スーダンという国(2)
JVCを応援してくださっている皆様こんにちは。橋本です。
先日、ハルツームは大雨が降りました。これまで何度かお湿り程度の雨は経験していて「スーダンの雨はこんなものなのね。」と甘く見ていたら大違いでした。急に空が暗くなり、なんどか光ったかと思うと、たちまち土砂降りの雨になりました。おまけに停電。次の日、事務所として使っている部屋が水浸しでした。建物の回りも池のようになっていてしばらく外に出ることができなかったくらいです。
今回はスーダンの交通事情についてお伝えします。スーダンの人々の「足」は、車です。以前は列車も走っていたようなのですが、今は貨物のみで客車は走っていません。運賃が安い順に並べると、マイクロバス、ハイエース、「リキシャ」、「アムジャ」と呼ばれる軽のバン、ふつうの黄色いタクシーとなります。
(バスリキシャ)
マイクロバスは、日本でいう路線バス。でもバス停以外の所でも手を挙げれば止まってくれます。行き先表示はなく、若いお兄さんが車掌として必ず同乗していて、走行中乗車口に立って、手の向きでまっすぐ行くか曲がるなどを道端の乗りたい人に示します。乗り込んだら、車掌君が指を鳴らして運賃を徴収します。乗ったり下りたりする乗客の中から、今乗り込んだ人をちゃんと覚えていて運賃を徴収するのにはいつも感心させられます。料金は大体行き先によって2~3SDG(スーダンでは換金レートが銀行レートと町中の両替で大きく違っていて銀行だと1USD=7SDGですが、町中だとなんと20SDGにもなります。)止まる時は、日本では、ピンポンですが、こちらでは「ぷすっぷすっ」と口を鳴らしたり、指パッチンをしたりして車掌君に伝えると、彼が運転手さんにまた「ぷすっぷすっ」と知らせて停車させます。時々テレビがついていて、こちらのコメディードラマやプロレスを流し、乗客を楽しませてくれます。
ハイエースはバンに補助席などを取り付けて大体8~10人乗りに改造されたものです。これもルートが決まっていて、止め方や、降り方はマイクロバスと同じで、料金は5SDG。ちなみにマイクロバスもハイエースも海外からの中古車です。ほとんどが中国か韓国製ですが、時折「◯◯観光」とか「□□レンタカー」などと書かれた日本車も目にします。
始発や、途中乗客が多く乗り降りする自然とターミナルになっている所では、車掌君の客引き合戦が壮絶です。行き先を連呼する声は、まるで市場のセリの様。ほぼ満車にならないと出発しないので、車掌君も必死です。 リキシャは、東南アジアでおなじみの三輪車。このカテゴリ-から料金は交渉制になります。乗り込む前に行き先を告げ運転手さんが分かれば交渉開始。橋本は「この前はこの金額で行ったんだけど・・・」と切り出します。(嘘はついていません。)大体両者の真ん中辺りで折り合いがつくことが多いです。リキシャは営業できる区間が限られていて大体10から40SDGくらいの料金が多いです。時々、運転手が知り合いを途中で拾って相乗りさせることもあります。「同じ方向だからこいつも乗せるね」とう言う感じ。
アムジャは日本の軽バンなので、大きな荷物や複数の人数で載る時に便利。空港の行き帰りで使うことが多いです。大体60~80SDGくらい。
この他に、ちゃんとバス停と行き先表示のあるバスや長距離バスも走っていますが、まだ利用したことがないので機会があればまた紹介します。
スーダンは車社会なので、逆に言えば、歩行者にとっては、少々大変です。歩道はほとんど砂地ですし(最初の1ヶ月は歩くと筋肉痛になりました。)大きな穴が空いている事もしばしば。横断歩道が大きな交差点にしかないため、向こう側に行くために、車の流れに思い切って入っていき、流れを見ながら渡らなければなりません。最初は「絶対無理」と思いましたが、慣れてくると、運転手さんも横断する人が多いためかスピード控えめで走っている事がわかりました。最近は手で車を制止して渡るなど随分図太くなってきています。
あっ、最後に車社会の中で、ロバくんも荷車をひいて頑張ってる姿が多いことも付け加えておきます。
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