スーダンという国(4)
JVCを応援してくださっている皆様こんにちは。橋本です。
この所、毎日のように停電があります。起こる時間も長さもまちまちです。日中であれば、明るいのでまだ作業も出来ますが、夜に起こると厄介です。さあお風呂に入ろう!と思ったら、真っ暗・・・なんてことも。ファンが止まるととたんに暑くなりますし、かと言って蚊が入るので窓も開けられないし。もう少し余裕が出来たら停電時の有効な過ごし方を工夫しようと思います。
前回のお便りで、事務所兼住居として借りている物件のオーナー親族の子どもの話を少ししました。2歳の双子から10歳位の子まで、10人以上の子どもたちが平日は放課後、週末は、朝早くから元気に敷地内を駆け回っています。赴任当初から、何故か名前をすぐに覚えてくれて、「HIKO~!」といつも声をかけてくれていました。時々サッカーボールが2階のバルコニーに入り込み「ボールとらせてー」と来ることもありました。
そんなある日の週末、バルコニーで洗濯物を干していたら例のごとく「HIKO~!」の声。最近は橋本のアラビア語も少し通じるようになってきたので、二言三言言葉を交わしました。その時ふっと「この2階から紙飛行機飛ばしたらよく飛ぶだろうなー」と思いついたのです。保育士だった経験から子どもたちが喜ぶのも間違いないと思い、早速保育士時代に研究したよく飛ぶ飛行機を作り、子どもたちにめがけて飛ばしました。案の定、子どもたちは大喜び!「距離が近くなったかなー」と思いながら、部屋で仕事をしているとしばらくして玄関のチャイムがなりました。ドアを開けると足元にさっき飛ばした紙飛行機が置いてあります。手にとって見ると、何やらアラビア語で書いてあります。「わたしたちのおともだちのひこへ このかみをあけてなかのてがみをみてね。」
(お手紙1)
開けると中にまたお手紙が!「あっさらーむ・あらいくむ!わたしたちのなまえをおしえるね。あはまど、さみーる、いやーど、じやーど、おまる、らなだよ!ともだちになってくれるとうれしいな。(おへんじまってます。)」
(手紙の中身)
保育園時代に子どもたちとよくやりとりをしたお手紙ごっこが蘇ります。国が違ってもこどもたちは変わらないんだなーと感心し、彼らがコミュニケーションをとるために一生懸命工夫してくれた事が嬉しくなりました。さて、お返しは何がいいかなと考えているとまたまたチャイムが(ちなみに事務所のチャイムは「ピヨピヨピヨー」と鳥が鳴きます。)
今度は手紙とお菓子が一袋。
「ひこへ ぷれぜんとをおくります。よろこんでくれるとうれしいです。」
(お手紙2)
子どもから貰い物をするのもどうかと思いましたが、好意としてありがたく頂きました。
これではますます、お返しをちゃんとしなくてはなりません。しかも10人以上いるからなー・・・。そしてこの時も保育園時代の経験が助けになりました。折り紙で手裏剣やツル、ぴょんぴょんガエルや風船をたくさん作る事にしました。そして返事の手紙もアラビア語で書きました。「やさしいみんなへ、おてがみとぷれぜんとありがとう!ひこはとってもうれしいです。ひこもみんなにぷれぜんとをします。よろこんでくれるとうれしいです。」
バルコニーから下で遊んでいる子どもたちに飛行機にして飛ばすと、またまた大喜び!みんなで頭を突き合わせて手紙を読んでいます。どうやら、橋本のアラビア語も通じたようです。折り紙もとても喜んでくれて、みんな手に手にひとつずつ選んだ折り紙を大事そうに持っているのを見てまたまた嬉しくなりました。その後、手紙にも名前のあったラナという6歳くらいの女の子が「折り紙教えて」と来るようになりました。橋本のアラビア語の理解力を見越してゆっくりていねいに話す心遣いをしてくれる、面倒見の良い優しい女の子です。
1人で過ごすことも多かったのですが、これからは子どもたちの元気と優しさで、橋本ももっと元気になれそうです。今まであまり鳴かなった鳥のチャイムがひっきりなしに鳴くのが悩みのタネですが・・・。
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