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現地ブログ from スーダン

スーダン日記

スーダン駐在の橋本が、日本ではほとんど知られていないスーダンの情報や活動のようすをお伝えします。

共同菜園づくり・よそ者の土地問題(2)

JVCスーダン現地代表 今井 高樹
2013年2月21日 更新

前号から続く)

ウドゥ村出身者の一角を離れ、しばらく歩くとまた何軒か草ぶき屋根の家が並んでいます。その間を抜けると、土壁のしっかりした家の脇に、ありあわせの材料で作った小屋が立っていました。木材の骨組みに、大きな麻袋やビニール袋を広げて天井にしています。避難民の一家が住んでいるのでしょうか。

「こんにちは。誰かいますか?」
返事がありません。もう一度大きな声で「こんにちは」と叫ぶと、裏手から人の声がしました。

そちらに回ってみると、庭を駆け回る子供たちの傍らで、母親らしい女性がヤギの世話をしています。片隅では、おばあさんなのでしょうか、年配の女性が腰かけてくつろいでいます。ひょうたんで飲んでいるのは、ソルガム酒(穀物から作る醸造酒、アルコール度は低い)でしょう。

共同菜園づくり・よそ者の土地問題(1)

JVCスーダン現地代表 今井 高樹
2013年2月21日 更新
ムルタ村概念図ムルタ村概念図

住民集会での話し合いを経て、ムルタ村での共同菜園プロジェクト(乾季の野菜作り)が動き出しました。まずは村の各地区で「菜園委員会」のメンバーが選ばれ、「委員会」が中心になって参加希望者の登録と、その人たちへの菜園用地の割り当てが行われることになります。

しかし、果たしてどのくらいの村人が参加を希望するのでしょうか?また、今回の紛争で故郷を追われムルタ村に滞在している避難民は、共同菜園にうまく参加することができるのでしょうか?

そうした不安を抱えながら、JVCスタッフは避難民が多く住んでいる集落に足を運んでみました。そこはムルタ村の北地区の端、中地区との境界に近いあたりです。

北地区の家々北地区の家々

男はみんな怠け者

JVCスーダン現地代表 今井 高樹
2013年1月17日 更新

「男なんて、ちっとも働かないじゃないか」
「そうそう、いつも茶飲み話をしているか、寝てるだけだよ」

ムルタ南地区での住民集会ムルタ南地区での住民集会

なんとも過激な発言が飛び出したのは、ムルタ村での住民集会。住民リーダーとJVCが呼びかけて、村の共同菜園作りについて話し合うために住民30人が集まりました。そのうち、なんと25人が女性で男性は5人だけ。リーダーとその補佐役を除けば、ほとんどの参加者が女性です。

「男はみんな関心がないのさ」
「そう、乾季の野菜づくりは水やりがタイヘンだからね。男にはできないよ」

カドグリ事務所の頼もしい裏方さん

JVCスーダン現地代表 今井 高樹
2013年1月15日 更新

「そうだ、ちょうど今、ハスナが事務所の掃除に来ているよ。話をしてみるかい」

私が駐在しているのは首都のハルツーム。今日も業務のため600キロ離れたカドグリ事務所に電話をかけていると、いきなり受話器の向こうのスタッフがそう尋ねてきました。答える間もなく、ハスナさんのしゃがれた声が受話器から聞こえてきました。アラビア語で何か言っています。

「ハスナさん、お元気ですか?」
「あいよ。元気だよ」

ハスナさんと直接に話すのは、本当に久し振りです。私がカドグリから退避する前、一昨年の6月以来でしょうか。

遠ざかる停戦、終わらない葬列

JVCスーダン現地代表 今井 高樹
2013年1月15日 更新

JVCカドグリ事務所がレンタルした小型車の運転手を務めていたムサさん。その叔母さんが、11月のある日、突然亡くなりました。反政府軍による砲撃がカドグリ市内に着弾し、その一発を受けてしまったのです。

スーダンでは亡くなったその日のうちに埋葬が行われます。葬儀には、家族や親戚をはじめ、近所の人々や行政関係者の姿も見えました。参列したJVCスタッフに、ムサさんは次のように話してくれました。

「おばさんは近くの井戸で水汲みをしていたんだ。いつものように。そしたら急に近くに爆弾が落ちて、破片が腰のあたりに当たったんだ」

砲撃は数キロ先から発射されたようです。市内の住宅地に着弾したのは数発。不幸にもその中の一発を受けてしまったのでした。

「そのあと病院に運び込まれて、手術をして・・・大怪我だったのは確かだけど、一夜明けた今日は意識もハッキリあって家族と話をしていたんだ。なのに、そのあと容態が急変して、まさか死んでしまうとは・・」

スーク(市場)の野菜売り

JVCスーダン現地代表 今井 高樹
2012年12月25日 更新
賑わいを見せるハジェラナルの市場賑わいを見せるハジェラナルの市場

ハジェラナル村には、小さなスーク(市場)があります。日用雑貨を扱う店が数軒あるだけですが、ここが今、賑わいを見せています。収穫シーズンが始まってから、農家のお母さんたちが毎日のように野菜を持ち寄って売っているのです。

「オクラひとヤマ1ポンドだよ。(※註1)」 畑から採ってきたばかりのオクラを売っているのは、ファトゥマさん。トマトも並んでいます。JVCが支援した種からの収穫です 「オクラはね、売り始めてから250ポンドくらい稼いだね。それからトマトで100ポンド。合わせて350ポンド」

オクラ、手前は裏山から採ってきた野菜オクラ、手前は裏山から採ってきた野菜

カドグリの町に出て掃除、洗濯などの仕事をすると1日の稼ぎが20ポンド程度ですから、350ポンドというのはなかなかの収入です。市場には買い物客が結構来ています。村の住民の中にはバスで10分たらずのカドグリの町で働く人も多く、そういう人がここで野菜を買っていくようです。

二年振りの収穫

JVCスーダン現地代表 今井 高樹
2012年12月20日 更新

「おーい、ユヌスさん、元気かあ?」
JVCスタッフのユヌスが村の入口にクルマを止めると、ロバに引かれた二輪の台車が畑からの道を走ってきました。乗っているのは、すっかり顔馴染になった村の世話役、ククさんです。

「おお、こっちは元気だ。そっちはどうだ?」
「見ての通り、収穫で大忙しだ。今年は雨がよく降ったし豊作だぞ」 と大声で笑うククさん。

ロバ車で運ぶ落花生ロバ車で運ぶ落花生

台車の上には、畑から収穫したばかりの落花生が山積みになっています。よく見ると、落花生に隠れるように子供も台車に乗っています。家族で畑仕事だったのでしょう。

「あとで、ウチにも寄ってくれよな」
ククさんはそう言い残すと、ロバに鞭を入れて村の中へと台車を走らせていきました。

私たちが5月に野菜(オクラ、トマト、ウリ、ササゲ豆)と穀物(ソルガム、落花生、ゴマ、トウモロコシ)の種子を支援したムルタ村。10月、村は収穫の季節を迎えていました。今日は、その様子を見に来たのです。

おじさんとヤギ

JVCスーダン現地代表 今井 高樹
2012年12月19日 更新

JVCスタッフのユヌスが丘のふもとのムルタ村を訪れると、子どもたちが駆け寄ってきます。

「ユヌスおじさんだ」

今年4月に村で活動を始めてから頻繁に訪れるユヌスを、今では知らない子どもはいません。モハメッド君も、そんな子どもたちのひとりです。

今まで彼には、「ユヌスおじさん」が何をしに村に来ているのか、よく分かりませんでした。でも今は、「おじさん」が何をしているか、良くわかります。このあいだ、「おじさん」はモハメッド君の家にヤギをくれたのです。

ヤギが村にやってくる

JVCスーダン現地代表 今井 高樹
2012年12月18日 更新

何かが足りない・・・。

昨年6月の戦闘で大きな影響を受けたムルタ村、ハジェラナル村。避難していた人々の多くは村に戻り、JVCが実施した種子の配布、そして天候にも恵まれて今年は豊かな収穫を迎えています。しかし村を訪れると、何かが足りないような気がするのは、何故でしょう?

そう、家畜がいないのです。以前なら村のあちこちで見かけたヤギ、少年たちが追っていたウシの群れ、それらの家畜の姿が激減しているのです。

以前なら、たとえウシを持っていない家庭でもヤギを飼育して、そのミルクは家族、特に子供の貴重な栄養源になっていました。また家畜は家庭の財産として、いざという時にはそれを売ることによって大きな病気の治療費、子供の進学費用をまかなうこともできます。「銀行に貯金する代わりに村人は家畜を持っている」と言われるゆえんです。

南北合意、けれどやまない紛争

JVCスーダン現地代表 今井 高樹
2012年10月 9日 更新

「それにしてもさ、避難民支援と言ったって、あとからあとから避難民が出てくるんじゃキリがないよね」
知り合いの国連職員が、ため息混じりにそうこぼしていました。

南コルドファン州でJVCが支援した診療所。州保健省により、避難民・地域住民の子どもの栄養状態のチェックと栄養食の提供が実施されている。南コルドファン州でJVCが支援した診療所。州保健省により、避難民・地域住民の子どもの栄養状態のチェックと栄養食の提供が実施されている。

その通り。おおもとにある「紛争」それ自体がやまない限り、いつになっても避難民の流れは止まりません。私たちが活動する南コルドファン州では既に何十万人もが故郷の村を追われて避難民、難民になっていますが、戦闘地域には今なお20万~30万人が残っているとも言われます。食料は底を突き、雨季が終わって移動が容易になれば、また多くの避難民が出てくるかも知れません。

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