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スーダン

首都ハルツームで起きたクーデターの背景

2021年10月25日、スーダンの首都ハルツームで、ハムドク首相や複数の閣僚が軍に拘束され、軍部がクーデターで権力を掌握する事態が発生しました。

今回のような状況に至る背景ですが、スーダンは2019年の政変以降、民政への移管を目指して軍と民主化勢力が共同統治を行ってきましたが、インフレ率が300%に上るなど、経済が好転しないことなどに市民が不満を募らせ、現政権に対する批判が高まっていました。

今月16日には、再び軍が統治を行って国を安定させるべきだと訴えるデモが、その5日後の21日には軍の復権に反対する大規模デモが行われ、数万規模の市民が参加しました。

また、1か月前の9月には、2019年に崩壊したバシール政権とつながりのある軍将校や民間人がクーデター計画に関与していたとして、約40人が拘束されるなど、情勢が不安定化している状態でした。

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