REPORT

安保法制への反対意見を、公明党の岡本議員と谷合議員に伝えました

先月30日、パレスチナを訪問されている公明党の岡本三成参議院議員と谷合正明参議院議員にお会いする機会を頂きました。

この機会を生かして、JVCが、紛争地に現場を持つ人道支援団体として安保法制に反対であることを議員お二人にお伝えし、「非戦ネット」の安保法制に対する抗議文、パレスチナ現地に駐在する私と金子の安保法制に反対する意見を述べた文章、代表谷山博史編著の『「積極的平和主義」は、紛争地になにをもたらすか?!』のチラシなどをお渡ししました。


岡本議員と谷合議員に資料を渡す今野)

その日は議員との会食に招待されていましたが、私からは、「JVCは紛争地に現場を持つ人道支援団体として、安保法制に反対の姿勢を取っているので、パレスチナ事業現地代表の立場にある私は政権与党である公明党の議員の皆様と同席することはできません。そのため今日は中座させて頂きますが、私たちの意見を理解していただくため、資料だけお渡しさせていただきます」と述べ、私は中座させて頂きました。

岡本議員と谷合議員はガザ地区も日帰りで訪問されたということで、日本の国会議員がガザの悲惨な現状を視察したこと自体は、パレスチナで活動するNGOスタッフとして大変嬉しく思っています。

しかし、自民・公明連立政権は現在、日本をガザで起こったような悲惨な紛争に主体的に、しかも加害者として関わらせていくような政策を進めています。こうした政策は、これまでNGOや日本政府が行ってきた地道な人道支援を無駄にしてしまうものです。さらに、それによって、海外での日本の「平和国家」のイメージは壊され、私たちのような紛争の最前線にいるNGOスタッフだけでなく、普通に旅行や仕事をする日本人市民の身までもが危険に晒される可能性が高まる可能性も否定できません。それが「平和主義」ではないことは明らかです。

そのため今回は、政権与党の議員である岡本議員と谷合議員とお会いする機会を生かし、人道支援に携わるNGOとして安保法制への反対意見を態度で表明させて頂きました。こうした機会を下さり、会食を中座することに対して寛容にご対応頂いた関係者の皆様に感謝いたします。

安保法制や武器輸出三原則は、これから日本内外に暮らす私たち一般市民や、現場で日本のNGOと一緒に支援活動を担っている現地スタッフや現地の人々の生活に大きな(悪い)影響を与えてくると思います。そうした悪影響を減らすために、私たちJVCパレスチナ事業はこれからも尽力していきますので、引き続き、応援をよろしくお願い致します。

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