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工場稼動で使えない水、懸念される健康への影響(2007年9月)

ラオス森林プロジェクト担当 尾崎由嘉
2007年9月 1日 更新

ラオスのカムアン県では、現在、凄まじい勢いでいくつもの開発事業が進められています。とともに、そのすぐ近くで暮らす村の人達の生活にも大きな変化が現れています。そのひとつであるL村では、村の共有林であった場所にセメント工場が2年ほど前から建設され、今年から試験的な稼動が始まりました。この工場稼動と同時に、村で利用する川や人々の健康に被害が出始めています。 

水浴びに利用していた川。今は、浴びると発疹が出る水浴びに利用していた川。今は、浴びると発疹が出る
閉鎖された水のポンプ閉鎖された水のポンプ

大きなものとしては、水の問題があります。セメント工場がポンプ式の井戸を支援しましたが、地下から汲み上げるポンプからは、白く濁った水が出るようになりました。数ヶ月前には子供たちがはしゃいで水浴びしていましたが、今はそれもできなくなり、このポンプは、最近閉鎖されています。また、ずっと昔から飲用や水浴びにも利用していた近くの川の水さえも、使った後に体に発疹が出るなどの症状があり、村の人達が使える水が限られてきています。

奥の洞窟から澄み切った水が流れて大切に利用してきた川、と語る村の女性奥の洞窟から澄み切った水が流れて大切に利用してきた川、と語る村の女性

近隣のU村でも、同じ川の水を使っていましたが「今は、以前と同様に飲んだりできない。水浴びすると体がかゆくなる」と話します。川まで一緒に歩き、利用していた辺りを案内してもらいました。雨季になると岩陰の奥にある洞窟から澄み切った冷たい水があふれるように流れ出てきて、村では水の確保の場所として大事に使ってきました。今は上流から汚れた生ぬるい水が流れてきて、カエルや魚も減っているそうで、どうやら工場から汚水が流れてきているとのこと。稼動する工場からは、高い煙突から白煙が流れ、村の人達が喉を痛めるなど、健康への影響も懸念されています。また、新たな開発事業も進められることになっており、村の森の一部で伐採が進んでいます。

新たな開発事業が進められるU村付近新たな開発事業が進められるU村付近

ラオスの村の人達は、村で起きている問題を行政に掛け合ったりしていますが、なかなか解決には至らず、さらに問題は大きくなっていく場合が多々あります。こうした状況に対し、JVCは行政を交えて専門機関にも働きかけ、解決を促しています。

L村付近のセメント工場L村付近のセメント工場

JVCはL村やU村などのセメント工場からの被害に対して、現在、県で正式な調査を行ってもらうよう、働きかけています。近いうちに村人からも要望が出ている「土地・森林委譲」を行い、村人が自分達の土地・森林利用に関する権利を証明する登記簿を持つことで、今後の採掘場拡大の防止や提供する土地への確実な補償へつなげていくことができます。


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