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『ODA大綱見直しに関する意見交換会』 
2003年6月5日 更新

JVC副代表/ODA総合戦略会議委員: 磯田厚子

4月28日(月)午後6時半から9時まで、東京・御茶ノ水にある「連合」会議室において、ODA改革ネットワーク東京、JANICの共催により、外務省経済協力局、ODA総合戦略会議委員を招いて、「ODA大綱見直し」に関する意見交換会が開催されました。NGO関係者を中心として、研究者、ODA関係者など約70名が集まり、活発な議論が行われました。今年8月頃には政府内の対外関係閣僚会議において、ODA大綱改訂版が決定される予定です。これに対してNGO側からドラフト作成前に意見交換会を開催するよう外務省に申し入れをし、福岡、京都、札幌、東京で開催されたものです。東京会合の議事録は、以下の通りです。

これに関連して、5月16日(金)に、全国約40のNGO団体、60名以上の個人の賛同による「ODA大綱見直しに関するNGOからの意見書」を外務大臣に提出しました。(詳細はJANICホームページへ)

ODA大綱見直しに関する意見交換会・記録


日時 2003年4月28日(月)18:30〜21:00
場所 総評会館(東京都千代田区)
出席者 荒木光彌 (国際開発ジャーナル社編集長
 /ODA総合戦略会議委員)
磯田厚子 (日本国際ボランティアセンター副代表
 /ODA総合戦略会議委員)
伊藤道雄 (国際協力NGOセンター常務理事
 /ODA総合戦略会議委員)
須永和男 (外務省経済協力局調査計画課長)
高橋清貴 (日本国際ボランティアセンター調査研究担当
 /ODA改革ネット世話人)*司会
   ほか、NGO関係者、市民、研究者など約70名が参加

(*本記録は、すべての発言者に発言内容の確認を行ったものではないことを、予めご了承ください。)

高橋:
日本国際ボランティアセンター/ODA改革ネットの高橋(司会)です。今日は外務省・須永課長、ODA総合戦略会議委員の中から国際開発ジャーナル・荒木編集長においでいただいている。この意見交換会は4回目で、16日に京都、20日に福岡、そして27日に札幌で開催された。ODA大綱見直しは突然出てきた話であり、こうした場を設けた。今日はNGOと市民の皆さんが議論できる場になればと思う。今日は、国際協力NGOセンター(JANIC)とODA改革ネットの共催である。まずは、主催者の挨拶としてJANIC常務理事で、ODA総合戦略会議の委員もしている伊藤さんにお願いしたい。

伊藤:
JANICの伊藤です。フィリピン、インドネシアの出張から昨夜帰国したばかりである。これらの国で貧困地域や開発現場を見てきたが、97年のアジア経済危機の影響は今なお色濃く残っており、グローバル化による負の影響はむしろ増大している。フィリピン・ミンダナオでは、モロ・イスラム解放戦線と政府軍の戦闘により多くの避難民が出ている。これらの状況に日本のODAがどう関わっていったらよいかを考えてきた。ODAについては、「日本が市民社会にならない限り、ODAも市民社会のものにならない」とあるODA研究者が言っていたが、この言葉を常に意識している。今回のODA改革も「国民参加」が基本的概念になっているが、その概念が実践に移されるよう見守っていきたい。ODA改革を進める上でもODA大綱は非常に大切なものである。納税者として、そして市民として、いかにその見直しに参加していけるかが重要ではないか。本来であれば、長く時間をかけても見直しを行っていくべきと考えるが、戦略会議の予定では「夏まで」に見直すことになっているので、今日はみなさんに活発な意見交換をしていただき、最大限努力して、市民・NGOの意見を反映させていきたい。

高橋:
早速、意見交換会に移りたい。ODA大綱について包括的に一つ一つ議論したいが、時間の都合もあるので、今日は次の3つのセクションに分けて議論を進めたい。1つは、「何故見直すのか」である。大綱が作られたのが92年、その後国際情勢の変化、テロと貧困の関係、平和構築、国内事情などの理由はあるが、このようにこれまで外務省等から見直しの理由として言われてきたこと以上に突っ込んだところで議論をしたい。また、なぜ大綱なのかも含めて議論ができればと思う。次に、「何を見直すのか」である。これまで人道的見地を前提に存在した大綱を、国益に結び付けたいのではという傾向が、NGOの一部からは見える。特に、理念、原則、重点分野などについて、果たしてそれでよいのか考えたい。最後に、「どういうプロセスで見直すのか」で、ODAの基本政策を決める重要な「大綱」を、どのように透明性を高め、公の場でいかに見直していくのか、また8月までという短期間の見直しでいいのか、これらの点について意見交換したい。まずは配布資料の確認をしたい。資料1は、現行の政府開発援助大綱といわれるものである。資料2は、それに対してどうしたらよいかということを海外経済協力関係閣僚会議がまとめたもので、これが当面の政府の方針を示しているものになる。それと、どのようにこの意見交換会が行なわれてきたかを示す、参加者一覧や交換会のスケジュール表である。これは、「見直しのプロセス」という問題の参考資料になる。資料3はODA基本政策に対する意見である。ODA総合戦略会議は11月から議論されてきたわけだが、この会議の委員である日本国際ボランティアセンターの副代表の磯田とJANICの伊藤さんから出されたものだ。資料4は今日の議論の2つめである「なにを見直すのか」を話す上で重要な、私達NGOの論点である。アジア太平洋資料センターの長瀬さんの方から意見書を用意していただいたので、それをベースに話し合いをしていきたいと思う。資料5はアフリカ日本協議会の林代表の意見である。今日は林さんが欠席のため、資料のみを添付しておいたが、これに関する深い議論は出来ないであろう。資料6は「平和構築とはなにか」のNGOまた自分(高橋)個人の意見でもある。この平和構築を考えると、ODA改革を考える上での一つの重要な点が浮かんでくるであろう。資料7は、磯田の方からのODA基本方針に対する意見書である。資料8は、ODA大綱見直しに関しての手続きである。資料9は、ODA改革ネットのほうでどう改革すべきかを議論したものである。資料10は、人間の安全保障という言葉が最近良く聞かれるが、これをどのように理解したらいいのか、そのための資料である。

高橋:
議事録の扱いについて、公開することについては外務省の合意が得られているので、テープ起こし等をして、NGO側のHP等で公開し、今後の議論の参考にしていきたい。

1.「なぜ見直すのか」


高橋:
それではまず、「なぜ見直すのか」について。須永課長よりこれまでの経緯を含めて、現状の説明をお願いしたい。

須永:
外務省の須永です。まず、こうした機会を提供してもらい感謝している。先日参加した関西の会合より参加者が多く、関心の高さが伺える。繰り返しになるかもしれないが、早速、簡単に経緯と現状について説明したい。昨年来の外務省改革、その中のODA改革、そして外務省を離れたODA改革を実施してきた。また、外部の意見として、「対外関係タスクフォース」のインパクト、自民党のODA改革に関する作業部会の最終報告も12月に出ている。こうした中で、ODA大綱見直しの機運が高まり、ODA戦略会議でも11月くらいから議論をして、論点整理を行い、12月には外務省から見直しを発表、その後、関係者とも話して、まとまったのが3月14日の対外経済協力関係閣僚懇談会の報告である。つまり背景としては、ODA改革の集大成として大綱の見直しがでてきたということだ。基本方針については読んでいただきたい。プロセスについては各界の議論、パブリック・コメントももらい、今年中頃をめどに見直しを行う予定である。

高橋:
大綱見直しについては、ODA総合戦略会議を既に離れ、外務省に移っているとのことだが、荒木さんには、総括的な説明をお願いしたい。

荒木:
戦略会議で大綱見直しのタスクフォースを作り、リーダーは草野委員、私、磯田委員が入り、論点整理を行い、それを会議に提出、全体での討議、加筆をして、それをもとに、外務省が対外経済協力関係閣僚懇に提出した。戦略会議の限界は、論点整理までであり、座長からは「民間によるモデル作文をしてはどうか」との意見もでたが、結局、最終責任は政府にあることとなった。私も参加した外務省「変える会」、第2次ODA改革懇でも話されてきたが、そもそもODA大綱は92年の湾岸戦争当時に、その当時の大規模援助の根拠は何なのか明確な指針がないのではないかとの理由で議論が始まり、急遽大綱を作ることになった。つまり、それまでそうしたものなしでやってきた訳である。また当時の世界情勢として、冷戦の終焉があり、それまでの東西構造の中での途上国援助の展開が崩壊し、21世紀に向かって、どうした方向でODAを行っていくべきか議論が開始し、それから10年がたった。その間に、大綱でなくODA法の議論も出たが、結局、収束せずに今日まできた。また、新しいテロの問題は、第2次ODA改革懇の途中ででたので、当時も議論した。従来の大綱は古いが、普遍的な原則は今も通用するので継承も考えられる。理念の問題もあるが、大切なのは、現場を知る者から見て、援助の仕方が、決定のプロセスを含め不透明であるということだ。どうしたプロセスで決定しているのかはっきりしてほしいと、現場の政府関係機関の担当者、経団連、ジャーナリストも思っている。そこで私が一番言いたいのは、ODAの一貫性を大綱で担保して欲しいということだ。中期政策では運営方針を、次の国別援助計画、そして国別援助実施計画まで議論しなければならない。これらの一貫性を明示することでそうした不透明さを解消できるのではないかと考えている。これが問題意識である。

高橋:
須永課長に追加説明してほしい。資料2に何故見直すかについて4点提示されているが、もう少し説明してほしい。荒木さんからは、戦略会議ではマルチ・セクターの声を反映させることが期待されているが、今回の大綱見直しは、誰の視点で見て、進めるのかを説明して欲しい。

須永:
1番目について。モンテレーの開発資金会議で欧米各国がODA増額表明し、その中で日本は減っている状況がある。そうした中で大綱においても国際開発の重要性を訴えたいということ、2番目は、構造調整、BHNなどが従来の大綱にも記されているが、現在は、MDGsなど新しい国際的な援助の潮流を反映させること、3番目は、これまで援助の理念は、日本の国内の政治経済情勢を反映したものを表明していることが多く、昨今の日本の状況を踏まえて記載している。4番目は、10年前と比して、NGOなどの参加も拡大しているのでそうしたものを踏まえる必要がでてきたこと、以上が簡単な説明である。

高橋:
そうした理由を踏まえて、11月1日の総合戦略会議で論点整理の話がでてきたかと思うが、誰の視点から見直すかについて、どのような議論があったのか説明して欲しい。

荒木:
基本的には第2次ODA改革懇の基本概念でもある「国民参加」なので、当然、国民を頭に入れてということだと思う。「国民とは誰か」といったような意見もでたが、それを前提に議論してきた。1点は、基本理念でいう「人道的見地」についてはいうことはないということでまとまった。ただ問題は、「国益」という言葉が、第2次ODA改革懇から議論になっており、論点整理でも議論なった。いくつか議論があり、国益を前面に出していく議論とか国益の概念に関する議論もある。日本では「国益」というと様々な解釈があり、より具体的に「わが国の安全と繁栄に寄与する」という視点、「アジアの繁栄はわが国の繁栄」ということが援助はじまって以来のモットーがあるが、「わが国の繁栄」が「国益」という言葉に置き換えるというところで結局落ち着いた。エネルギーなど具体的な国の利益を前面に出すという議論はなくなった。2点目は「原則」の箇所で、1つは「環境と開発の両立」とあり、これも色々な議論があり、個人的には環境重視が適切かと思っていたが、結局「両立」に落ち着いた。ただし決着ではないので、これから議論の余地もある。要請主義については、政策協議を進めるにあたっては、これまで若干不透明なところもあったので、現地サイドではNGOも含めて、要請の話をしていこうということになったが、基本的には、予算の制約もあるので、重点の選択により集中投入したほうがいいという議論になった。重点事項については、アジア重視ではあるが、世界の主流は貧困削減であり、その主要な対象となるのはアフリカではないかとの意見も出され、大綱が世界の目に触れたときのためにも、アフリカを加えるべしとの意見がでた。貧困削減の議論については、当該国がその国の貧困を解消するのが基本的な考えであるが、それを支援する意味でも、環境を重視しながらインフラ整備などの経済開発をする、つまり、インフラをやりながら貧困削減にも配慮するという議論もでた。現行の「効果的援助の実施」については、表現振りも変えて、流れを情報開示していくことなった。個人的には、日本の援助は12省庁縦割り方なので、整理して「国民の利益」に一本化していくためには、この部分を重視すべきであると主張した。以上が論点整理の問題点かと思うが、一番の問題は「国益」の論点ではなかったかと思う。それは今も解消していないように思える。

高橋:
では、「なぜ見直すのか」について、フロアから自由に意見をお願いしたい。

内海(日本リザルツ):
数十年全く変わってきていないことは、直接な対策に対する援助が少ないということである。その理由として、現地で実施するNGOがいないことをあげているが、そうではなく、NGOなどを支援する制度を作るべきではないか。また評価の体制が不十分であるので、外部機関での実施も含めて検討してはどうか。

今田(CSO連絡会):
「ODA基本法の制定はとらない」ということは了解事項なのか。資料3ではODA総合戦略会議委員が明確に「基本法の制定は必要である」と提案しており、それに賛意を示す。「国民参加」をうたいながら、なぜ基本法の制定をしないのか説明して欲しい。現状では法制化はないのか確認したい。

森(ASPB):
まず、大綱とはなにかを確認したい。法律であれば罰則があるが、大綱だとどうなのか。そこから教えて欲しい。

田辺(JACSES):
こうした形で意見交換するのも国民参加であるが、憲法では、国民は代表者を公正な選挙を通じて投票するとなっている。国民参加のこの部分をどのように考えているか具体的にお答えいただきたい。

須永:
基本法の議論は最終的には立法府の判断だが、行政府の立場としては、92年頃のODA基本法の議論では、行政の最高機関は閣議なので、立法府に説明してそれでよくなったと思う。今回も、与党自民党からは大綱を見直せとの指示があった。正直に言えば、ODAは外交のいい手段である。外交手段は色々あるが、日本は軍事力もなく、援助は重要な手段となる。こうした点からも、行政の機動的で柔軟な実施を維持するためにも大綱を閣議決定に留めたいと国会にも説明してきた。大綱とは何かという点については、法律ではないので処罰もできず法的拘束力もない。ただ、繰り返すが、閣議決定は行政の人間は最大限尊重する。

荒木:
基本法の問題について、法律を作るのは、90年半ばから国会でも提出されたが、成立しなかった。基本法の制定は、国民へのODAについての説明の教材にもなるのではないかと議論もした。しかしある時、米・対外援助法の話になり、同法も改定を積み重ねてきているが、USAIDの職員でもわからないほど、ぶ厚いものになっている。米の風土では、そうした変更に抵抗ないが、日本はいったんはじめると変えられなく、柔軟性もあまりない。そうした風土の中で法制化しても、援助が動かなくなるとの理由で大綱に留まってきた。カナダも大綱(チャーター)であるし、イギリス、フランスなど他国であっても、それに近い形になっている。個人的には基本法にして、国会でも議論し、一定の国家予算割合で援助することを決めて、国内の経済変動などに関わらず実施できるようになれば、援助関係者や被援助関係者にはいいとも思う。国会の中で、援助基本法を作るという発想は、旧来の議員の中には少ないが、若手の議員には作ろうとする意思がはっきりしている。よって、彼らにロビイングをしていかねばならない。行政側に聞いても限界があるので、国会で議論すべき機運を高めるべきではないか。

高橋:
時間もないので、「何を見直すか」という議論をしたいと思う。その前に、ODA基本政策とは何かしっかりしなければならず、そのために基本法の制定が必要であるとNGOも考えている。その辺についても議論してほしい。

内海(日本リザルツ):
私の質問への回答がない。それこそ大綱に盛り込むべきである。

須永:
評価については、我々も不十分であると認識している。しかし、最近は第三者の目を入れるとの考えが入っているし、評価のほかにも外部監査もいれようと思っている。直接援助は…

内海(日本リザルツ):
間接援助という名目で、結局直接薬を買って与えるとか、そういうことはやっていない。そちらへの予算の比重が少ない。

須永:
改善すべきところは改善すべきだと思う。感染症分野でいえば、ポリオなどでは薬の摂取で効果があるが、エイズは薬の与え方も難しいと聞いている。感染症については病気にもよるかと思うが、詳しいことはわからないので個別に話ができればと思う。

高橋:
再び、「基本政策のあり方」がどうあるべきかで議論したいと思う。

田坂(2KRネット/アジア学院):
資料2の(1)に、「グローバル化の進展に伴い…ますます重要になってきている」とあるが、ここが、「何を見直すか」「どういうスタンスで」ということが関わってくるのではないか。米国同時多発テロを契機として、動き出した米国政府のやり方、つまり、大量破壊兵器で徹底的に叩いておいて復興をやるやり方、これに日本政府が同調している訳だが、大半のNGOはこれには全く反対の意見を持っている。テロの根絶のために軍事力で徹底的に破壊し、国づくりをさせ、その段階で援助をする、そしてNGOにも協力を促すという考えはNGOとして認めがたい。このことが、大綱の見直しの主眼となっているのは非常に危惧を覚える。この点で、テロの根絶には社会的不公正の是正、つまり(1)を前提とせず(2)を目指すのがNGOのアプローチであるが、外務省として、(1)を前提とした途上国の開発という場合の、途上国の開発とは何なのか聞きたい。

須永:
私は「ODA白書」も担当しているが、その理由は白書にも書いた。それは、「テロを生み出す温床」として貧富の格差が広がっており、ここ10年くらいのグローバル化の進展で、途上国の多くでは貧困の状況が悪くなっていることを国際社会が認識して、開発問題への関心を高めている。そこから(2)につながる訳であるが、昨年、開発関係の国際会議に参加してきたが、その際も、テロの温床としての貧困をどう考えるか議論してきた。そういった経緯で(1)が書いてある。

原(女性と健康ネットワーク):
ODA白書(要旨)の冒頭にも書いてあるが、人々の生活の安定や社会的公正ということは、我々はテロがある前からこうした問題に取り組んできた。テロがあったからではない。こうしたことを書くと財務省向けに受けがいいからそうした文言を書いているのか、それを聞きたい。また、「見返り」に関する荒木さんの議論についても、具体的に聞きたい。軍事力を持たない日本が、国際社会で何ができるかというときに、貧困の根絶や社会的公正の確立が我々の繁栄につながるという、しっかり説明する論理を明確にすることが大事だと思う。

須永:
ご指摘の通りかと思う。グローバル化の以前から貧困問題はあるし、9.11のテロ以降に関心を増したのは、むしろアメリカである。日本は90年代トップ・ドナーでやってきたが、テロを契機にアメリカが再びトップになった。ここには2行でしか書いておらず、誤解を与えるかもしれないが、70年、80年代から貧困は存在していることはもちろん理解している。

荒木:
「見返り」ということについては、各界各層からODAに様々な期待があり、それを単純に「見返り」としてしまったが、例えば、第2次ODA改革懇で国益論がでたとき、ある先生が、国益には政治的国益、経済的国益、国民・精神的・文化的などのアイデンティティーに関わる国益があると指摘していた。平和構築のプロセスでは、そうした精神的な構造が重要な役割を持つ訳で、世界の平和、民族の共存・共生をいう考え方を、ODAを通じてそうした考えるべきで、そうした意味での国益を考える必要があるということだ。あまりに国益の議論が経済的な見返りが中心になっているのではないかということである。経団連などからも提言が出ているが、最近では、1企業の1利益を求める議論はなくなってきているので、実際、アンタイド化、公開競争入札も増えているので、かつての「癒着の構造」はなくなってきている。東アジア重視については、もっと広域的にとらえ、貿易をしてAとBという企業が儲けるという議論ではなく、東アジアは企業の共存・共生する地域であると認識し、アジアと新しい共栄の道を探るという意味である。現在FTAの動きも進んでいるが、広い意味での政策的な支援ができれば、何かアジア共通の利益のために応援していこうではないか、そういう意味で捕らえつつあり、経済的利益に特化した狭い意味での見返りの議論は薄まってきたのではないか。それより、国民の考え、「新しい日本人像」を作り上げていく上でODAを使えるのではという議論があった。

2.「何を見直すのか」


高橋:
中身の話になってきているので、そちらに移りたい。現在、大綱見直しというが、大綱は拘束力がなく、その限界の中で基本理念・原則を謳ったものに過ぎない。それをどういうことに使うかといえば、1つは国内的な納税者への説明と、もう1つは対外的・外交的に説明するためのものであるということである。それを前提に、大綱を見直すに当たってどこを見直すか、どのような点に気をつけねばならないのか議論していきたい。

石田(JACSES):
田坂さんの意見はその通りだと思う。一方で、外務省の方もお答えされたように、テロの温床として不平等な社会があることもわかる。しかし、それを理解したとしても、見直しの原則としてある「わが国の安全と繁栄」ということとどう関連するのかわからない。こうした不平等を解決して、いかに持続可能な開発を進めるか、これは現大綱にうたわれているのに、それがどうして行われていないのかを検証・評価して、それを実施面で行っていくことが大切で、今回新たに「わが国の安全と繁栄」という日本の利益を打ち出すことで、逆に貧困や不平等を抱える現地の反発を呼ぶことになるのではないか。また、「国民の幅広い参加」とあるが、大切なのは現地の住民の声であり、これまでのODAで声を聞いてきた現地政府の高官ではない。地域住民にとっては、環境社会配慮を行い徹底していこうとすることが大切ではないか。本当の平和を求めるなら、貧困や不平等をなくし持続可能な開発を行うという実施面の話であると思う。別の話で恐縮だが、平和の部分で言えば、配布資料6にもある通り、平和構築は政治性が強く、戦略的に行うことはむしろ状況を悪化させる可能性があること、ODAが入ることによってどういう影響があるかを配慮していただきたい。よって、「平和構築のためにODAを供与する」という言葉だけが浮いている印象を受ける。私は、「見直しは必要ない」というスタンスであるが、「政策立案・実施上配慮すべき点」として紛争や平和への配慮がない限り、冒頭で平和構築を訴えても、こちらの一方的なものにならないか懸念している。

橋本(JAWW日本女性監視機構):
ジェンダーの分野で活動をしており、大綱を見直したほうがいいという意見を持っている。以前、外務省評価室の行った南アフリカの事業評価に関わった際、その提言の中で「ジェンダーの主流化という言葉を大綱に入れるべきである」と提案したが、現行の大綱には触れてはいけないと反対された経験がある。日本政府が1995年から実施しているWIDイニシアテイブでは、国際的には遅れている。ODA大綱の見直しに際して、ミレニアム開発目標にあるような「ジェンダーの主流化」、「ジェンダー平等」も盛り込んで欲しい。そうすることで、大綱の国際的な評価も高めるのではないかと思う。

高橋:
内容の話に入ってしまっているが、最後に、「なぜ大綱見直しなのか」についてご意見はあるか。

長瀬(PARC):
なぜ見直すかというところで、ODA基本法の話がでて、お答えは不十分ではないかと思う。お二人の説明では、今までの経緯については話が出たが、国民参加の一番の基本は、立法過程を通じて法律にすることが基本であると思う。大綱の見直しをするのであれば、なぜ大綱がいいのか、基本法ではダメなのかをお答えして欲しい。

須永:
最終的には立法府の判断である。行政府の立場としては、ODAは行政主導でやりたく、それがよいと考えるので立法府にもそのように説明している。例えば、国際平和協力法は事前・事後の国会承認が必要だが、ODAは行政府に任せているというのが現与党の判断だと思う。

今田(CSO連絡会):
この問題は、須永課長というよりはNGO側の問題でもある。11月の提言がその後どうなっているかも含めて、ODA総合戦略会議の伊藤さん、磯田さんも説明してはもらってはどうか。

伊藤:
4、5年前も、NGO関係者と国会議員の間で基本法制定への努力はあったが、不充分なものに終わっている。今回は、戦略会議で磯田委員といっしょに基本法制定の必要性を訴えたが、他の委員の方からは積極的な賛同を得られなかった。そこで、現在では、こうした現実を直視し、大綱を国民参加で見直すとともに、国別援助計画の策定過程で国内のみならず途上国の住民やNGOの意見を反映させるよう努力を行うという考えに立っている。長期的には、国民参加のもとで、立法府で基本法制定の議論をすべきであると考える。

磯田:
私も、基本法制定の動きに向けて取り組むべきであると考えている。しかし一方で、戦略会議や自民党などのODA改革に関する議論を見ても、この大綱の見直しが非常にまずい方向に進んではいると危機感を感じている。基本法制定の必要は認めながらも、この大綱見直しをそのまま看過できない、そうした思いでやってきている。

高橋:
中身についての意見交換をしたい。これまでにも何点か出てきているが、第1の論点は国益の議論であるかと思う。もう一つは、ジェンダーの話も出たように、国際的にもっと重視すべき点ができていないということかと思う。この他、見直しの内容についてのご意見をいただきたい。

長瀬(PARC):
資料4として提出したものをもとに簡単に説明したい。現在の見直しが悪い方向に向かっていると認識している。見直しによって悪くなるということは、援助受取り国の事業の影響を直接受ける住民にとって悪くなる、ということである。現状の問題点は、(1)拘束力がない、(2)運用基準が曖昧、(3)説明責任が果たされない、ということだ。表1はODA制裁措置のいくつかの事例である。インドネシアおよび東チモールの事例のうち、特に東チモールでは、海外援助国が人権侵害に対してODA停止という厳しい措置を取ったにもかかわらず、日本政府はなにもしなかった。今現在、それは現地でどのように評価されているのか。ビルマの件では、外務省は、ODA大綱に違反しているかどうかというよりは、ODAはどのようにしたら人権と民主化が確保できるかということのために作られたものと解釈しており、人権や民主化の点で違反していても、最低限の協力をするのがもっとも効果的である、と説明している。解釈を自由にしてしまっている。そうなると正当性はどこにあるのか。中東への制裁措置もODA大綱のどこに根拠があるのか不明である。現在の国際協力の主流は、商業的主義を排するということだ。また、ひもつき援助をなくすことである。イギリスは2001年よりいっさいの「ひもつき」援助をなくしている。もう一つは軍事的用途の回避が緩和されてしまっている、ということである。軍事と非軍事の境界が曖昧になることで、勢い軍事目的に使用されてしまう恐れがある。

高橋:
現在、長瀬さんより「軍事使用への回避の原則が緩和されている」こと、「商業主義の問題」が出された。加えて、先ほど出た「ジェンダーへの視点」の3点がでているかと思う。

須永:
見直しの理由に「安全と繁栄」が出てきた。流れとしては大きく2つあり、一つは、富の偏在や貧富の拡大に対し、MDGsなどを定めて国際社会で協調して対応するとの動きがあり、ここには「安全と繁栄」の議論はでてこない。逆にODAの定義はOECD・DACで決まっていて、「わが国の繁栄のためにODAを行う」とするとそれに反してしまう。ODA総合戦略会議でもその点は説明した。国際的な要請と国内的な要請をバランスしなければならないと考える。途上国住民への視点、およびジェンダーの視点については、色々な要望をいただいている。それらに対して、きちんとした環境的・社会的配慮をしなくてはいけない。現行では「配慮すべき点」として項目を入れてはあるが、これでは弱すぎるという点もあるので、もう少し強い表現にしなければならないと考えている。平和構築については、「ODA白書」を読んでいただければ、外務省の動きと政府の見解は理解してもらえるし、別途説明する機会があればありがたい。また、原則の話がいくつかでていたが、現在の大綱は冒頭で「相手国の要請を総合的に判断」としており、外務省は重視しているが、これには賛否両論ある。適用の仕方については様々な研究も行われており、『ODA大綱の政治経済学』が参考になる。要請主義については、フィリピン大使館在勤時代、実際、日本企業がプロジェクトを作っているのも見てきたので、要請主義だから現地のニーズが反映されているとは考えていない。そこは政策対話で解消できると考えている。しかし、企業の利益になるような政策対話はしないことは明言したい。政策対話をして、政府のみならず地域のニーズを反映する努力をしなければならないと考えている。アンタイドについては、アンタイド率は高いが、「本邦技術を活用する」という動きもあり、実際、最近タイド率が高まっているし、日本経済が不況なので日本に見返りを求めるべきだという意見があるのも事実である。タイド、アンタイドの議論は、大綱見直しでは議論できないかも知れないが、将来の方向性を示すような表現はどこかに入っていたほうがよいと思っている。

高橋:
これまで論点が6点出てきている。国益との関係、ジェンダーの視点、平和構築などの新しい概念、原則の適用のありかた、要請主義をどうとらえるか、そしてタイド・アンタイドの問題である。この他にあるか。

後藤(法政大):
官僚とは自らの過ちを認めたがらない人種である。他方、世の中の声に耳目を傾けながら、バランス感覚で、後追いの対応を旨とする人種でもある。この場をお借りして、三点お聞きしたい。
 (1)現行ODA大綱における問題の所在に関して、須永課長ご自身はどうのように捉えているか。
 (2)現代の国際協力はODAのみの対応ではいまや時代遅れと考えられるところ、「新ODA大綱」というよりむしろ「国際協力大綱」(ないし「国際開発協力大綱」)を制定すべきではないのか。
 (3)ODAシステムの制度的惰性に関連して、今回の外務省機構改革においても、なぜ「経済協力局」という名称を継承しているのか。

須永:
私の考えを申し上げれば、国益については重視しておらずバランスが取れればいいと思う。また、複数省庁で実施しているODAをどうまとめるかを書きたい。(2)、(3)については、国際的な傾向はそうであり、貿易、投資もあるし、例えば、エイズの問題にも特許の問題も絡んでくる。そうした意味でも国際協力大綱でもいいと思うが、ODAを担当している立場上、これ以上述べるのは難しい。外務省の機構改革については、いろいろな議論があった。外務省のホーム・ページにも出ていると思うので見て欲しい。

原(女性と健康ネットワーク):
見直しが行われることを前提としての話であるが、「効果的実施の方策」にのみ、ジェンダー配慮の事項をいれるのでなく、基本的理念、原則などにもいれて欲しい。具体的には、資料9の冒頭部分にもある「…ジェンダー配慮…」を基本理念にも書き込んで欲しい。住民主体というところも含めて書き込んで欲しい。

高橋:
予定の時間がきたが、これまで出されたポイント以外であればご提案いただきたい。

須永:
私からも質問がある。資料8の4月28日付の要望書はどういうものか。

高橋:
3番目のところで、まとめてお話いただきたい。

今井(2KRネット):
「ODAは開発途上国の福祉向上と経済社会の開発のために実施されるもの」というOECD・DACの定義を須永さんが説明され、なるほどと思ったが、それが分かっていながら何故「わが国の繁栄」のための大綱見直しが推進されているのか?国内的にはODAをやる以上は日本経済にメリットをという意見が多く、そのバランスをとるべきという話だったかと思うが、普通の国民は、「ODAは貧困の削減のために」と理解しているはずだ。須永さんのいう「税金を使うのであれば日本企業の見返りになるようなものにして欲しい」という声はどこから、どのような場でているのか教えて欲しい。

湯本(開発教育協会):
見直し案では開発教育という言葉あり、広報、情報公開、開発教育の3点の充実がかかれている。私はすべて大切であると思うが、それぞれが持つ目的や期待される成果は異なるはずである。特に、ここでいう「開発教育」とは何を目指し、どのような内容を伴うものを想定しているのか教えていただきたい。
第1次、第2次のODA改革懇報告書や、JICAの関連事業を見ると、外務省・JICAのいう「開発教育」は、ODA広報・ODA人材の育成に重点が置かれている感があるが、開発教育とは本来そうしたものではない。開発教育の持つ理念や目的を曲解したり、矮小化することのないように、また日本における開発教育のこれまでの経験や議論、世界の開発教育やグローバル教育の流れなどについても十分検討していただきたい。

須永:
最初の点については、個人的なことをいえば、役人は機能で動いていることを言いたい。我々は組織の中で仕事をしており、そういうポストにおり、そうした仕事をやることになったということだ。「見返り」については、岡本行夫氏の提言書(対外タスクフォース)を見ても冒頭に「ODAは単なる人助けではない」と書いてあるし、自民党の報告、経済界からの要望もある。また自民党の先生方も、地元に帰っても「日本の経済が悪化しているのにODAなどやめてしまえ」と言われているようである。開発教育については、私も勉強させて欲しい。

荒木:
開発教育については、議論があったが、これは「国民教育」という視点で、ODAとは直接関係ない。世界の貧困の状況を伝えていくというのが第一義的な意味である。こうした理解があってこそ、初めて体を動かせる。そうした中で、各人が行動を起こし、例えばNGO、JOCV、政府のODA実施機関でというように、社会の基盤作りになればといっていた。だから私は、開発教育を広報の横につけるな、もっと上位に位置付けられるべきだと言ってきている。ジェンダーについては、「社会的配慮」を超えた、大きなビジョン・理想であるので実行しなければならない。本来なら「重要事項」の分野にいれるべきではないか、MDGsの主役もジェンダーなのである。したがって、もう一度交渉してもいいのではと思っている。

星野(JVC):
「貧困の削減」と「日本の安全」は相反するものなので並立は難しい。多勢に無勢で大変かとは思うが、大綱の中に「わが国の安全と繁栄」を盛らないように頑張って欲しい。

田和(JICA労組):
実施機関の立場から関心があるのは、「政策立案・実施過程」のところである。外務省が中核になり調整するのは理解できる。拘束力のない大綱でしっかり進めるのが大切で、先程からでている「様々な国益」から考えると、全く逆方向の国益というものをどのように調整したらどうしたらよいのかは大きな課題である。その辺をしっかり議論していただきたい。

高柳(フェリス女学院大学):
MDGsを受けて、すぐ大綱見直しの議論があれば疑いはなかったかもしれない。具体的な提案を1つしたい。先程「カナダはチャーターである」という話がでたが、カナダでは大綱作るときに、各地で公聴会を開くなど、特に長い時間・プロセスを経て作られてきた。またカナダは、「援助効果向上策」という政策ペーパーを出したが、その作成においても長い議論・プロセスを経て立案している。よって、この作業も拙速を避けて欲しい。また関連して、国民参加型援助というが、予め政府が決めた「国益」にNGOはじめ他セクターを動員するのではなく、それぞれの多元性を前提にしたプロセスを大切にして欲しい。

3.「どういうプロセスで見直すのか」


高橋:
最後に、今後のプロセスについて、磯田が意見を用意しているので、紹介させて頂く。

磯田:
今後策定に向けてプロセスが進んでいくと思うが、そもそも今回見直しに当たって、なぜ見直しなのかといった辺りから意見を聴取すべきだったと本来的には思っている。それが1に書いてある提案「現行ODA大綱の評価と見直しの必要性の明確化」ということかと思う。実際、どのような方法で評価しているのか、またはまだしていないのか、きちんと提示すべきである。どのような事実があったのか具体的に示して欲しい。見直す理由はどのような根拠があるのか具体的に示して欲しい。すでに進んでしまっていることではあるが、今後ODA大綱の見直しに当たってはぜひこのようなプロセスですすめて欲しい。大綱の中でも評価についても書く、と書かれており、書くような方向で見直そうということになっている。しかし、個別案件だけではなく大綱そのものについての評価・モニタリングも必要である。そして、そのプロセスや結果を開示しすることで次の大綱の見直しにつながると言える。2番目の項目は、今後の策定に向けてのプロセスである。現在ホームページで書き込みを受け付けてはいるが、ホームページには現行の大綱と3月14日の閣僚会議の資料しか提示されていない。きちんと論点を明示して、意見を求めるという形にして欲しい。ドラフトができたら速やかに公開し、また、意見を聴取したらその意見を開示し、それに対する対応もきちんと公開して欲しい。最後の項目は閣僚会議だけではなく、国会の場でも議論をして欲しいということである。

磯田:
先ほどから「参加」と書かれているが、とかく誰しもが参加すれば国民参加であると非常に平板に書かれているが、途上国の住民、誰の参加が重要なのか、誰の意見を優先すべきなのかを考えた場合に、「バランスよく」という意見もあったが、同じ重みではなく、やはり当該国の人々の思いを重視すべきであると考えている。

須永:
今の大綱の運用状況は、従来は年次報告だったが、昨年から白書にして閣議にも提出している。不十分かとは思うが、これまでの運用状況の説明はしているので引き続き行っていきたい。また先にも紹介した『ODA大綱の政治経済学』も、政府の文書ではないが参考になるので是非見て欲しい。パブリック・コメント、公聴会については、手続きに則って実施したい。また、「基本的考え方」というのは箇条書きで書いてあるのみで、これは単なるスターティング・ポイントである。そもそも総合戦略会議で論点整理をお願いしたが、戦略会議は外務省の会議なので、関係省庁とも協議し、3月の対外経済協力関係閣僚会議でのペーパーになっている。4月、5月は、こうした対話集会等の場を設けて意見を伺い、どの辺が着地点としていいかを考えてドラフトを作りたいと思う。それを戦略会議でも見せるし、パブリック・コメント、また必要があればこうした会合を実施して、見直しのスケジュールは高いレベルで決まっているので、それに間に合うように、それに向けて努力したい。

高橋:
本日は、どうもありがとうございました。(了)




 
 


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