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JVCカンボジア訪問 その2

11期インターン 宮田 敬子
2010年3月 8日 更新

牛がそこらへんを歩き回り、赤土の道、水道や電気は無い、など、カンボジアの農村の様子をタイ人に話すと「昔の東北タイと同じだよ」と言っていました。今でこそ水道も電気もあり、道路も舗装されていますが、10年、20年前はタイの農村も同じ農村風景でした。そんなタイがカンボジア人にとっては「進んだ国」に見えるそうですが。

カンボジアの農村に入って驚いたことは、田んぼを持っているのに自給用の米が足りない農家がたくさんいる、ということです。その理由は、代々子どもに土地を相続していくと、一人当たりの土地が段々と少なくなっていくことや、借金で土地を売ってしまったり、土地の生産性が低かったり、農業用水が足りない、などが挙げられます。お米が足りなければ、借金をするかお米を借りるかしなくてはなりません。農業をやっても暮らしていけない、ということは、将来的に農業をする人たちは確実に減少していきます。今ならまだ間に合う、そうとも思えます。農業人口が全体の7割を占めるカンボジアが、豊かな農業国になっていくことは、多くの自然や人材を犠牲にして「工業国」になっていくことよりは簡単なことだと思いますが、大きなグローバル経済の波には逆らえそうにないのかもしれません。

JVCカンボジア現地代表の山崎さんから、内戦などの歴史的背景があり、経済的に貧しい国と言われるカンボジアは、海外からの支援がたくさん入っていると聞きました。カンボジアのローカルNGOも数多く活動していますが、海外NGOからの資金に依存した体制で、ひとたび海外NGOからの資金援助がなくなれば、すぐにやっていけなくなるNGOも多いそうです。資金が十分なところにさらに資金が投入されれば、その地域の社会がゆがんでいってしまう、そのようなことを言っていたタイのNGOワーカーの言葉を思い出しました。

私が滞在しているタイの地域では、農民グループが積極的に活動しているのを見てきました。NGOが農村で活動をする際に、まず村人にグループを作ってもらい、その中でリーダーを立て、そこから活動が始まっていきます。カンボジアの場合、内戦の影響によって、村人がグループを作って協力して活動をやっていくということが、非常に難しい状況にあるという話を聞きました。短期間で村に行っても、知ることはできないと思いますが、内戦の傷が農村のコミュニティーにも影響しています。

村を訪問した際に、家庭菜園をしている家庭にお邪魔しました。堆肥研修で習った堆肥を使い、丁寧に野菜を作っていました。

堆肥の実践堆肥の実践

種は、JVCが配布したものと、農民同士で交換しあったものを使っていました。野菜を買う回数が減った、食事をする際の野菜を食べる量が増えた、といった声が聞かれました。村の人と話をすると、野菜を作っていない農家は、野菜を毎回購入しなければならないとのこと。毎回購入する現金もないので、食事で野菜を摂らなかったり、もしくは借金をしてお金を得る、といった人たちがいました。

家庭菜園をフォローアップで訪れたJVCスタッフ家庭菜園をフォローアップで訪れたJVCスタッフ

最終日には、学校の先生方を対象にした環境教育の一環として、シャムリアップ近郊でパーマカルチャーを実践している農園を訪問しました。もともとは海外NGOの支援で始まったものですが、現在はカンボジアスタッフが中心になって農業を行っています。学校の先生方は、とても興味深そうに話を聞き、自給的な農業のスタイルを学びました。

今回の訪問で特に印象的だったのが、CCV(Community Cooperate Volunteer)の活動です。JVCの活動に協力してくれる村人たちに、JVCの活動への協力や研修開催日の連絡などをしてもらいます。20代の若い人たちが多く、月に一回集まって勉強会やミーティングを開いています。CCVの活動に参加している女性は、この活動に参加し、たくさんの経験を積んで村の人たちにアウトプットできたら、と言っていました。このように20代が農村で活動するなど、タイでは非常に珍しいです。タイでは若い人がどんどん都会へ流れていき、農村はあまり見向きもされなくなってきているからです。CCVの人たちが今後、農村でのキーパーソンになっていくのだぁと思いました。

今回カンボジア訪問を調整し、現地同行してくださったJVCカンボジアスタッフの皆様、本当に有難うございました。他国の農村を見ると、今まで当たり前のように思っていたことが当たり前ではなかったり、驚きがたくさんあり大変勉強になりました。今後、タイとカンボジアの農民同士の交流ができればおもしろいと思いました。


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