました。Halo TrustというイギリスのNGOの地雷除去現場はスイカ畑になる予定地。世界の紛争地で写真を撮る小林さんが「早く帰ろう。ここは子どもが笑っていないから」と言いました。この言葉はその後も私が平和を測る一つのバロメータになっています。今カンボジアではどこでも子どもが笑って手を振ってくれます。
JVCは、シエムリエップ県チークレン郡の20村で、生態系に配慮した農業の研修を昨年から始めました。それぞれの村で5人ずつ選ばれた「代表農民」がJVCの研修を受け、その人が他の村人に伝えていきます。
カンボジアの農村では、プラスチックゴミがあちこちに捨てられて、たまっている様子がますます目につくようになりました。プラスチックバッグの使用が近年、急増した一方、人々がそれらは自然に分解しない、という理解が薄いことも理由の一つでしょう。