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パレスチナ ガザ

【ガザ】10月13日:エルサレムからの速報(6日目)

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ガザでは1,500人(そのうち3分の1が子ども)が、イスラエルでは1,300人が亡くなっています

空爆開始から6日目を迎えた昨日から今日にかけて、ガザ・イスラエル双方の犠牲者はさらに増えています。 現地時間午前6時時点で、ガザでは1,500人(そのうち3分の1が子ども)が、イスラエルでは1,300人が亡くなっています。ガザの場合、激しい空爆により多くの建物が完全に破壊されており、行方不明の人々もたくさんいると考えられます。

10月13日、イスラエルからガザにいる110万人に向けて、「24時間以内にガザ北部および中央部全域から退避するように」という通達がありました。しかし、陸海空を完全に封鎖されているガザには逃げるところはありません。230万人もの人が爆撃から逃れるため、40km×10kmの小さな地域の中で右往左往しています。

激しい空爆、16年間も続くイスラエルによる封鎖

イスラエルは、たくさんの一般市民を狭い地域に閉じ込めて陸海空を16年間も封鎖しているうえ、水・食料・医療物資・燃料などの必要不可欠なものの供給も止め、激しい空爆を続けています。それに対し、国際社会をリードするいくつもの国が、それを止めるどころか「イスラエルによる自衛権の行使」と擁護しています。イスラエル側でも多くの犠牲者が出ているにも関わらず、戦闘が止む気配も、それを止めようとする動きも見えていません。

そんな状況の中、JVCスタッフが連絡をとって聞くことができた、ガザ出身でパレスチナの隣国ヨルダンの首都アンマン在住のAさんからのメッセージをお届けします。自身はやむを得ない事情でヨルダンに逃れ、ガザに残さざるをえなかった4人の子どもたちを呼び寄せるために、4年のあいだ方法を探り続けてきました。

ガザに4人の子どもを残したままのAさんの声:私もガザに残って死ねばよかった

昨日、ガザの子どもたちと電話が通じたの。いちばん上の息子は、『ママ、今までのことを許して』と泣いていた。一番下の小学生の女の子は、『ママ、ここから出して』と泣いていた。私にはどうすることもできなくて、毎日泣いて、気が狂いそう。

こんなことなら、私もガザに残って死ねばよかった。私はいま、アンマン(ヨルダン)で、水道があって食べ物もある。子どもたちには無いのに。いつ死ぬかもしれないのに。それだけでもう、罪の意識が消えないの。あなたも子どもがいるから、きっとこの気持ちをわかってくれると思う。

ガザは殺される。みんな殺される。私の子どもたちも殺されてしまう。また新しいナクバが起ころうとしている。狂ってる。でも誰も、私たちとともには立ってくれない。

どうしてガザはこうなるの? 私たちは人間なのに。子どもたちには何の罪もない。ガザの外の人たちと同じように、父親だったり、母だったり、先生だったり、医者だったりする、普通の人間なのに。数ばかりがニュースに上がるけど、私たちは数で数えられるモノじゃない。動物でもない。私たちは、数字じゃない。

でも、私たちがそう叫んでも、世界は私たちの言葉を信じてくれない。代わりに、発信してほしい。あなたたちの言葉だったら、きっとみんな、信じてくれるんだと思う。私たちの声を、世界に伝えてほしい。こんなことを言ってごめんなさい。でも、私には他にできることがないの。

私たちはもう、連絡を取り合う時に、『誰が死んだの?』とは聞かなくなりました。『生き残ったのは誰?』と聞いています。ガザに共感するために、ガザを支えるために、あなたがイスラーム教徒である必要はなく、ただ、人間であればいいだけです。

一刻も早い停戦を

双方にさらなる犠牲者が出ないよう、一刻も早く停戦となることを強く望みます。

現段階ではJVCスタッフもガザに入ることはできず、現地の銀行も動いていないということですが、動けるようになったらすぐに支援を行えるよう、JVCでは、緊急支援の寄付を募集しています。どうか皆様の温かいご支援をお願いいたします。

支援活動に関する問い合わせ先

特定非営利活動法人日本国際ボランティアセンター(JVC)
〒110-8605 東京都台東区上野5-22-1 東鈴ビル4F
電話:03‐3834-2388  FAX:03-3835-0519
メール:info@ngo-jvc.net (担当:小林)

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