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声明/提言書など

JVCがこれまでに発表/賛同した声明や提言書、報告書などを掲載しています。

2022年1月31日、「表現の自由と開かれた情報のためのNGO連合」が、国連自由権規約委員会に報告書(追加報告書)を提出しました。JVCもこれに賛同しています。

国連自由権規約委員会とは、1966年に国連総会で採択された「市民的及び政治的権利に関する国際規約(自由権規約)」(日本は1979年に批准)に基づき、同規約の実施状況について審査・勧告するため国連に設置された委員会です。委員会は、締約国がこの規約を遵守しているかどうかを定期的に審査していて、日本に対しても審査が行われます。

各国の審査においては政府からの報告書とは別に、NGO等からの報告書の提出が認められており、政府とは異なる立場で人権状況などを報告し、委員会の審査・勧告の参考とされます。

2020年9月、JVCを含む23の日本の市民団体が共同でこの報告書を作成し、委員会に提出しました。

「表現の自由と開かれた情報のためのNGO連合」特設サイト
(こちらのサイトからも報告書をご覧いただけます。)

そこには、共謀罪、秘密保護法をはじめ、あいちトリエンナーレの問題、アイヌや沖縄の人々に関わる表現の自由の問題、いわゆる「危険地」での取材を行うジャーナリストのパスポート取り上げ問題など、様々な人権侵害や市民活動スペースへの制約の事例が取り上げられています。モザンビーク・プロサバンナについても、締約国(日本)が援助している開発事業において、現地の市民の「知る権利」が侵害されている(現地の裁判所で違憲判決)重大な事例として紹介されています。

このたび、上記の報告書以降の新たな人権侵害の状況を取り上げた「追加報告書」が完成しました。そこでは、2021年の「表現の不自由展」の問題、日本学術会議を巡る問題、デジタル関連6法、重要土地規制法の問題点などが取り上げられています。

JVCは、表現・報道の自由などの権利の侵害、市民社会スペースの縮小に反対する立場からこの追加報告書に賛同しています。


 JVCは、他の5つの協働団体とともに、ビルマ/ミャンマーで国軍への資金提供を通じて殺人、迫害、恣意的拘束、性暴力、強制失踪、拷問などの国際犯罪や重大な人権侵害を支えているという容認できないリスクがあるにも関わらず行われている4つの事業に投資を続けている日本企業4社(ENEOS株式会社、住友商事株式会社、丸紅株式会社、三菱商事株式会社)の主要株主125企業・機関に要請書を送付、この件についてのプレスリリースを発出しました。

 要請書では、4つの事業に関与する日本企業の株主に対し、投資先企業に対して直ちにエンゲージメントを行い、企業のビジネス活動がミャンマー国軍を利することを避けるための措置を講じるよう求めてほしい、としています。要請書はさらに、投資先企業が十分な措置を講じない場合には投資の引き揚げも検討するよう求めています。

ダウンロードできるデータ
〈プレスリリース〉

〈要請書〉

プレスリリース

2022 年 1 月 21 日

プレスリリース

ミャンマーでビジネスを継続している日本企業 4 社の主要株主 125 機関に対し企業がミャンマー国軍の資金源を断つよう求める要請書を送付

メコン・ウォッチ
国際環境 NGO FoE Japan
Justice For Myanmar
アーユス仏教国際協力ネットワーク
日本国際ボランティアセンター(JVC)
武器取引反対ネットワーク(NAJAT)

 日本企業による海外でのビジネスにおいて、適切な環境・社会・人権配慮がなされるよう政策提言活動を行っている上記6つの市民団体は2022年1月18日、ENEOS株式会社、住友商事株式会社、丸紅株式会社、三菱商事株式会社の主要株主125企業・機関に要請書を送付しました。これらの日本企業はミャンマーで問題のある4つの事業に投資を続けています。これらの事業は、ミャンマー国軍への資金提供を通じて殺人、迫害、恣意的拘束、性暴力、強制失踪、拷問などの国際犯罪や重大な人権侵害を支えているという容認できないリスクがあるにも関わらず行なわれています。

 上記 4 社は、ミャンマー国軍による暴力や人権侵害等に対する一般的な懸念を示してはいるものの、ミャンマーにおける自らのビジネス活動が国軍による深刻な人権侵害に加担するリスクを回避する具体的な計画は公式に表明しておらず、ビジネス活動の方針変更などの計画も発表していません。4 社が関与するのは、ティラワ経済特別区開発、イェタグン・ガス田開発、ランドマーク事業(ヨマ・セントラル・プロジェクト)、ティラワ港湾ターミナル事業の 4 事業。

 要請書は、4 つの事業に関与する日本企業の株主に対し、投資先企業に対して直ちにエンゲージメントを行い、企業のビジネス活動がミャンマー国軍を利することを避けるための措置を講じるよう求めてほしい、としています。要請書はさらに、投資先企業が十分な措置を講じない場合には投資の引き揚げも検討するよう求めています。

【4 つの事業についての詳細は要請書本文を参照】
●日本語
http://www.mekongwatch.org/report/burma/mbusiness/
20220118Letter_Jp.pdf

●英語
http://www.mekongwatch.org/report/burma/mbusiness/
20220118Letter_Eng.pdf


●要請書送付先 125 機関
http://www.mekongwatch.org/report/burma/mbusiness/20220118List.pdf

【本件に関する問合せ先】
メコン・ウォッチ
〒110-0016 東京都台東区台東 1-12-11 青木ビル 3F
TEL: +81-3-3832-5034
contact(@)mekongwatch.org


要請書

2022年1月18日

投資家の皆様

ミャンマーでビジネスを継続している企業に対して
ミャンマー国軍の資金源を確実に断つ措置を講じるよう
エンゲージメントを求める要請書

メコン・ウォッチ
国際環境NGO FoE Japan
Justice For Myanmar
武器取引反対ネットワーク(NAJAT)
アーユス仏教国際協力ネットワーク
日本国際ボランティアセンター(JVC)


 私たちは、日本企業による海外でのビジネスにおいて適切な環境・社会・人権配慮がなされるよう政策提言活動を行っている市民団体です。この度、下表に示した4事業をミャンマーで継続している日本の事業出資者(ENEOS株式会社、住友商事株式会社、丸紅株式会社、三菱商事株式会社)に対してエンゲージメントをお願いしたく、皆様を含めた各出資者の主要株主計125社に対して本要請書を送付しております。

 昨年2月にミャンマー国軍によるクーデターが起きて以降、私たちはこれまで、下表に記したミャンマーにおける事業に出資している日本企業が、事業活動を通じて国軍を利することにより、国軍による人権侵害に加担する可能性を指摘するとともに、各社が有する人権方針や国際基準に照らした行動をとるよう、要請書や会合等を通じて各社に求めております。これらの事業が継続されてミャンマー国軍の資金源となり、国軍による市民の殺人、不当逮捕・恣意的拘束、性的暴力、強制失踪、拷問といった国際犯罪や深刻な人権侵害を資金的に後押しする強い懸念があるためです。

表:各事業で懸念されるミャンマー国軍への資金の流れと各企業に求められる措置

事業名及び出資者
(出資比率)
国軍に資金が流れる可能性 事業者に求められる措置
ティラワ経済特別区(SEZ)開発 (*1)

・日本民間6社(39%)
-住友商事(32.2%)
-丸紅(32.2%)
-三菱商事(32.2%)
-みずほ銀行(1.13%)
-三井住友銀行(1.13%)
-三菱UFJ銀行(1.13%)
・国際協力機構(10%)
・ミャンマー・ティラワSEZホールディング ス(41%)
・ティラワSEZ管理委員会(10%)
・ティラワSEZ管理委員会(ミャンマー政府)が10%を共同出資しているため、配当金の一部が国軍に流れる可能性
・ティラワSEZ管理委員会の人事を国軍が既に掌握(クーデター後に委員長を逮捕・拘束し、その後、新委員長を任命)しており、事業全般への国軍の関与が増す可能性
・配当金の支払停止
・SEZ運営上の意思決定における国軍の影響力排除
・国軍を利することを回避できない場合は撤退
イェタグン・ガス田開発 (*2)

・ペトロナス・チャガリ社(40.9%)
・ミャンマー石油ガス公社(MOGE)(20.5%)
・PTTエクスプロレーション・アンド・プロダクション(PTTEP)(19.3%)
JXミャンマー石油開発(19.3%)
-JX石油開発(ENEOS 100%子会社)(40%)
-三菱商事(10%)
-経済産業大臣(50%)
・国軍は既に関連省庁、中央銀行、ミャンマー石油ガス公社(MOGE)を実効支配しており、天然ガス田と輸送パイプラインに対するMOGEの出資分の利益等、各種収入が国軍に利用されることを確実に回避するのは不可能
・生産分与契約等に基づく天然ガス生産と輸送に課される各種支払金が国軍に流れることを確実に回避するのは不可能
・国軍が支配する事業体へのあらゆる支払金を停止し、民主化が確立するまで保護された口座にプール
・国軍を利することを回避できない場合は撤退
ランドマーク事業 (*3)

・日本SPC
-三菱商事 -三菱地所 -海外交通・都市開発事業支援機構(JOIN)
・現地SPAグループ
・アジア開発銀行(ADB)
・国際金融公社(IFC)
・国軍は既に関連省庁を実効支配しており、事業用地はミャンマー鉄道運輸省ミャンマー国鉄の土地をサブリースするため (*4) 土地の賃料が国軍に流れることを確実に回避するのは不可能 ・土地の賃料も含め、事業収益が国軍を利することがないか調査し、国軍を利することを回避できない場合は撤退
ティラワ港湾ターミナル (*5)

・日本SPC(35%)
-住友商事(36%)
-豊田通商(34%)
-JOIN(30%)
・上組(51%)
・EFRグループ(14%)
・国軍は既に関連省庁を実効支配しており、ミャンマー港湾公社(MPA)とのコンセッション契約の下、使用料等が国軍に流れることを着実に回避するのは不可能 ・国軍がMPAを事実上統治下に置いていることから、国軍が支配する事業 体へのあらゆる支払金を停止し、民主化が確立するまで保護された口座にプール
・国軍を利することを回避できない場合は撤退

 上記4社(ENEOS株式会社、住友商事株式会社、丸紅株式会社、三菱商事株式会社)の各企業は、それぞれ人権方針を有し、国連グローバル・コンパクトや国連「ビジネスと人権に関する指導原則」など国際水準の人権方針を支持し、それらを実行することを公言しています。しかし、これまで上記の各日本企業は私たち市民団体の要請書等に対し、ミャンマー国軍による暴力や人権侵害等に対する懸念を示しはするものの、ミャンマーにおける自らのビジネス活動が国軍による深刻な人権侵害に加担するリスクを回避する方法や、自らのビジネス活動の進退など、具体的な方針を公式に表明していません。

 つきましては、上記事業における日本の出資者の株式を保有されている皆様に、各企業に対して上 記表に示した「事業者に求められる措置」を早急に取るよう、エンゲージメントを行うことを要請します。エンゲージメントの結果、事業者が対応を取らない場合は、投資の引き揚げもご検討いただきたくお願 いいたします。ミャンマー国軍による国際犯罪に相当する深刻な人権侵害については、別紙参考情報をご参照ください。

 大変お忙しい中、誠に恐縮ではございますが、本要請に対する貴機関の対処方針・ご意見を下記の 連絡先宛に2月28日までに頂けますよう、よろしくお願い申し上げます。

以上



【本要請書に関するご返答・お問合わせ先】
メコン・ウォッチ
〒110-0016 東京都台東区台東1-12-11青木ビル3階
TEL:03-3832-5034
E-mail: contact@mekongwatch.org

【添付資料】
・ミャンマー情勢ブリーフィングペーパー



―――――

注:
(*1)"Presentation of Myanmar Japan Thilawa Development Ltd.(MJTD)," Sumitomo Corporation, March 14, 2018,
https://www.sumitomocorp.com/-/media/Files/hq/ir/explain/business/en/20180314MJTD_ENG.pdf?la=en
(*2) JX石油開発によるイェタグン事業の概観
https://www.nex.jx-group.co.jp/english/project/southeast_asia/myanmar.html(最終閲覧日2021年11月27日)
(*3)"Mitsubishi Corporation and Mitsubishi Estate Agree to Commence the Landmark Project, a Large Mixed-Use Redevelopment Project in Downtown Yangon, Myanmar," press release by Mitsubishi Corporation and Mitsubishi Estate Co., Ltd., July 12, 2016,
https://www.mitsubishicorp.com/jp/en/pr/archive/2016/html/0000030584.html
(*4) "Initial Environmental Examination, MYA: Yangon Urban Renewal and District Cooling Project," Asian Development Bank, February 2014, p.22,
https://www.adb.org/sites/default/files/project-document/80805/47913-014-iee-01.pdf
(*5) "Stake Acquired in Port Terminal Operating Company in Myanmar," news release by Sumitomo Corporation and Toyota Tsusho Corporation, January 30, 2019,
https://www.sumitomocorp.com/en/jp/news/release/2019/group/11310(最終閲覧日2021年11月27日)

―――――

ミャンマー情勢ブリーフィングペーパー

 ミャンマーでは過去数十年にわたり国軍が甚だしい人権侵害を行なってきた<1>。少数民族居住地域での民間人住民に対する人権侵害は国際犯罪に相当するとされる場合もある<2>。

 2021年2月1日のクーデター以降、多くの市民が軍政復活に反対を表明したが、国軍はこの動きに暴力で応じ、2022年1月1日現在、1,393人が殺害され、11,296人が拘束されている<3>。国連人権理事会が設置した「ミャンマーに関する独立調査メカニズム(IIMM)」は7月、国軍を含む治安部隊がクーデター以降、殺人、迫害、恣意的拘束、性暴力、強制失踪、拷問など「重大な国際犯罪を犯している」と述べた<4>。IIMMによればこれらの犯罪は人道に対する罪に相当すると認められる可能性もある。

 ミャンマーではクーデター以前から少数民族居住地域で武力紛争が数十年間続いており、国軍が少数民族武装勢力の掃討作戦の一環として行なう強制労働や強制移住、性暴力、超法規的殺害などにより民間人住民も多数が犠牲となってきた<5>。国軍は開発事業を進めるためにこうした軍事作戦を行なうこともある<6>。ガス田からタイに天然ガスを運ぶヤダナ・パイプラインの建設時には国軍がルート沿いに展開し、少数民族住民に対して強制移住、強制労働、略奪、レイプ、即決処刑などを行なった<7>。数年後、同じルートにイェタグン田からのパイプラインも設置された。

 2017年、国軍はラカイン州でロヒンギャ・ムスリム住民が暮らす集落を襲い、殺害、レイプ、恣意的拘束、民家への大規模放火を行なった。国連人権理事会が設置した国際独立事実調査団(IIFFMM)は、この作戦の際に国軍による人道に対する罪のほか、戦争犯罪に相当する国際人道法違反があったと述べた<8>。また、このときにジェノサイドがあったとしてガンビアがミャンマーを国際司法裁判所(ICJ)に提訴し、現在も係争中である。クーデター後、少数民族地域での紛争は継続、悪化、または再開した<9>。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によれば、2021年12月現在、ミャンマーにはクーデター以降の紛争や騒乱のため約29万6,000人の国内避難民(IDP)がいる<10>。

 国軍は独自のビジネス網を構築して活動の原資としている。上述のIIFFMMは国軍の経済的権益についての2019年の報告書で<11>、国軍がその所有会社や外国企業との取引を利用して少数民族に対する軍事作戦を支えている実態を詳しく明らかにした。さらに、国軍が国内外の商取引から得る収入は同軍が深刻な人権侵害を行う能力をおおいに高めているため、「ミャンマーで活動している、またはミャンマー企業との取引やミャンマー企業への投資をしている企業は、ミャンマーの治安部隊、特に国軍、またはそれらが所有もしくは支配する企業といかなる形の取引関係を開始、継続すべきでもない」と勧告した<12>。400社を超える日本企業がミャンマーに進出しているが、一部は国軍のこのビジネス網を通じて人権侵害に関与している可能性が高い。

―――――


<1>例えば次を参照。Written updates of the Office of the United Nations High Commissioner for Human Rights (UNHCHR) on the situation of human rights in Myanmar, September 16, 2021, p.2.
<2> Ibid.
<3>政治囚支援協会まとめ。Assistance Association for Political Prisoners, Daily Briefing in Relation to the Military Coup, October 1, 2021.
<4>Report of the Independent Investigative Mechanism for Myanmar, July 5, 2021, p.9.
<5>例えば次を参照。The Shan Human Rights Foundation & The Shan Women's Action Network, License to Rape: The Burmese military regime's use of sexual violence in the ongoing war in Shan State, May 2002); Shan Human Rights Foundation, Dispossessed: Forced Relocation and Extrajudicial Killings in Shan State, April 1998.
<6>例えば次を参照。EarthRights International, Total Denial Continues: Earth Rights Abuses Along the Yadana and Yetagun Pipelines in Burma (2000); Karenni Development Research Group, Dammed by Burma's Generals: The Karenni Experience with Hydropower Development From Lawpita to the Salween, 2006.
<7>EarthRights International, 前掲書。
<8>Report of the independent international fact-finding mission on Myanmar, September 17, 2018, pp. 374, 376.
<9>前掲UNHCHR, pp. 9, 11.
<10>UNHCR, Myanmar Emergency Update as of 4 October 2021.
<11>Independent International Fact-Finding Mission on Myanmar, Economic interests of the Myanmar military, August 5, 2019.
<12>Ibid., p.66.



2021年12月10日、米国、英国、カナダは、2021年2月1日のビルマ/ミャンマー国軍による違法なクーデターに対し、国軍の Office of the Quartermaster General(QMG、兵站総局)に制裁を課しました。QMG は、ミャンマー軍のビジネス上の利益を監督する重要な組織です。

ミャンマー軍が支配する土地上で複合不動産開発「Y コンプレックス」を行っている大和ハウス工業の子会社であるフジタ、東京建物、民間インフラファンドの海外交通・都市インフラ投資事業団(JOIN)などの日本企業は、QMG に年間 180 万米ドル以上の賃料を米ドルで支払っており、制裁対象企業を実質的に支援していることが判明すれば、米国の制裁に違反する可能性があります。

また、日本の政策金融機関である国際協力銀行(JBIC)と三井住友銀行、みずほ銀行が 1億4400万米ドルの融資を通じてこのプロジェクトに共同出資しています。

これを受けて、JVCは、Yコンプレックス開発に関わり続ける日本の投資家に対する声明を、ヒューマンライツ・ナウ、Justice For Myanmar、メコン・ウォッチと共同で発表しました。

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2021年2月1日にミャンマーで国軍によるクーデターが発生してから、すでに10ヶ月が経ちます。ミャンマー市民が民主主義と自由を求めて命がけの闘いを続ける中、国軍による苛烈な残虐行為はいまだに後を絶ちません。クーデター以降、子どもを含む1,275名もの命が奪われ、10,285名もの市民が不当に逮捕されてきました(2021年11月18日時点)。少数民族地域における空爆や砲撃なども繰り返されており、国連によれば、234,600名もの国内避難民が生み出されている他、ミャンマー全国で300万人以上が人道援助を切実に必要としている状況です。

JVCはこれまで、他団体とともに「ミャンマー国軍の資金源を断つ」具体的な行動を日本政府や企業に求めてきました。しかし、ミャンマーで経済協力を行うとともに、日本企業のミャンマーにおけるビジネスを後押ししてきた日本の外務省、財務省、国土交通省、経済産業省は、ミャンマー国軍を利する可能性がある事業について、いまだに「資金源を断つ」具体的かつ有効な措置をとっていません。

このような状況を受け、2021年10月の新政権下で就任した4省の新大臣宛てに、書簡(35団体賛同)を提出しました。日本の新政権がミャンマー市民からの切実な訴えに耳を傾け、多大な経済支援をミャンマーに振り向けてきた日本政府としての責任ある行動をただちに取るよう、強く要請するとともに、4省の前でアクション(約60名参加)を実施しました。

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10月19、20日、世界の約450の「Public Development Bank(PDBs)/公的開発銀行」が一堂に会する「Finance in Common Summit/開発銀行サミット」が、ローマで開催されます。第2回目の今年の主要テーマは農業とアグリビジネスです。これを前に、世界中の市民・市民社会組織が、公的開発銀行が「工業型農業の拡大、環境破壊、企業による食料システムの支配に資金を提供している」として、非難する声明「開発銀行はアグリビジネスへの出資を直ちに中止してください」を作成しました。JVCもそのメンバーの一員として声明を作成してきました。

この声明に対し世界中で賛同(団体)を募ったところ、70カ国から、約280もの団体が賛同、署名しました。

公的開発銀行とは、各国政府や多国籍機関によって、とりわけ「南(グローバル・サウス)」の地域に暮らす人々の生活向上に貢献することを謳った政府のプログラムや民間企業に対し、資金提供することを目的として設立された公的機関です。日本では、日本国際協力銀行(JBIC)がこれにあたります。公共機関であるPDBsは、人権を尊重し、保護し、実現する義務があり、その行動について市民に対する説明責任を負っています。しかし実際には、これまで、土地収奪や汚職、暴力、環境破壊、その他の深刻な人権侵害に関与した企業に投資し、「意味ある説明責任」を果たしてこなかったことが、被害を受けた住民、NGO、研究者らより指摘されてきました。

ぜひ、声明をご覧のうえ、この問題に対して、関心をもっていただければと思います。

なお、この度は、呼びかけに対し、個人の皆さまにもご署名いただきましたが、関係者で協議の上、個人名は公開しないことになりました。このため、個人名でのご署名についてはお名前を掲載しておりませんが、署名作成者一同より感謝申し上げます。賛同・ご署名してくださった皆さま、誠にありがとうございました。

【問い合わせ先】
本件について、ご不明な点がある方は担当(渡辺:nabekama@ngo-jvc.net)までご連絡ください。

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10月15日、日本の環境NGO・FoE Japanおよびプロサバンナに対するアドボカシー活動で協働してきたモザンビークのNGO・Justica Ambiental(JA!)とともに、株式会社G-Bioイニシアティブ(東京都千代田区)に対し、同社が宮城県石巻市で進めるバイオマス火力発電所(出力102,750kW)について中止を求める要請書を発出しました。

同社はこの発電所の燃料として、モザンビークの土地40万ヘクタール(注)にポンガミアというマメ科の植物を栽培し、日本に輸入する予定です。

モザンビークNGO・JA!の土地・生命・生態系プログラムコーディネーターのヴァネッサ・カバネラス氏は、「日本の電気のためにこのように広大な土地を占有することは、形を変えた植民地主義だ」と批判し、事業の中止を求めるとともに、ポンガミアを栽培する土地に関する情報開示を求めています。

また、同発電所をめぐっては、騒音・振動・悪臭など生活環境の悪化が生じるおそれがあるため、地元自治体や住民が反対しており、石巻市議会、宮城県議会の両議会は、全会一致で「G-bio発電所建設は中止すべきと国に意見書を提出する」と決議しています。

(注)2021年7月11日、石巻市須江地区で行われた住民説明会後、住民およびFoE Japanスタッフに対し、G-bioは栽培地の面積に関して「40万ヘクタール」と説明しました。しかし、本要請書を発出後の10月19日の電話でのやりとりで、"40万ヘクタールというのは事実と異なる"と述べました。現在、面積に関しての詳細は確認中です。

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10月19、20日、世界の約450の「Public Development Bank(PDBs)/公的開発銀行」が一堂に会する「Finance in Common Summit/開発銀行サミット」が、ローマで開催されます。第2回目の今年の主要テーマは農業とアグリビジネスです。これを前に、世界中の市民・市民社会組織が、公的開発銀行が「工業型農業の拡大、環境破壊、企業による食料システムの支配に資金を提供している」として、非難する声明(英語オリジナル日本語仮訳)を作成しました。JVCもそのメンバーの一員として声明を作成してきました。

これを受けて、現在、とくに食と農の分野で公的開発銀行がもたらす問題について、市民として声をあげるべく、この声明に対し世界中で賛同署名(団体)を集めています(10月15日締め切り)

公的開発銀行とは、各国政府や多国籍機関によって、とりわけ「南(グローバル・サウス)」の地域に暮らす人々の生活向上に貢献することを謳った政府のプログラムや民間企業に対し、資金提供することを目的として設立された公的機関です。日本では、日本国際協力銀行(JBIC)がこれにあたります。公共機関であるPDBsは、人権を尊重し、保護し、実現する義務があり、その行動について市民に対する説明責任を負っています。しかし実際には、これまで、土地収奪や汚職、暴力、環境破壊、その他の深刻な人権侵害に関与した企業に投資し、「意味ある説明責任」を果たしてこなかったことが、被害を受けた住民、NGO、研究者らより指摘されてきました。

ぜひ、声明(英語オリジナル日本語仮訳)をご覧のうえ、この問題に対して、関心をもっていただければと思います。

【問い合わせ先】
本件について、ご不明な点がある方は担当(渡辺: nabekama@ngo-jvc.net)までご連絡ください。

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2020年8月10日から9月7日までの間、外務省の対モザンビーク国別開発協力方針(案)に係るパブリックコメントが募集されました。これに対し、同国に関連して活動するNGOとして、JVCもコメントを提出しました。後日、外務省より具体的な対応やコメントへの回答が出された場合には、あらためてご報告させていただきます。

JVCは今後とも、現地の声をもとに、モザンビークの開発のあり方について提言活動をおこなっていきます。引き続きみなさまのご支援をいただきますよう、宜しくお願い致します。

【参照】

2021年9月9日
特定非営利活動法人日本国際ボランティアセンター

 アフガニスタンでタリバンが権力を掌握して3週間が経過しました。米軍の撤収が完了し、タリバンの新内閣が発表されました。事態がどう動くか、世界が注目しています。
 私たちはアフガニスタンにおいて、今年5月に活動を終了するまで約20年にわたって医療や教育、平和アクションなどの支援活動を実施してきました。これまで現地に関わってきたNGOとして、アフガニスタンを取り巻く状況と、国際社会、日本政府やマスメディアの対応に関して、以下の通り意見を表明します。

米軍占領下の20年の検証を

 タリバンの権力掌握以降、多くのマスメディアは連日のように、国外退避を求め空港に殺到する人々や20年前のタリバン統治時代の記憶から恐怖におびえる市民の声を報道し、タリバンの復権が「悪」であるという印象を国際社会に与えてきました。その後も家宅捜索や殺害事件、デモ隊への暴力などが報道されています。一方で地方都市や農村部では状況は平穏であるとの情報もあります。20年にわたるアフガニスタン戦争の終結に安堵する現地の人々の声も報じられています。現地の状況は多様かつ複雑であり、一面的な判断をすることなく状況を見て対応していく必要があります。

 他方、日本を含め欧米諸国やメディア、多くの識者は、この20年間の「民主化」の成果を強調し「90年代のタリバン時代に後戻りさせてはいけない」と主張しています。しかし、占領下の20年がアフガニスタンに遺した負の影響も忘れてはなりません。
 2001年、米軍によるアフガニスタン侵攻によって当時のタリバン政権は崩壊しました。
 その後現地に入ったJVCスタッフによれば、当時は米軍に対して「この国をいい形に変えてくれるのではないか」と期待する人々もいましたが、現実はその希望とはかけ離れたものになりました。駐留した米軍はタリバンに対する軍事活動を繰り広げ、誤射・誤爆によって多くの罪のない一般市民の命が奪われました。米軍により不当な拘束を受けた人々も数多くいます。JVCが運営していた診療所の近くにも誤爆があり、近隣の村では結婚式の最中に米軍による爆撃を受けて子どもを含む47人が亡くなりました。

 アメリカがタリバンとの和解ではなく「掃討」にこだわってきたために、戦争は20年間も続き、一般市民だけで4万から7万人ともいわれる犠牲者を出しました。この間、多くのアフガニスタン人が家族・親族の誰かを失っています。それによって人々の間に反米感情が広がり、タリバンの勢力拡張にもつながりました。この戦争に、日本も後方支援(インド洋での米軍艦艇への給油支援)の形で加担してきました。
 この20年間がアフガニスタンの人々に与えてきた苦しみを振り返ることなく、それを単純に「正しかった」とだけ総括するわけにはいきません。今回、タリバンがアメリカを追い出してくれた、と歓迎する現地の声もあることを、私たちは受け止めなくてはなりません。

タリバンを国際社会から孤立させてはいけない

 もちろん、この20年間に女子教育をはじめ、人々の様々な権利・人権の拡大が進んだことは間違いありません。私たちNGOもそれを支援してきました。そうした権利・人権は、今後も失われることがあってはなりません。
 そのためには、また、この20年間の検証が必要という観点からも、タリバンを一方的に「敵視」することによって孤立させるのではなく、対話と交渉を続けていくことが重要です。今のタリバンは国際社会の目を意識していますが、ひとたび孤立してしまえば、あるいは特定の国々だけと関係性を持つようになれば、タリバン内の「強硬派」に力を与え、様々な権利が後退してしまう可能性もあります。
 現地では、これまで開発や人権、平和の分野で活動をしてきたNGOや国連とタリバンとの対話がすでに始まっています。日本をはじめ国際社会は、アフガニスタンの人々の主体性を尊重し、現地の動きを見守りながら、対話を通じて基本的人権の尊重を訴え、アフガニスタン社会の平和と安定に貢献すべきです。

 私たちはこれまで世界各地の活動経験から、特定の政治勢力に対してメディアを含む国際社会、とりわけ欧米や日本が「悪」のレッテルを張ることで、その対象を敵視する大衆の心理を生み出し、分断を招き、戦争・紛争を正当化してきた事例を見てきました。カンボジア、コソボ、アフガニスタン、イラク、パレスチナの紛争など、いずれもそうでした。アフガニスタンでのこれ以上の分断や新たな暴力の連鎖を避けるためにも、タリバンを一方的に「悪」とするのではなく、冷静にそして多面的に状況を見て、対応していくことが必要です。

日本が果たすことのできる重要な役割

 タリバンとの対話を進めるにあたり、日本が果たすべき重要な役割があります。
 日本の自衛隊は米軍を中心とした戦争への後方支援を行ったものの、地上侵攻はしませんでした。その点において、タリバンは日本に対して一定程度の信頼を寄せているといわれています。8月26日にはタリバンの報道官が「日本人を必要としている」「友好的で良い外交関係でいたい」と発言しています。国際社会がタリバンと対話する上で「架け橋」的な役割を果たすために、日本はタリバンとの正規の交渉窓口を作るべきです。

 米軍による占領の終了は、アフガニスタンの未来に向けた契機でもあります。
 いまは、占領のないアフガニスタンで、暴力の連鎖を避け、人々の生命や暮らしが保証され、これまで拡大してきた諸権利を後退させない形での国づくりに向けて、日本政府、私たち市民やNGO、メディアなどそれぞれが役割を果たすべき時です。

<付記>アフガニスタンからの国外退避について

 日本政府は、現地にいる邦人のほか、大使館・JICAあるいは日本のNGO団体のアフガニスタン人現地職員の国外退避のため、自衛隊機を派遣しました。結果的に対象としていた現地職員を退避させることができず終わりましたが、退避計画の段階から、対応は不十分なものでした。NGO現地職員に対しては、家族の帯同が認められず、退避後の身分保障は不明確で、数日内に隣国のビザを自力で取得しなくてはならないなど厳しい制約条件があり、退避はほぼ不可能と考えられました。日本に関係したアフガニスタン人で身の危険を感じ退避を希望する方々について、家族も含めて国外で保護を受けることができるよう、今後日本政府が適切な措置を取ることを求めます。
 一方で、国外退避の呼び掛けや対応においては、現地の人々が置かれた状況に地域差や個人差があることが十分に考慮され、また退避後に関する情報が事前に共有されなくてはなりません。
 現地では、国内に残ってタリバンと対話をしながら活動の継続を目指すNGOも存在し、既に活動を再開した団体もあります。従って、退避するかどうかは、個々のケースに応じて、アフガニスタンの人々の判断を尊重して対応がなされることを望みます。その際には、退避後の将来における身分や生活上のリスクを事前に理解・認識できるようにすることが重要です。出国すれば、あるいは日本に渡航すればそれで解決する訳ではなく、難民認定や受け入れ体制、再度アフガニスタンに戻れるかなど、長期にわたる課題があります。また判断・準備のための時間も必要です。
 突然キャンペーン的な一律の退避呼び掛けが行われることがあれば、かえって心理的な不安を助長し、現地の人々の分断を招いてしまうことにもなりかねません。そうしたことにも注意を払いつつ、アフガニスタン国内の状況を見守りながら、冷静に対処することが必要だと考えます。

以上

アフガニスタンで活動する日本のNGOのネットワーク「日本アフガンNGOネットワーク」(JANN)の有志団体による共同声明「アフガニスタンにおける戦闘と暴力の停止、対話による平和的解決、人びとを代表する政府の樹立、 全ての人びとの人権の尊重、同国への支援の継続を求めます」を出しました。

※声明のPDFは本記事の一番下からご覧いただけます。

声明文本文

アフガニスタンにおける戦闘と暴力の停止、対話による平和的解決、人びとを代表する政府の樹立、 全ての人びとの人権の尊重、同国への支援の継続を求めます。

2021年8月20日

戦闘と暴力の停止について

アフガニスタンに駐留する外国軍の完全撤退の期限が迫る中、戦闘が急速に拡大・激化し、また様ざまな形での暴力も続き、一般市民を含む多数の人びとが死傷、多くの被害も出ています。人々の悲しみ、怒り、苦しみははかりしれません。私たちは、亡くなられた方々に深く哀悼の意を捧げるとともに、ご家族や親族、友人の皆さまに心よりお悔やみ申し上げます。 私たちは、依然、そうした戦闘と暴力が続くことを強く懸念します。私たちは、武力による攻撃と暴力を非難し、ただちに、そして将来にわたり、戦闘と暴力が停止されることを求めます。そして、関係主体、関係国、国連、日本政府を含む国際社会が、この状況に対して、そして将来にわたり、さらなる武力で応じるのではなく、戦闘と暴力停止のためのあらゆる働きかけを行うことを要請します。

対話による平和的解決、人びとを代表する政府の樹立、全ての人びとの人権の尊重

私たちは現地の人びととともに、現地に根づいて活動に取り組む団体として、戦争と暴力によってもたらされるのが、悲しみ、怒り、苦しみだけであるということを経験してきました。戦争と暴力で問題の解決をもたらすことはできません。 私たちは、これまで多くの人びとの努力によって進められてきた紛争当事者を含む和平プロセスに敬意を表します。現在、状況が大きく変わったとはいえ、対話による平和的解決の必要性、重要性に変わりはありません。私たちは、包括的な人びとの層を含む対話による現状の平和的解決、そしてそれを通した人びとを代表する政府の樹立を求めます。そして、その中で、また将来・社会全般にわたり、全ての人びとの人権が尊重されることを求めます。さらに、関係主体、関係国、国連、日本政府を含む国際社会が、そのためのあらゆる働きかけを行うことを要請します。

アフガニスタンへの支援の継続

アフガニスタンはこれまでも、世界から忘れられ、あるいは孤立し、それが人道危機に、また戦争や暴力にもつながるという悲劇を繰り返してきました。私たちは国際社会に対し、現在すでに発生している深刻な人道危機に対しての支援も含め、多様な分野でのアフガニスタンへの支援を継続し、必要に応じて強化していくことを要請します。 アフガニスタンの人びととともに、平和を願ってやみません。 以上

「日本アフガンNGOネットワーク」(JANN)有志団体(2021年8月20日現在)

特定非営利活動法人ADRA Japan
認定特定非営利活動法人カレーズの会
特定非営利活動法人ジェン
公益社団法人シャンティ国際ボランティア会
特定非営利活動法人難民を助ける会
特定非営利活動法人日本国際ボランティアセンター
一般社団法人平和村ユナイテッド
特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン
他1団体

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