【発売中!】『パレスチナ/イスラエルの<いま>を知るための24章』
こんにちは。広報担当の大村です。
2024年5月27日に発売された『パレスチナ/イスラエルの<いま>を知るための24章』、もうお読みになりましたか?
こちらは総勢34人の研究者やNGO、人道支援関係者がそれぞれが見てきたものをもとに執筆していて、タイトルのとおり「パレスチナ/イスラエルの今」を知るのに最適な書籍のひとつです。
JVC関係者も多数執筆させていただいたということで、今回は関係者の担当部分をメインに、少し紹介していきたいと思います。
「ガザ情勢からみるパレスチナ/イスラエル(第1章~8章)」うち、「封鎖」以前のガザについて執筆しているのが、JVC理事の藤屋リカです。
2000年代前半にJVCパレスチナ事業の駐在員として現地で子どもの栄養改善、保健、収入創出等のプロジェクトを担当し、今もなおパレスチナに関わり続ける藤屋の目線で描かれる「封鎖」以前のガザ。書籍には、当時藤屋が撮影した写真もたくさん使用されています。
こちらはこの5月にJVCに入職したばかりのJVCパレスチナ事業の渡辺真帆が執筆しています。
渡辺は2015年に1年間JVCにインターンとして関わり、その後もパレスチナ事業やスーダン事業の職員として勤務をするなどした後に一度退職し、最近JVCに復帰したばかりです。6月からはエルサレムに駐在予定!
2014年、パレスチナ留学中に演劇と出会った渡辺は、現在までアラビア語の演劇の翻訳やドラマトゥルクを多数務めています。そんな渡辺が担当したのは「日常のパレスチナ/イスラエル」(第9章~17章)の中のコラムのひとつ。占領下で、あえて演劇を選び表現活動を続けるパレスチナ人俳優たちに魅せられた渡辺が綴る「演劇だからこそ」伝えることができる世界の数々を、ぜひ覗いてみてください。
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*先日、渡辺が翻訳等を務めた舞台『占領の囚人たち 東京版』『I, Dareen T. in Tokyo』の映像版上映会を見てきました。まさに舞台でしか表現できない現実を描き出した二作品、本当に多くの人に見て欲しい作品です。自主上映ができるようなので、またお知らせします!
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「日本や世界の関わり」(第18章~24章)の中の一章を担当したのは、JVCパレスチナ事業の大澤です。大澤は2018年から駐在員としてエルサレムに赴任し、ガザ事業の主担当として、定期的にガザに足を運んできた職員です。
支援の詳細はもちろん、ガザに入るまでの検問所でのやりとりやビザのことなど、普段なかなか公開することがない現地の活動を取り巻く環境のほか、ヨルダン川西岸地区や東エルサレムの状況も含め、最新のパレスチナでのNGO活動について執筆しています。
同じく「日本や世界の関わり」(第18章~24章)の中の一章を担当したのは、この3月に退職した、元JVC広報担当の並木です。
並木は特に2023年10月以降、ガザに関連するアドボカシー(政策提言)活動を牽引してきた人間の一人で、X(Twitter)などでその動きを追っていた方も多いかもしれません。
大学時代からパレスチナ/イスラエルに関わり、現地の声を社会に、政策にと奔走し続けてきた並木が綴るアドボカシー活動、ぜひご一読いただきたい内容です。
上で紹介したのは、書籍の中のほんの一部です。どの章でも、パレスチナ/イスラエルをウォッチし、関わり続けてきた人たちの貴重な記録を読むことができます。
例えば上で紹介したJVC関係者のほか、第8章を担当されている鶴見太郎さんには、「イスラエル側の事情〜「頑なさ」の背景を専門家に聞く」(2023年11月15日)という報告会にご協力いただいたり、第16章を書かれている保井啓志さんにも、「イスラエル国内の今 〜世論調査から見る人々の意識と声〜」(2023年11月22日)にご協力いただきました。
17章を担当されている今野泰三さんは元JVCパレスチナ駐在員で、最近は「なぜ入植は続くのか 〜パレスチナ/イスラエルへの視点を「占領」からアップデートする〜」(2024年3月26日)でもお世話になりました。
コラム9を担当されたユナイテッドピープルの関根健次さんは、ガザ関連の映画上映会のほか、「映画で伝えて考えるパレスチナ・ガザ 〜全国で広がる自主上映会の裏側とは〜(2024年1月25日)にはゲストとしてご登壇いただき、お話を伺うなどしてきました。
また、この本の全体編著のお一人、鈴木啓之さんとも、「日本の対中東政策とパレスチナ問題」(2023年10月29日)や、「ガザ・イスラエル情勢をめぐる皆様のご質問に一つひとつ答えます」(2023年11月18日)など配信しています。
(*上記どのリンクも配信をアーカイブでご覧いただけます!)
2023年10月以降、パレスチナ、特にガザ地区を取り巻く状況は悪化を続けており、一刻も早く、この状況を止めなければなりません。
それには、これまでこのパレスチナ情勢に関わり続けてきた人はもちろん、「新たに声をあげる人」の存在が必要不可欠です。
今回紹介した『パレスチナ/イスラエルの<いま>を知るための24章』は、多様な切り口でこの問題を考えることができる、「一歩踏み出す」のに最適な一冊だと思います。
ぜひ書店やWEBサイトなどで手にとってみてください!そして、この状況に関心を持ち、共に考え行動する人が増えれば嬉しいです。