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現地ブログ from スーダン

スーダン日記

スーダン駐在の今井が、日本ではほとんど知られていないスーダンの情報をお伝えします。

「駆け付け警護」など、自衛隊への新たな任務の付与を可能にする安全保障法制が3月29日に施行されました。

その前後、日本の新聞社や雑誌社から、メールや国際電話で私に取材がありました。南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に派遣されている自衛隊が、任務拡大の最初の対象になると予想されるため、南スーダンの現在の状況はどうなのかという質問です。

「いま、南スーダンでは内戦がますます激しくなって、たいへん危険な状態になっているのではないかと思うのですが...」
記者さんは、だいたいそう尋ねてこられます。
「いや、そんなこともないですよ」
私がそう答えると、
「ええっ?」
皆さん、ここで面食らうというか、少々驚かれるようです。
「そっ、そうなんですか?」

避難民住居の新設(7)オクラの季節と新しい生活

JVCスーダン現地代表 今井 高樹
2016年4月25日 更新

前回から続く)

日本人がオクラを食べることを話すと、たいていのスーダン人は少し驚きます。トマトやニンジン、キュウリなどと違ってオクラには「スーダンの食べ物」というイメージを持っているからでしょう。調べてみるとオクラの原産地はアフリカ北東部。まさにこのあたりがオクラの「ふるさと」なのです。

避難民住居の新設(6)お引越し騒動

JVCスーダン現地代表 今井 高樹
2016年4月25日 更新
前回から続く)

「タイーブ、トラックはまだ到着しないのか?」
「いま到着したところだ、アドラン。心配するな。家財道具の積み込みも始まっている」

避難民住居の新設(5)神さまの子どもたち

JVCスーダン現地代表 今井 高樹
2016年4月21日 更新

前回から続く)

雨季の晴れ間に、暑い日差しが戻ってきました。あちこちの家の裏庭で、伸び盛りのソルガム(イネ科の作物。この地方の主食)の葉が緑色に輝いています。 JVCスタッフを乗せたクルマは、カドグリ市街地を東に抜けてガルドゥッドと呼ばれる地区に入ってきました。小さな教会を過ぎて右に折れると、未舗装のガタガタ道の両脇にレンガ造りの家々が続いています。  
ここは、この何十年かの間に村落部から州都カドグリに移ってきた人々によって形成された郊外の住宅地です。中心部にはモスクがありますが、教会もあるところを見ると、キリスト教徒が多い村々からやって来た人々も住んでいるのでしょう。4年前に紛争が始まってからは、同じ出身村の人びとを頼って多くの避難民が押し寄せ、この地区に吸収されました。

避難民住居の新設(4)入居者はどうやって選ぶ?

JVCスーダン現地代表 今井 高樹
2016年4月21日 更新
前回から続く)

JVCが新しく建設した100戸の避難民用住居。その入居者は、どうやって選んだのでしょうか? カドグリ周辺には何千家族もの避難民が住んでいると言われます。100家族を選ぶのは至難のワザ、のように思われます。

避難民住居の新設(3)写真で見る建設工事

JVCスーダン現地代表 今井 高樹
2016年1月21日 更新

前回から続く)

今回の「現地便り」は、避難民住居100戸の着工から完成までの様子を、写真でご紹介します。

1.レンガ造り

避難民住居100戸に必要なレンガは、なんと約14万個。工事に間に合わせるため、3か月前の2015年2月には発注しました。
カドグリ周辺には、品質の良い粘土と十分な水がある場所を選んで、「カミーナ」と呼ばれるレンガ製造場が散在しています。何か所かのカミーナが手分けして私たちのレンガ造りを行いました。

【1】粘土の採取【1】粘土の採取
【2】粘土を木の枠で成型し、乾燥させます。写真は、JVCの専門家がサイズをチェックしているところ【2】粘土を木の枠で成型し、乾燥させます。写真は、JVCの専門家がサイズをチェックしているところ
【3】乾燥させたレンガを大量に積み上げ粘土で密閉して窯を作ります。薪をくべて何日間も燃やし続けます【3】乾燥させたレンガを大量に積み上げ粘土で密閉して窯を作ります。薪をくべて何日間も燃やし続けます
【4】火を止めて窯を冷ました後、まわりの粘土を崩すと中から赤く焼きあがったレンガが出てきました【4】火を止めて窯を冷ました後、まわりの粘土を崩すと中から赤く焼きあがったレンガが出てきました

避難民住居の新設(2)建設現場を歩く

JVCスーダン現地代表 今井 高樹
2016年1月21日 更新

前回から続く)

6月、カドグリに出張した私が工事現場を訪れると、現場監督のファフミさんが迎えてくれました。ファフミさんはここで毎日、10人のウスタ(大工の親方)たちの作業をチェックしています。ウスタとして長い経験を積んだ人だと聞いていますが、何年くらいやっているのでしょうか。
「もう、50年になるかな」
「ご、50年ですか?」
これには驚きました。いったい何歳?50歳代くらいに見えますが。
「子どもの時からやっているぞ」

なるほど。大人の手伝いで働き始めた時から数えて50年程度ということなのですね。それにしても、とんでもないキャリアです。
「このあたりは地盤がゆるいから家を建てる時は気を付けなきゃならん。でも、十分な基礎工事をしたから心配することはない」
2年前に建設された230戸の避難民住居の南側と東側を取り巻くように今回の100戸は建設されます。ここは東側に向かって土地がわずかに傾斜しており、すぐ先は雨季には川が流れる低地になっています。つまり、前回の230戸よりも今回の100戸の敷地は低い場所にあり、恐らく地盤も柔らかいのでしょう。
「基礎工事はもう終わって、みんなレンガを積み始めている。ちょっと歩いて見てみるか」

避難民住居の新設(1)業者は地元の大工さん

JVCスーダン現地代表 今井 高樹
2016年1月21日 更新
2年前の2013年に建設された避難民住居2年前の2013年に建設された避難民住居

年が明けて2016年になりましたが、去年を振り返ると、私たちJVCスーダン事業の最大の仕事は、カドグリ郊外に新しく100戸の避難民用住居を建設することでした。
市内から東に約5キロ、ティロという地区には2013年度に国連が建設した避難民用の住居があります。レンガ造り、トタン屋根のマッチ箱のような家々が230戸。私たちはここに給水施設(ウォーターヤード)を設置、その後の様子はこの現地便りでも紹介しました。
しかし、カドグリ市内外にいる避難民は約5万人。空き地にビニールシートや木の枝で「囲い」を作って生活している人たちも少なくありません。「避難民の居住環境を少しでも変えられないか」「小さくても、家を提供できないものか」そんな要望を受けて、私たちはこれまでの230戸に隣接して新たに100戸を作ることにしました。州政府から建設の許可が下り、準備を始めたのは4月のことです。

前回から続く)

研修生たち(前列)後列は工場長を始め整備士・スタッフ研修生たち(前列)後列は工場長を始め整備士・スタッフ

エンジン分解修理の練習をする研修生たちを見ていると、いつの間にか工場長のサイモンさんが後ろにやって来ています。
「今年の研修生は優秀だな。例年だったらエンジンの分解修理は1年の訓練期間の最後に行うんだが、今年は半年でもうここまで到達している」
工場長も、研修生の成長には満足そうです。
「今年の研修生は何人ですか?」
「15人だ」
JVCが運営していた当時に毎年20人程度を受け入れていた職業訓練は、2010年に工場が南スーダン人に引き継がれてからも継続されていました。しかし、内戦が起きて工場経営が難しくなった今でも継続されているのは驚きです。

その点を質問すると、
「どんな時でも、将来のために若い世代を育てるのが我々の役割だ」
工場長からは明確な答えが返ってきました。
「実習だけでなく、車両整備の基礎に関する講義だって継続しているぞ」
トタン板で仕切られた講義室を訪れると、10年近く前にJVCが持ち込んだ机と椅子、黒板がそのまま使われていました。非常勤ですが専任の講師もいます。
「でも、研修にかかる費用はどうやって工面しているんですか?」
それが、大きな疑問です。
「誰も支援をしてくれなければ、自分たちで稼ぐしかないだろう」
そう言ってサイモンさんが指さしたのは、整備工場の門の脇にあるトタン小屋です。
「幸いにも、この工場の隣はバス発着場で、たくさんの露店商が集まっている。露店商のための倉庫としてあの小屋を貸しているんだ」
なるほど、露店商らしき人たちが商品の衣料品や日用品を倉庫から運び出しているのが見えます。
「事務所の裏の給水塔からも収益を上げている」
「えっ、あの水って料金を取っているんですか?」
整備工場の給水塔に汲み上げた水を、周辺の屋台食堂で働く女性たちが汲みに来ているのは私も目にしていました。無料ではなく、有料販売だったのです。そうした収入を活用して、なんとか研修が続けられているのです。

講義室では、JVC時代からの机や黒板がそのまま使われていた講義室では、JVC時代からの机や黒板がそのまま使われていた
この給水塔の水を販売しているこの給水塔の水を販売している

南スーダンの首都、ジュバを訪問して(3)
-自衛隊が建設した道路-

JVCスーダン現地代表 今井 高樹
2015年10月 8日 更新

前回から続く)

サイモン工場長を中心に南スーダン人の整備士・スタッフによって運営される車両整備工場。その所有権を持っているのは、実は「南スーダン教会評議会」という教会組織です。私たちJVCとも十年来の友人になります。
事務所を訪問すると、事務局のレッチャさんが
「おいおい、いったい何年ぶりなんだ?」
とおどけたように言って歓迎してくれました。
互いの近況報告をしながら、話はどうしても現在の南スーダン情勢に行き着きます。教会評議会は、今回の内戦において戦闘当事者の双方に対して和解を促す働きかけも行っています。

「とにかく、この戦争の被害者は我々エクアトリア人だ」
レッチャさんは、今回の内戦は大統領派のディンカと反大統領派のヌエルという、国の中央から東北部にかけて住んでいる民族グループ同士の戦争だと言います。その説に従えば、首都ジュバを含む国の南部のエクトリア地方に住む人々は、自分たちには関係のない戦争のおかげでとんでもない被害を受けていることになります。
「戦火を逃れ、家畜の群れを連れた大量のディンカが南下してエクアトリア地方に避難してきている。いったいどうなると思う?」
ディンカの生活は半農半牧、所有するウシの頭数は半端ではありません。他方でエクアトリアの人々の生活は農耕が中心です。
「ウシが畑を荒らしてあちこちで大変な騒ぎだ」
もちろん、ディンカの人々こそ被害者だとも言えます。内戦の恐怖から安全な場所を求めて避難しても、移動先で今度は地元の人たちとの争いに巻き込まれているのです。和平が実現しない限り、次々に新しい紛争の火種が出てきます。

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