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朝鮮半島から始まる平和への歩みを歓迎し、対話の継続を望みます

2018年5月28日 更新

2018年4月27日、3回目となる南北首脳会談が開催され、朝鮮半島における平和実現への強い意思を中心に据えた「板門店宣言」が発表されました。長年、不自然に分断された東北アジア地域において、人びとの心と心をつなぎ、平和の礎を築こうと交流を積み重ねてきた私たちは、この合意内容を心から歓迎します。とくに朝鮮半島の「確固とした平和体制の構築」「非核化」といった目標は、東北アジア地域に敷衍して共有できるものであり、この宣言を範として、その達成に手を携えていきたいと考えます。

前回の首脳会談から10年、南北の往来は遮断され、平和は大きく遠のいていました。冷戦時代の論理に基づいた米韓合同軍事演習の実施、それに対抗する朝鮮民主主義人民共和国によるミサイル開発や核実験、さらにこれへの経済制裁というように抑止と圧力の応酬が続きました。昨年に至っては、度重なる朝鮮民主主義人民共和国のミサイル開発や核実験に対し、アメリカが軍事攻撃も辞さない姿勢を示したことで開戦の可能性すら報じられました。しかし、大韓民国の文在寅政権の発足、そして平昌オリンピックを契機として、南北双方の対話姿勢は南北首脳会談を実現させ初の米朝首脳会談への道をも開きました。この流れが今回こそ定着し、朝鮮戦争が終戦へと前進するよう、周辺国も力を尽くす必要があります。

東北アジアの冷戦構造が長期化、常態化するなかで、この10年にわたる対話の不在は多くを奪いました。今回の板門店宣言は、既存の対立構造を変える覚悟を持って対話に臨むという両者の決意です。扉が開かれようとしている今こそ、日本も「最大限の圧力」「拉致と核とミサイルの包括的解決」にとどまることなく、対話姿勢をもって積極的に関与し、一つずつ成果を積み重ねる機会として生かすときではないでしょうか。
私たちは1990年代の人道支援を契機として、継続的に国交のない朝鮮を訪れて関係を築いてきました。2001年以降は朝鮮と韓国、さらには中国のパートナーとともに子どもの絵画交流を続けています。行事に参加する子どもから絵を観覧する大人まで、個人と個人が出会う機会を設けることが、信頼関係につながるとの思いからです。

長年の不信感や嫌悪感を払拭し、互いを認めるには長い時間が必要でしょう。しかし、人と人が出会い相互に意思を伝え合うことなしには前には進めません。外交交渉の過程では合意が困難な場合もあるでしょう。しかし、その解決に武力を用いたり、交渉を一方的に打ち切ったりすることは後退でしかありません。対話を絶やさない真摯な態度こそが平和を実現する道です。私たちは、端緒についた南北対話そして米朝対話が継続され、成果をあげることを心から望みます。そして、この南北首脳会談を契機に朝鮮半島の人びとが「平和」を目指そうとしている覚悟を他人事とせず、日本に暮らす私たちも東北アジアの一員として、同じ目標に向かって努力すべきことを、今後もたゆまず訴え続けていきます。

2018年5月28日

KOREAこどもキャンペーン(アーユス仏教国際協力ネットワーク/日本国際ボランティアセンター)

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