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第3号 2008年9月30日発行
目次
9月の様子
「緑いっぱいの村へ」 JVC植林支援
受刑者に、学ぶ機会を。
 9月の様子
坂本 貴則
9月は、雨がとても降りました。

前半はそうでもなかったのですが、中旬から土砂降りの雨ばかり。これまでは夕方から夜にかけて2時間ほど降るような場合が多かったのですが、今月はひどいときは朝降り、昼降り、夜も降るといった具合でした。

おかげでようやくこの時期になって多くの農家で田植えが始められるようになりました。9月の前半に島村さんと訪問したときには、全然水がなかった田んぼでも、水が溢れていました。

またシェムリアップの活動地の少し北に、新しくできた堰があるのですが(おそらく灌漑用に支援された)、そこはドボドボと水が流れていました。一生懸命魚を捕る人たちもいました。さすがに水深が深いのか、泳いでいる子どもたちを見ることはありませんでした。
9月の頭までは水がなくて
田植えができないと言っていた。
道横の穴も水でいっぱい 堰からあふれ出す水
 「緑いっぱいの村へ」 JVC植林支援
坂本 貴則
苗木作りをする農家と近所の子どもたち
苗木の発芽状況を調べるセイラ(JVCスタッフ)
苗木の定植トレーニングを行うネアリー
6月11日にチークラエン郡で、12日にはソトニコム郡で苗木作りトレーニングを行いました。研修を受けた14世帯の農家が苗木を作り、作った苗木をJVCが一本300リエル(約8円)で買い取ります。買い取った苗木を、JVCは栄養菜園を始めている農家を中心に無料で配布するという形で、植林を進めていきます。

現在は、Cassia siamea(タガヤサン:鉄木刀), Leucaena leucophala(ギンネム), Sesbania sesban (キダチデンセイ)というマメ科の木で、多目的に使える木の苗木を育てています。

多目的に使えるというのは、マメ科の木なので土を良くすることにも使えること、葉っぱを家畜の飼料に少し混ぜ、良い飼料作りにも使えること、堆肥に混ぜると、牛糞だけよりもバランスの良い堆肥が作れること、狭い感覚で多めに植えることで、自然のフェンスとして使えること、そして枝などを蒔きとして使えることなど、一本の木にいろんな役割を果たしてもらうことを意味します。

現プロジェクトの植林活動は、よく行われているような、山や森などでの植林活動とは少し異なり、基本的には各家庭の軒先に木々を植えてもらいます。そうすることによって各家庭で使える資源・資材を増やし、生活の改善につながるよう支援しています。また、山や森などのある一定集団の共有地とは異なり、個人の庭に植えてもらうことになるので、各農家が管理をしやすいというのも利点だと思っています。

一部発芽しないものもありましたが、10000本の苗木を育てるための準備をし、 結果的には7500本ほどの苗木が育ちました。

育った苗木は、栄養菜園を始めている農家やそれ以外にも植林に興味のある農家に配布します。苗木を配布する前に研修を行い、その研修では、私たちの配布する木がどのような役割を果たしてくれるのか、木を上手に育てるためにはどうしたらよいのかということを農家の人たちに伝えました。

研修は栄養菜園研修を行っている11村全部でほぼ終え(9月中旬時点)、あとは農家に植林してもらうだけですが、今年は雨の時期が少し遅れ、多くの農家が今田植えを行っているため、まだ全部の農家で植林は終わっていません。引き続きフォローアップをしながら、育った苗木がきちんと育つようにしていきたいと思います。
 受刑者に、学ぶ機会を。
坂本 貴則
バッタンバン刑務所での研修@
バッタンバン刑務所での研修A
コンポンスプー県のCRCの様子
8月12日にバッタンバン刑務所の図書館を利用している受刑者へ農業研修を行いました。参加人数は、どうやらもうすぐ出所予定の15名。ちょっと生々しいです。

研修内容は、トマト、ナス、キュウリ、長ササゲ、葉物野菜の育て方について。1つ1つの野菜をどのような間隔で植えたらよいのか、定植する際にどれくらいの長さの支柱を用いたらよいのか、整枝はどのタイミングで行うのかなど絵を実際に描きながら、分かりやすく手順を追って説明しました。

研修を受けている受刑者も熱心そのものでした。みんなノートを一生懸命に取ります。普段シェムリアップで行っている研修は、農家を対象にしていることが多いため、あまり熱心にノートを取るというような光景は目にしません(文字の読み書きができる人が少ないという理由もその1つだと思いますが)。なので、「熱心にノートを取っている!」と私は感激しっぱなしでした。

受刑者の多くが元農家だという話を聞きます。貧しくて食べていけなくなり、窃盗や詐欺などの罪を犯し、捕まったそうです。彼らの中には出所した後に、再び農業に従事していくかもしれません。農業で食べていくための一助になれば、という思いで研修を実施しました。

なぜ、刑務所で研修?

バッタンバンでの支援活動はCRC(Community Resource Center)活動の1つです。CRC活動は地域に暮らす農家の人たちに、学習の機会を増やすという目的で2006年から始めました。支援は、農業や環境についての図書を地域の人たちに寄贈するという形で行っています。「地元の小さな資料室」という表現がぴったりくるのではないかと思います。

2006年から7県10カ所でCRC活動を始め、その内カンダール県の2カ所、プレイベーン県の2カ所、コンポンスプー県の2カ所は、カンボジアのNGO、CEDAC(セダック)が支援している農民協会と協力して活動を行っています。

また、1つはクラチエ県にあります。クラチエ県ではSIPAR(シパー)というNGOが支援する「全ての人のための教育センター:(Education Center for All)」に、 図書を寄贈しています。

もう2つは、バッタンバン県とバンテアイミエンチャイ県の刑務所の中にある図書館です。こちらの図書館はダーマ・イェートラという仏教団体が主に支援しており、JVCは今回、そのバッタンバン刑務所の受刑者に対して研修を実施しました。

バッタンバン刑務所からあげられてくる毎月のレポートを読むと、利用者数がとても多く、また受刑者から「本を読んでも分かりにくい部分があるから、ぜひ研修を行ってほしい」との要望もあったので、今回の研修の実施ということになりました。

またバッタンバン刑務所だけでなく、他のCRCでも研修を要望されているので、適宜都合をあわせて研修を実施し、CRC利用者の生活改善につなげていければと思います。
発行  (特活)日本国際ボランティアセンター カンボジアチーム
     東京都台東区東上野1-20-6 丸幸ビル6階
     TEL 03-3834-2388 FAX 03-3835-0519

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