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アッバース君のこと その2

イラク事業担当 原 文次郎
2004年2月10日 更新

12月30日 再びセントラル教育病院にて

アッバース君は昨日から危篤状態だった。病院に着くと「今朝亡くなった」と医師に言われ愕然としたが、病棟に行ってみるとまだ生きていた。しかし虫の息で酸素吸入を続けており、病床には親族と思われる人々が集まり泣きじゃくっていた。容態からして後は時間の問題と思われ、つらい思いで病院を後にする。

12月31日 3度目のセントラル教育病院

午後2時過ぎ、医師との面会時間は過ぎていたが、アッバース君が気になりお見舞いに病院に向かう。病棟に向かうと、病室はきれいに片付けられていて姿が見えない。ベテラン看護師のノワールさんに、昨日ちょうど私が見舞った後に亡くなったと言われた。

10月16日に会った時は、6床の大部屋の入院患者の中では一番元気そうに見えた。
モスクの絵の背景にイラクの国旗とボートとスポーツをしている人を描き加えて、こんな風に説明してくれた。

「イラクは豊かな国になりたいのに、今はめちゃめちゃ。どうしてこういう国になってしまったの?イラクの子どもがどうして苦しまなければならないの?
でも、自分の国だから、今度は自分たちイラク人自身の手で再建してゆくんだ。きっと良くなる。そういう希望を思って描いたんだ。」

今現在のことをただ悲しむばかりでなく、これから自分で作ってゆく希望があるのだ、と前向きに大人顔負けの話をしてくれたアッバース君は、2004年を迎える前に亡くなってしまった。亡くなる前の日に写真を見せることが出来たものの、いささかでも彼を力づけることは出来たのだろうか。今は答えを聞くこともできない。

イラクにはまだまだ何人ものアッバース君がいると思う。
子どもたちのガンや白血病の原因として、湾岸戦争以来イラクで使われてきた劣化ウラン弾の影響も大きいと言われている。犠牲者をこれ以上出さないために、そのような兵器はこれ以上使わないで欲しい。使ったのであれば、後からでも対策を講じて欲しい。

今のイラクでは、専門病院でもガンや白血病治療の薬や機材が足りないということが起こっています。今出来るのは、わずかながらでもそういう足りない部分を補うことです。それによってひとりでも多くの命が救われることを願って、薬品や機材の提供などの緊急支援を続けています。


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