REPORT

アフガニスタン

43ヶ月の時を超えて! アフガニスタン出張、再び。

2016年4月、アフガニスタン事業の小野山と加藤と保健専門家の西は、現地事務所があるジャララバードに出張してきました。アフガニスタンでは近年、情勢不安や治安の悪化のため、日本人職員は、駐在はおろか短期出張さえ控えてきており、現場を直接に感じることができないまま、日々のスカイプやメールを通じた現地スタッフからの報告を頼りに事業をサポートしてきました。

この度、今後の事業の方向性を現地スタッフ全員と確かめ合い、日本のNGOとしての関わり方を村の人々と直接協議する必要があると判断し、治安状況の精査と厳密な事前準備を重ねた上で出張を決めました。ジャララバード市にある事務所に訪問するのは2012年の夏以来、43ヶ月ぶりのことでした。

渡航ルートは、成田 →ドバイ →カブール →ジャララバードです。ドバイからアフガニスタンの首都カブールに向かうとき、フライト乗り場に集う人々を見ていよいよ雰囲気が高まってきました。

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(アフガン人と思しき乗客が多数集まっています!!)

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(ドバイから、いよいよアフガニスタンへ!アフガニスタンの山岳地帯は圧巻...!)

ドバイから約三時間、私たちは無事アフガニスタンに入国しました!乗り継ぎの関係でカブールにて一泊したあと、いよいよ最終目的地のジャララバードを目指します。ジャララバードは主要都市の一つで首都カブールの150kmほど東に位置し、現地の人々は通常、車で移動しますが、私たちは交通事情や治安を考慮し、飛行機を使用しました。このフライトは国際援助関係者などが利用する国連機で、民間専用の空港がないジャララバードでは米軍基地に発着します。

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(国連機の機内食?のビスケット。)

車でも2時間ほどの道のりですから、フライトはほんの30分弱。あっという間にジャララバードに到着しました。空の上から見えた陸路、カブールとジャララバードを結ぶ峠道を、いつかは通ってみたいものです。到着後は現地スタッフの運転する車で事務所に向かいました。

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(街は車が行き交っています。日本車が多い。)

むやみに情報が漏れないよう、今回の日本人の渡航は極秘事項で、現地スタッフの一名にしか事前に伝えていませんでした。そのため他のスタッフ全員にとって、数年ぶりの日本人の訪問は大きなサプライズ!事務所に着いた瞬間、「おお!日本人スタッフはもうアフガニスタンには来ないと思っていたよー!」と言いながら、驚きながらも笑顔で迎えてくれました。

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(現地スタッフとの嬉しい再会(4年前に置いたままだった服などの私物にも!))

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(事務所の屋上からのぞき見た前の通り。この辺りは羊の通り道でもあるようです。)

紆余曲折の末、ようやくジャララバードに到着することができました。これからの滞在期間中の出会いが、待ち遠しい限りです。

執筆者

加藤 真希(アフガニスタン事業担当)

高校生の時にラテンアメリカの情熱的な雰囲気に漠然とした憧れを抱き、同時にその地域の格差や貧困の状況に関心を持つ。大学の交換留学をきっかけにメキシコに何度か長期滞在し、先住民族地域でフィールドワークを行う地域開発学や、都市部のスラム地域での支援活動を経験する。その中で直面する圧倒的な格差の存在や、子どもたちが成長するにつれ夢を持つことが制限されていく社会構造をどうしたら改善できるのか悩む。大学在学中にJVCの調査研究・政策提言インターンを経験して以来、"国際協力"と"NGO"の世界に足を踏み入れる。メキシコから帰国した2012年度から現職となり、東京をベースにアフガニスタンにいる仲間たちと日々連絡を取り合いながらイスラムの世界やアフガニスタン情勢を勉強中。

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