
【ガザ】健やかな成長を願う―子どもの栄養支援

2025年10月の停戦から半年以上が経つ今も、深刻な人道状況が続いているパレスチナ・ガザ。
散発的な攻撃は続き、停戦後だけで1,000人以上が死亡、3500人近くが負傷しています。
また、物資の搬入制限が続き、ガザ内の保健医療施設の約半分が機能していません。
JVCが現地パートナー団体アルデルインサーンと実施している、3歳以下の子どもと保護者、妊産婦への栄養支援では、栄養補助食品の配布や個別カウンセリングに加え、保護者や妊産婦にむけて育児に関するさまざまな講習を行っています。

授乳についての講習の様子。アルデルインサーンのボランティア達がお母さん達をサポートしている
ガザでは保健サービスが十分ではないため育児について学ぶ機会が限られています。
また今は、激しい攻撃により両親を亡くし、親戚や近所の人が代わりに子育てを担うケースも少なくありません。
こうした状況を踏まえ、この栄養支援では、医療・食料・衛生などが十分でない状況での育児(授乳/ミルク含む)の注意点や対処法を伝えています。
今回は、2025年度に実施した講習の一部を紹介します。

2026月2月の調理講習の様子
十分な食料が手に入らないガザでは、限られた食材で子どもに必要な栄養を確保することが大きな課題です。
そこで、月齢に合わせた離乳食の作り方や、成長に必要な栄養素について学ぶ調理講習を実施しています。
2025年は9月と2月に開催し、重度・中等度の栄養失調にある子どもとその保護者が参加しました。
アルデルインサーンのスタッフが調理を実演し、参加者全員で試食した後、自宅で再現できるよう使った食材のパッケージを配布しました。
動画が撮影された2025年9月は特に食料不足が深刻な時期でした。
想像を絶する日々の中、試食会では子どもたちの笑顔も見られ、ひとときのあたたかい時間となりました。
今のガザでは、子どもたちが安心して遊べる環境やおもちゃが極めて不足しています。避難を繰り返す中で、大切にしていたおもちゃを失ってしまった子どもも少なくありません。
遊びは子どもにとって、楽しみであるだけでなく、コミュニケーションや言葉を学び、心身の発達を支える大切な時間です。特にガザのような厳しい環境では、ストレスの軽減や心の回復にもつながります。
こうした状況を受けて、保護者向けに身近な材料をリサイクルして作るおもちゃ作りワークショップを実施しました。
今回は端切れなどを使ったぬいぐるみを作りました。完成したぬいぐるみをうれしそうに抱きしめたり、一緒に遊んだりする子どもたち。お母さんや保護者にとっても、子どもと穏やかに過ごす貴重な時間になりました。

ワークショップで作ったおもちゃ
物資が不足する中でも、子どもたちの健やかな成長を願い、懸命に子育てを続ける家族、そしてそれを近くで支える現地のNGOがいます。
JVCとアルデルインサーンはこれからも、ガザの子どもたちと、その成長を支える母親や保護者、現地に寄り添いながら活動を続けていきます。
ガザの子どもたちの笑顔を守るため、引き続きJVCの活動を応援してください。