11/13まで!【フェリシモ 地球村の基金「応援投票」のお願い】あなたの投票がJVCイエメン事業の活動資金に!
フェリシモが展開する「フェリシモ地球村の基金」では、世界をよりしあわせにするためのxつのプロジェクトの応援投票を2025年10月31日(金)から11月13日(木)まで行っています。
JVCもこのキャンペーンに参加しています。投票の数は、各プロジェクトへの拠出金額の参考になりますので、ぜひ以下のJVCのプロジェクトへ投票をお願いします!
※フェリシモ投票ページのリンク張る
~ともにしあわせになるしあわせ「FELISSIMO[フェリシモ]」~
ファッションや雑貨など自社企画商品を中心に、カタログやウェブなどの独自メディアで生活者に販売するダイレクトマーケティングの会社です。
「フェリシモ」公式サイトはこちら。
「フェリシモ地球村の基金」は、株式会社フェリシモが展開する基金で、地球上のすべての人がしあわせに暮らすことを願って1993年にスタートしました。これまでみなさまから寄せられた基金は累計で3.5億円、308件のプロジェクトを応援してきました(2025年2月現在)。
こんにちは。日本国際ボランティアセンター、イエメン事業担当の後藤美紀です。私たちは2015年から紛争が続くイエメンで、避難民の子どもを対象とした支援活動をしています。
子ども広場の滑り台で遊ぶ子どもたち
イエメンでは、2015年からサウジアラビアやアラブ首長国連邦(UAE)が支援する政府軍と、イランが支援するアンサール・アッラー(フーシー派)による内戦が続いており、今年で10年目に突入しました。国連などの報告によると、紛争による死者は37万人以上にのぼり、人口の57%にあたる1,960万人が人道支援を必要とし、480万人が避難を余儀なくされています。長引く紛争は社会基盤を破壊し、インフラや行政サービスは十分に機能しておらず、人々の生活は混迷を極めています。
また、2023年10月にパレスチナ・ガザの統治組織ハマースの奇襲攻撃から始まったイスラエルによるガザ侵攻を受けて、フーシ―派が紅海を航行する船舶の拿捕やイスラエルへのミサイル発射を繰り返し、イスラエル及び英米が報復としてイエメン国内を空爆するなど情勢は再び不安定化しています。世界各地で紛争が起こる中、イエメン国内の状況はほとんど報道されず、まさに国際社会から「忘れられた紛争」が続いています。
最も深刻な影響を受けているのが子どもたちです。学齢期(6歳から17歳)の子どもの320万人以上が学校に通えておらず、78万人の子どもが就学前教育を受けられていません。紛争下で生きる子どもたちは、空爆、砲撃などの暴力に晒され、家族を失うなどした経験、厳しい経済環境により心身に多大な影響が出ています。
イエメンでは国連が採択した子どもの権利条約に定められた「教育を受ける権利」、「休み、遊ぶ権利」、「戦争からの保護」「あらゆる搾取からの保護」など多くの権利が著しく侵害されています。UNICEFは「イエメンは子どもにとって世界で最悪な場所の一つ」と警鐘を鳴らし、政府を含む責任をもつ者たちが子どもたちへの約束を果たしていないと指摘しています。長引く紛争の結果、生まれてから平和を知らないままの子どもが増え、地域によっては子ども兵として徴兵される事例も見られています。
特に幼児期は子どもの発育にとって重要な時期とされていますが、現在のイエメン各地において子どもたちは、創造性や情緒などを育むために欠かせない「子どもらしい時間」を過ごすことが著しく困難な状況に置かれています。
スポンジを使った人形作りをする子どもたち
そこでJVCは、国内でも避難民が多く、支援が届きにくい地域で、「子ども広場(Child Friendly Space)」を設置・運営します。
子ども広場では、お絵描きや遊び、読み聞かせ、レクリエーションなどの情操教育を通して、子どもたちが安心して過ごし、守られる居場所を提供します。
活動を通じて、子どもたちは自尊心や豊かな感情を持てるようになり、日々の出来事への幅広い対処方法を学んでいきます。障がいのあるなしに関わらず参加できるよう、必要なサポートを検討・提供します。また、保護者やコミュニティとも協働し、子どもを守るコミュニティづくりにもつなげています。
人形劇を観覧する子どもたち
子ども広場に通うアンマール君はこう話します。
「子ども広場ができる前は、居場所もなく、遊び方も知りませんでした。外にいても何をしたらいいか分からず困っていました。今は毎日子ども広場で遊べて、ファシリテーターには遊びだけではなく、コミュニケーションの取り方など色々なことを教わるので楽しいです。友だちと喧嘩をして悲しかったけれど、子ども広場で一緒に遊んで、話して仲直りすることができて嬉しかったです。」
プロジェクト名 | イエメン、紛争下の子どもの居場所と笑顔を守る! |
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実施場所 | イエメン共和国タイズ県ジャバル・ハバシ郡およびアル・マーフェル郡 |
期間 | 2026年1月~2026年12月 |
レクリエーションを実施したり、子どもの見守りを行ったりするファシリテーターをコミュニティの中から男女1名ずつ採用し研修を実施します。同研修には、住民と現地パートナー団体の窓口となるコミュニティ委員会のメンバーも参加し、子どもの権利、児童保護、心理的ケアなどについて学びます
子ども広場の実施にあたり、保護者等の住民を対象に、子どもの権利や教育の重要性などについての啓発活動を少人数グループで実施します。
対象事業地の子どもを登録します。その際、障がい等のある子どもについては、活動に参加しやすくなる対策を検討します。
室内遊び用のテントや屋外用の遊具を設置します。子どもが楽しく過ごせる場となるように、屋内用の遊具や玩具、お絵かきの道具やボードゲームなどを提供します。また、環境教育として植樹活動などを実施します。
子ども広場の外で綱引きをする子どもたち
かつて「幸福のアラビア」と呼ばれたイエメンは、長引く紛争の影響により、人々の暮らしや豊かな文化は奪われ、「世界最悪の人道危機」とまでいわれるようになりました。しかし、その中でも現地の人々は未来への可能性を秘めた子どもたちを守ろうと、前を向き奮闘しています。
JVCはモデルとなる「子ども広場」を設置し、将来的には地域や現地の支援団体にその運営を引き継ぐことで、子どもたちが安全で子どもらしく過ごせる場を継続的に提供できる基盤づくりを目指しています。また、活動を通して育つファシリテーターや地域の人々が、子どもの権利について理解を深め、それを広めていくことでイエメン国内での子どもの人権の意識が高まっていくことが期待されます。
紛争が10年を超え、将来を担う次世代の育成が重要な今こそ、子どもの権利を守り、安心して成長できる環境を取り戻すための支援が必要とされています。子どもたちが笑顔で遊び、安心して学び、夢を描く時間は、自信や生きる力を育み、未来へ一歩踏み出す力になります。
紛争下では教育は後回しにされ、子どもたちは置き去りにされる傾向があります。しかし、国の将来を担っていく子どもたちをサポートすることで、子どもたちが未来を信じ、暴力ではない解決への道や、争いのない社会を築いていく大きな力になることを、私たちは信じています。
みなさまからの投票、よろしくお願いいたします。
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