REPORT

アフガニスタン

アフガニスタンの村の学校でテストを実施するとどうなるの?

JVCアフガニスタンは、都市部から離れた村で地域保健と教育の活動をしています。活動地は人口が3万人ほど住む地域ですが、公的サービスが行き届いておらず、道路状況も悪いため診療所まで何キロも何キロも歩いて行かなければ辿りつけません。病気や怪我の人が自力で何キロも歩いて診療所に通うのはどれほど大変なことでしょう。

そんな状況なので、JVCは診療所での病気治療だけでなく、予防のための健康教育に長年力を入れてきました。その拠点の一つが学校です。先生たちと協力して、子どもたちが健康的な習慣を身につけ、家族にも伝えられるように学校でも健康教育を行っています。

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長引く紛争の影響もあり、政府予算が足りず、教室や校舎が足りなかったり、トイレが機能していなかったりと、施設面でも学習環境が整っているとは言えません。そんな学校で行っているJVCの活動の一つが保健の一斉テストなのですが、この実施報告が現地から届くたびに、写真に釘付けになっています。テストは、カンニング防止のために生徒同士でかなりの距離を開けて座るのが慣習となっていますが、教室の広さが十分ではないので教室の外で行うこともしばしば。それでは以下で、テストの風景を、皆さんにもご紹介。

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(テスト中の仲間を廊下で見るギャラリーが、かなり気になります。教室があっても、机と椅子はありません。)

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(狭い廊下に並んで座ってテスト実施。)

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(小さな女の子たちも、じっと我慢して外で座ってテストを受けます。)

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(学校の校庭でもテスト実施。あれ、ポーズを決める教育プログラム担当の後ろで、生徒が二人、顔を見合わせている・・・?!)

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(屋上にて。山がちのこの地域の景色が見られます。この日は風が強く、答案が飛ばされるハプニングも。)

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(ゴツゴツの石や砂利の校庭に座ってのテスト、本当に大変そう・・・。
)

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(暑さが増してきた5月の実施。太陽と木陰の移動に伴い、生徒も場所を移動するのでしょうか。)

決して恵まれた教育環境ではないアフガニスタンの村の学校でも、強い日差しも、砂埃にも、強風にも、硬い地面にも耐えながら子どもたちは元気に学習に励んでいます。彼女ら・彼らから、「それでも勉強したい」「自分も将来先生になりたい」という声を聞くほど嬉しいことはありません。JVCは大規模な施設建設や支援物資を大量に配布することはできませんが、先生や生徒が保健の知識を学び、病気予防の実践がされていくように健康教育や応急処置の研修などを行っています。人への投資が何よりも強く、長く続く財産になっていくことを信じて。

執筆者

加藤 真希(アフガニスタン事業担当)

高校生の時にラテンアメリカの情熱的な雰囲気に漠然とした憧れを抱き、同時にその地域の格差や貧困の状況に関心を持つ。大学の交換留学をきっかけにメキシコに何度か長期滞在し、先住民族地域でフィールドワークを行う地域開発学や、都市部のスラム地域での支援活動を経験する。その中で直面する圧倒的な格差の存在や、子どもたちが成長するにつれ夢を持つことが制限されていく社会構造をどうしたら改善できるのか悩む。大学在学中にJVCの調査研究・政策提言インターンを経験して以来、"国際協力"と"NGO"の世界に足を踏み入れる。メキシコから帰国した2012年度から現職となり、東京をベースにアフガニスタンにいる仲間たちと日々連絡を取り合いながらイスラムの世界やアフガニスタン情勢を勉強中。

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