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パレスチナ ガザ

ガザからのロケット攻撃に伴う現地状況および現地スタッフ・関係者の無事報告

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今朝(10月7日現地時間6時半頃)、ガザ地区を実効支配しているイスラム組織ハマスがイスラエルに向けて2,200発以上のロケット弾を発射しました。それに伴い、ガザに近いイスラエル南部で20人以上が死亡、500人以上が負傷しているようです。

JVCの事務所があるエルサレムでも断続的に空襲警戒警報(サイレン)が鳴り響きました。また、ハマス戦闘員がイスラエル側に侵入し、イスラエル兵士を人質にとっているとも報じられており、ハマスの一連の行為に対し、イスラエルは戦争状態にあると宣言し、イスラエル側からの報復攻撃や状況の悪化が懸念されています。

ハマスによる攻撃の背景として、今年に入りさらに、イスラエルによるヨルダン川西岸地区の各都市への攻撃が激しくなったことがあげられます。8月時点で、西岸地区のパレスチナ人の犠牲者は167人にのぼり、2022年の155人を超えて2005年以降もっとも多い犠牲者数(年間)となっています。

7月にジェニン難民キャンプでイスラエルが「テロ根絶」と称して激しい攻撃を仕掛けたことは、月刊JVCでも現地駐在員の大澤が報告したとおりです。

また、10月6日まで一週間続いたユダヤ教の祭日である「スコット(仮庵の祭)」の期間中に、5千人を超えるユダヤ教徒がムスリム教徒以外の礼拝が禁じられている「神殿の丘」を訪問したことに対し、ハマスが「イスラム教聖地への攻撃」と捉えてイスラエル側を攻撃したのではないかという見方もあります。

一連の状況は日本でも報道されているようですが、エルサレムに駐在する日本人スタッフ、現地スタッフは無事で安全第一で活動を続けています。また、ガザでともに活動しているJVCのパートナー団体(AEI)および東エルサレムのパートナー団体(AWC)からも、現在のところ関係者に負傷者などは出ていないという報告を受けています。

これ以上の被害がなく、みなが穏やかに日常生活を過ごせるよう願うばかりですが、イスラエルによる戦争宣言を考えると、パレスチナの人々の安全や生活に大きな影響がでないか心配です。

引き続き、現地の状況やJVCパレスチナの活動にも着目していただければと思います。

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