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パレスチナでの活動

ガザ地区:子どもの栄養改善支援
「養鶏を通した栄養改善・地域支援」
(2010年7月~2012年6月)

2015年2月 9日 更新
養鶏事業(参加家族の子は鶏にエサをやる役割を担っていました)養鶏事業(参加家族の子は鶏にエサをやる役割を担っていました)

ウム・アル・ナセル村はイスラエルとの境界線に隣接するため、ガザ地区の封鎖が始まる以前は、ほぼ全ての男性がイスラエル側で働いていました。しかし、封鎖が厳しくなるにつれ、村人の大部分は仕事を失い、食べ物を買うお金さえも得られなくなりました。さらにこの村の近くには、汚水を溜める池がありますが、それが封鎖による電力不足が原因で下水処理ができないために放置されてきたため、村内の衛生状態も悪くなっていました。

2010年当時、こうした失業と環境汚染により、この村では、慢性的な貧血の子どもの割合が6割を超えている状況でした。

そこでJVCは、ウム・アル・ナセル村の子どもたちの貧血改善を目指して、2010年7月から養鶏の支援を開始しました。JVCは、子どもたちがより多くの栄養を取れるように、2010年(7月〜翌2011年6月)は10世帯、2011年(7月〜翌2012年6月)は12世帯を対象に、養鶏を始めるのに必要な鶏(雄1羽、雌10羽)と最初の数ヶ月分の餌のほか、必要な人には鶏の家となるカゴを提供しました。また、獣医によるトレーニングと定期訪問を通じた技術指導や、有機農業専門家による化学薬品を使わない餌のつくり方のトレーニングも支援しました。さらには、参加者たちが定期的に集まり、より生産性を上げるための情報交換の機会も設けました。

毎日採れる卵は子どもたちの貴重な栄養源となるとともに、参加者の多くは余剰分の卵を販売して得た収入で野菜を買えるようになったため、子どもたちが栄養価の高い食べ物を口にできるようになりました。また、自らの手で子どもの栄養源となるものを生産することで、人々の自信と自立の意識も高まりました。

例えば、ある参加者の女性は、「子どもたちが食べても余るくらいの卵が採れるので、この前、15個を親戚のおうちにあげたの。私には障害を持つ子どもがいて、親戚がいつも薬代などを支援してくれているから、その恩返しに。それがとても嬉しかった」と言いました。

また、定期的に集まり、餌や環境に関する工夫や鶏の病気の予防法などについて情報交換や助言を行うことで、参加者間での協力関係も高まりました。本事業に参加している人たちが養鶏に成功している様子を見て、自ら養鶏を始めたという人もいました。

この事業は、参加者が今後も自分たちで養鶏を続け、村の他の人たちにも活動が広がっていくかどうかを確認していくために、2012年6月でいったん支援を終了しました。事業終了後もウム・アル・ナセル村とのつながりを継続しながら、今後の新たな関わり方を考えています。

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