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ラオスMonthly Report (2009年8月)

JVCラオス現地代表/農業農村開発担当 平野 将人
2009年9月30日 更新

2村で井戸修理を実施

これまで連続してお伝えしてきた井戸の支援だが、P村では井戸修理基金の規則の細部も詰まり、お金も徴収されたということで、実際に修理が実施された。先月お伝えした基金の使途の明確化についてだが、井戸修理/建設以外に廻さない、という結論に達した。規則はJVC事務所で正式な郡政府文書として印刷され、基金の委員会メンバーの名前も明記され、関係機関の担当者の署名もなされた。この基金には全村人が参加しており、その資金は、今回修理された井戸だけでなく、村にあるもう一基の共同井戸が故障された際にも使用される。

修理の際には、今後の持続発展性を考慮し、サワナケート県内で手に入る部品のみを使用し、また各部品の値段、安く売っている店の情報も村長に伝えた。修理の実施自体も、業者ではなく、村人の中で技術のある人が担当し、多少の手違い等もあったものの、無事修理され使用されている。今回の手違いも、今後に活かされるものと考えている。

N村でも、修理を実施。N村でも村ぐるみの井戸修理基金を提案はしたものの、前号に記載の通りの事情から難しい。よってこの井戸については、村ぐるみではなく、その井戸を実際に使用する家族だけがメンバーとなる井戸基金を設置することで合意し、修理を行った。

村人とともに井戸修理村人とともに井戸修理

1村で米銀行支援に着手

N村は以前別のNGOの米銀行を実施し、上手く行っていたものの、後に失敗してしまったという経緯があるが、4月に実施した参加型調査の時点から再度米銀行を実施したいという希望は上がっていた。8月下旬調査を開始し、各世帯の状況を知るとともに、過去どうして失敗してしまったのか、忌憚のない意見を交わしてもらった。話し合いでは、委員の人選の重要さと、規則の厳格な運用の必要が強調された。特に、委員会メンバーは多くの村人の承認を受けて選ばれなくてはならない、と具体的な案が出た。

そして、委員会設置、米銀行を成功させている別の村へのスタディーツアー、会計についての研修など、今後の活動とその時期を村人とともに計画する。はやる気持ちを反映してというべきか、我々が想定していたよりも村人の考えるペースのほうが速い。できるだけ尊重しつつ、今後実際に進めてゆく中で、調整することになるだろう。どんな手順で進められていくのかを共有することは、村人のより主体的な関わりを促進する。今後も折りに触れてこの共同で作成した計画表を引っ張り出す必要があるだろう。88家族中22家族が5ヶ月以上の米不足に苦しむという同村。本プロジェクト最初の米銀行でもあり、是非成功させなければいけない。また、他にも米銀行支援の希望を挙げてきている村があり、順次着手していくことになる。

話し合いの模様話し合いの模様

ラオス人スタッフが北京で開催の国際会議に出席(森林担当グレン・ハント/平野訳)

8月18日から22日、ラオス人森林担当スタッフが、北京で行われた農業経済学者による国際会議に招かれ、特にラオスの土地問題について報告し、パネル討論に参加した。

JVCの森林保全活動では、村人の伝統的な村の森を守るためラオス政府とともに土地森林委譲を行い、村人の森林の権利の確保を行っている。北京での報告はラオスにおける土地森林委譲プロセスの現状について、そして、現在政府とNGOによって提案されている多くの建設的な改善案、とりわけ村人の権利を確保する共有地所有権の提案についてプレゼンテーションを行った。ラオス以外にも、タイ、中国、ベトナム、フィリピン、エチオピアからの土地所有に対する成果と課題について報告が行われた。

最後に行われたパネル討論では、個人および共有での土地の所有権について、異なった見方が浮き彫りになった。多くの報告者が、外部者や個人投資家への土地の売却や、土地を抵当にいれ、村人が借金を重ねることで最終的に土地を失うということを土地の個人所有権に対する困難点としており、農村におけるより安全で公正な土地所有システムとして共有地所有権の持つ可能性を強調したが、この一般的な見方に対して、多くの国において共同所有はうまくいかないだろう、という多国籍投資銀行からの参加者もいた。市場主義に基づいたアプローチと、環境的、社会的公正を重視したアプローチという、世界の貧困問題の解決を図る相反する2つの見方が鮮明となっていた。

中国の国際会議に関する詳細はこちらのHPをご参照ください。

参加型調査から見えた農業と森林の問題(森林担当グレン・ハント/平野訳)

5月に参加型農村調査をして以来、農繁期に入ってしまい大規模な調査が行えないでいたPG村において、調査の第2回を実施。この村は大きな村で、137世帯、人口は約900人いる。水田面積が大きく、130ヘクタールに及ぶ。調査の中で、村人はNTFP(非木材林産物)の減少を、村が現在抱える問題のひとつとしてあげた。村人は米を作って生活の糧としているが、同時に栄養源として森の林産物にも頼っている。村人ともに問題分析を行い、村人が直面している困難とその原因を探った。

林産物の減少について話し合うグループには、この問題に懸念を感じている人々があつまり、活気があった。彼らによると、林産物の減少のため、さらに森の奥深くまでいって取ってこなければならず、長い時間を費やさなければならない、とのことだった。減少理由には、人口増加だけでなく、企業による大規模な森林伐採や、田んぼや菜園といった農地の拡大のための開墾も含まれる。どのように農業活動上のニーズと森林資源への需要のバランスを取ることができるか? 世界中の人々の農業ニーズと、我々すべての人間が多かれ少なかれ頼っている環境資源の保全をともに満たすことを考えると、この問題は、この村の村人とJVCだけでなく、我々すべてが直面している難問の1つと言える。

「問題の木」というツールを使って、原因と結果を話し合う「問題の木」というツールを使って、原因と結果を話し合う

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