アジア・中東・アフリカで活動する国際協力NGOです。
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現地ブログ from スーダン

スーダン日記

スーダン駐在の橋本が、日本ではほとんど知られていないスーダンの情報や活動のようすをお伝えします。

はじめての銀行預金

JVCスーダン現地代表 今井 高樹
2014年6月24日 更新

JVCが設置したティロ避難民住居のウォーターヤード。前回までは、菜園への灌漑用水をめぐる「いざこざ」について書いてきました。菜園メンバーからすれば、井戸管理委員会は家畜給水の収入があるくせに、菜園には水を流さない「悪者」のようにも見えます。はたしてどうなのでしょうか。
そこで、今回は井戸管理委員会の側にスポットを当てて、家畜給水にまつわる話をご紹介します。

乾季が始まって間もない12月頃、300キロも北の乾燥した地域で雨季を過ごしたウシたちが、カドグリの周辺に戻ってきます。その数は1万頭とも2万頭とも言われます。郊外の草原に牧営地を設け、牛飼いの男性たちはドーム型のテントを張ってウシと生活を共にします。
牧営地のまわりには、長年にわたり使われている水場があります。それはハフィールと呼ばれる大型の溜池であったり、牧畜民が自分たちの手で掘り込んだ井戸だったりします。もちろん利用料金などありません。しかし、乾季が半ばに差し掛かる2月頃、それらの水場は枯渇していきます。そうなると、牧畜民は料金を支払ってでも各地区にあるウォーターヤードの水を利用することになります。カドグリ周辺のウォーターヤードは地下30~50メートルの帯水層から取水しており、乾季でも水が豊富です。

カドグリ郊外のハフィール(今年1月撮影。もう水量がわずかになっている)カドグリ郊外のハフィール(今年1月撮影。もう水量がわずかになっている)
牧畜民は涸れた川底のあちこちに穴(井戸)を掘り、ウシに飲ませるため汲み上げた水を溜めておく牧畜民は涸れた川底のあちこちに穴(井戸)を掘り、ウシに飲ませるため汲み上げた水を溜めておく

ウォーターヤードの「暑い」日々(2)

JVCスーダン現地代表 今井 高樹
2014年6月10日 更新

3月下旬、暑さと乾燥のピークを迎えて、ティロ避難民住居のウォーターヤードはフル稼働していました。水を求める人々、そして家畜。さらに、菜園への水の供給を巡り、菜園メンバーと井戸管理委員会とのやり取りが続いています。

そうした中、私たちは井戸管理委員会と協力してウォーターヤードの利用調査を行いました。調査といっても、朝から夕方まで、給水所にやってくる人数とポリタンク、そして家畜を数える単純作業です。
1日だけの調査ですが、結果として、利用者はのべ298家族(母親と子供などが連れだって来たら「1家族」とカウント)、水を汲んだポリタンクの数は840個。利用者数については、同一の家族が午前と午後の2回にわたって来ることが多いので、実際には、約半数の150家族が利用していると見るのが妥当かも知れません。この避難民住居には全部で230家族が入居しているのですが、残りの80家族は、ウォーターヤードとは反対の南側にある手押しポンプ井戸で水汲みをしているのでしょう。

利用調査を行うタイーブ利用調査を行うタイーブ

ウォーターヤードの「暑い」日々(1)

JVCスーダン現地代表 今井 高樹
2014年6月10日 更新
給水所はポリタンクを抱えた人が絶えない給水所はポリタンクを抱えた人が絶えない

灼けつく大地の向こうに、ティロ避難民住居のウォーターヤードが見えてきました。給水塔の脇にクルマを停めて外に出ると、暑さに息が詰まりそうです。雨が完全に止まって既に4か月、3月の南コルドファン州は1年間で最も暑く乾燥した季節を迎えています。気温は40度をゆうに超え、45度くらいでしょうか。しかし、ここでは温度を気にする人など誰もいません。
ウォーターヤードの給水所は、ポリタンクを抱えた女性や子どもたちで一杯でした。水の消費量もぐんぐん上がっているようです。地下水を汲み上げるための発電機の音が鳴り響いています。
JVCスタッフのタイーブはそんな光景を眺めながら、フェンスを隔てた菜園に足を向けました。

前回の「現地便り」でご紹介したように、2月に行った話し合いでは、共同菜園にウォーターヤードの水を引くため、菜園の参加メンバーは発電機の燃料代として分担金を払うことになりました。しかし、「ウォーターヤードは家畜に飲料水を提供して利用料収入があるはずなのに、どうして私たちからおカネを集めようとするのか」といった意見も多く、分担金の支払いは滞っていました。
タイーブは菜園の中に、ジャラビーヤ(スーダン男性が身に付ける白いガウン状の衣服)姿のクワさんを見つけました。クワさんは、前回の話し合いにも参加しています。その後、どうなったのかを尋ねてみました。

ウシと菜園 ~その後のウォーターヤード

JVCスーダン現地代表 今井 高樹
2014年5月27日 更新

カドグリの郊外、東に5キロほどにティロ避難民向け住居(以下、避難民住居)があります。
紛争によって村を追われた230家族が、再定住の地として昨年7月に入居。水を汲み、畑を耕し、木材や藁を集めて家を増築し、生活を築いてきました。私たちは、昨年11月にウォーターヤード(電動ポンプ汲み上げ式井戸による給水施設)を支援、その様子はこの「現地便り」でもご紹介しました。そして1月からは、食生活改善と収入向上のために、共同菜園での野菜作りも支援しています。

今回から何回かにわたっては、ウォーターヤードのその後と、共同菜園についてお伝えします。
話は、いったん2月下旬までさかのぼります。

ウォーターヤードの仕組み。白い小屋の中に設置された発電機で起こした電気で、右端に見える井戸からポンプで青い給水タンクに揚水する。そこからの配管で、左側の蛇口や(写真には見えないが)家畜給水桶などに水が供給される。ウォーターヤードの仕組み。
白い小屋の中に設置された発電機で起こした電気を使い、右端に見える井戸からポンプで青い給水タンクに揚水する。そこからの配管で、左側の蛇口や(写真には見えないが)家畜給水桶などに水が供給される。

戦勝パレードとお葬式

JVCスーダン現地代表 今井 高樹
2014年5月27日 更新

南コルドファン州での武力紛争が始まって、早くも3年が経とうとしています。
この間、国連やアフリカ連合をはじめとする国際社会は手をこまねいて見ていたわけではなく、スーダン政府と反政府勢力とに停戦を求め、両者の交渉を仲介してきました。しかし、隣国エチオピアの首都アディスアババで何度か行われた交渉は、そのたびに頓挫。4月には、アフリカ連合の仲介団が「4月末までに停戦交渉をまとめる」と強い意気込みで交渉に臨みましたが、結局は政府と反政府勢力とが互いに相手を非難する展開となり、4月30日、またしても交渉は中断しました。

交渉が中断したちょうどその日、私はいつものようにカドグリ駐在スタッフと電話での業務連絡を取っていました。
「あれ、今どこにいるんだい?事務所の中じゃないよね」
スタッフに電話がつながりましたが、いつになく、周囲がざわついています。市場の中にでもいるのでしょうか?
「ちょっ、ちょっと待ってください」
と言うスタッフの電話口から、大きな音でサイレンが聞こえてきます。警察車両、それとも救急車でしょうか。あたりは混乱しているようです。交通事故でもあったのでしょうか。
「あ、あとでまた電話します」

心配しながら待っていると、5分ほどして携帯電話が鳴りました。
「何があったんだ?」
「政府軍の支援部隊が、今カドグリに入ってきたんです」
「えっ?」
そう言えば数日前の新聞で、ハルツームのあちこちで交通を遮断しながら、政府軍の大増援部隊が南に向かって出発していったという記事を読んだのを思い出しました。行き先は分かりませんでしたが、やはりカドグリだったか...。
JVCスタッフがクルマで移動していると、いきなり警察車両が現れて道路を封鎖。走行中、駐車中のクルマを追い出して部隊の通り道が作られました。そして、長い車列を組んだ部隊はメインストリートを威風堂々とカドグリに入ってきたそうです。

【乾季の菜園づくり】
緑いっぱいの畑

JVCスーダン現地代表 今井 高樹
2014年5月16日 更新

菜園づくりの研修を行ってから、早いもので2か月が経ちました。
そのあいだ、専門家のカッチョさんによる訪問アドバイスや、如雨露(じょうろ)の配布などを行ってきました。はたして、野菜の育ち具合と収穫はどうなっているでしょうか?

井戸のポンプで灌漑用の水を汲み上げ、<br/>手押し車で菜園に運ぶ井戸のポンプで灌漑用の水を汲み上げ、
手押し車で菜園に運ぶ

井戸の周りに、ポリタンクがぎっしりと並んでいます。トブ(一枚布の女性用着衣)姿の主婦が手慣れた要領でポンプのハンドルを上下に動かすたび、水がザアザアとポリタンクに流れ込んでいきます。そして満水になったポリタンクを頭に乗せて運んでいく...のが普通の光景ですが、ここでは少し違います。
集まった主婦たちはポリタンクをどんどん緑色の手押し車に積んでいきます。日本の工事現場で「ねこグルマ」と呼ばれる、あの手押し車です。ポリタンクを満載すると、車の把手をグイッと持ち上げて、井戸の周りに並んだ菜園に向かいます。

【乾季の菜園づくり】
ラシャシャを探せ

JVCスーダン現地代表 今井 高樹
2014年5月 2日 更新

JVC事務所からほんの5分も歩けば、そこはカドグリの「スーク」です。スークとは、アラビア語で「市場」。でも、それは市場というコトバから連想される露天商が集まる場所だけでなく、衣料品街、電気街、食堂街、それらを含む商業地区全体がスークと呼ばれています。

スークに足を踏み入れたJVCスタッフのタイーブは、乗り合いバスが客の呼び込みをしている一角を過ぎ、建築資材が山積みになった店を左に眺め、やがてガンガンと音楽が鳴り響く一帯に出ました。テレビや携帯電話の修理屋が軒を連ねる電気街です。そこも通り過ぎ、その先の衣料品街もやり過ごすと、ようやく目的のエリアです。
あちこちの店先で、金物職人が廃品のブリキ缶や針金から小型の湯沸し鍋、コーヒー用に注ぎ口が付いたポット、香木を焚くための台座などを作っています。
「このあたりだな」
タイーブは、ブリキの鍋が並んだ店に入って尋ねてみました。
「このへんに、ラシャシャを作っている人はいませんか?」

【乾季の菜園づくり】
カッチョ先生の菜園訪問

JVCスーダン現地代表 今井 高樹
2014年4月25日 更新

「こんにちは」
JVCスタッフのアドランが柵の入口から菜園に足を踏み入れると、トブ(一枚布の着衣)をまとった主婦たちが作物への水やりをしていました。ルッコラやクレソンの緑が鮮やかな畑の中に、井戸から水を運ぶためのポリタンクがあちこちに転がっています。

「おや、ムナザマの人かい?」
ムナザマというのは、アラビア語(スーダン方言)で「団体」といった意味ですがカドグリでムナザマと言えば、一般にNGOなど援助団体のことを指します。
「ムナザマ」が来たということで、みんな、畑仕事の手を止めて集まってきました。

畑仕事をしている主婦たちに話をするカッチョさん(左から2人目)畑仕事をしている主婦たちに話をするカッチョさん(左から2人目)

「皆さん、お久しぶりです。菜園はいかがですか?皆さんが研修を受けてからしばらく時間がたったので、今日は農業の専門家の方に、様子を見に来てもらいました」
アドランがそう言うと、赤いシャツを来たカッチョさんが進み出ました。
「こんにちは、カッチョ・クンダです。去年まで農業省で働いていました。今日は、皆さんの畑を見せてもらいに来ました。野菜づくりで困ったこと、分からないことがあったら何でも聞いてください」

【乾季の菜園づくり】
カッチョ先生登場

JVCスーダン現地代表 今井 高樹
2014年4月18日 更新

菜園づくりの研修が終了し、やがてカレンダーは2月になりました。
その後、菜園での種まきや野菜づくりは、どうなっているでしょうか?

「そろそろ、フォローアップの訪問をしないといけないね」
私たちは、そんな話をしていました。フォローアップとは、研修に参加した人たちの菜園を訪問して、研修で学んだことを生かせているか様子を見たり、灌漑用水の不足や病害虫などの問題が起きていないか相談に乗ったりすることです。もちろん、農業の専門家が訪問しなくてはいけません。JVCスタッフのアドランは農学部出身ですが、ちょっと役不足です。

【乾季の菜園づくり】
マスタバとサラバット ~菜園づくり研修~

JVCスーダン現地代表 今井 高樹
2014年4月18日 更新
木陰の研修会場。ふたつのグループに分かれ、2本の木の下で行った木陰の研修会場。ふたつのグループに分かれ、2本の木の下で行った

1月中旬、ティロ本村での菜園研修が行われました。地元住民、そしてここに住む避難民、合わせて51名が、会場とあった広場の木の下に集まりました。8割以上が女性の参加者。トブと呼ばれるスーダン女性の色とりどりの服装が鮮やかです。 講師役は、州農業省から派遣された専門家が2名。全体を2つの大きなグループに分け、それぞれに1名の講師がついて研修が始まりました。

午前中は講義の時間。まずは野菜の栄養素について学びます。ふむふむ、なるほど、野菜ってそんなに健康にいいんだ...と思っていたら、講義はあっという間に終わってグループ討論の時間になりました。参加者は数人の小さなグループ毎に輪を作ります。各グループには、オクラ、モロヘイヤなど、ひとつずつの野菜が課題として割り当てられました。

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