パーム油と京都・アフリカ・世界@京都
いつも食べてる/使っているパーム油の生産地と発電まで
2020年2月 3日 更新
JVCの地域開発グループマネージャーの渡辺が以下のイベントに登壇します。
【以下、主催者広報文より】
いま、日本で急速に使われるようになっている「油」のことをご存知でしょうか?油ヤシを原材料とする「パーム油」は、ナタネ油の次に、日本で多く食されている油ですが、ほとんどの人はこれに気づいていません。それは、パーム油が「植物油脂」と表記されたり、加工食品などに使われるなど、「隠れ油」となっているからです。
パーム油は100%輸入品です。私たちの暮らしの向こう側にあるパーム油の生産地で何が起きているか、なかなか知る機会はありません。しかし、アジアやアフリカの生産地では、大規模な森林破壊や土地収奪、食料危機、人権侵害が起きています。

油やしプランテーション開発による環境破壊、土地収奪に抵抗するアフリカの小農女性たちのネットワーク
そんなパーム油を燃やして発電することが「エコ」と推進され、京都府内でも、舞鶴市には国内最大規模のパーム油発電所の建設が計画されています。すでに稼働している福知山市(兵庫県)のパーム油発電所では、様々な問題が生じています。
これだけみんなが食べてる・使っているパーム油。私たちの暮らしのすぐそばにあるパーム油について、その生産から消費までを、国内外の専門家やNGOとともに、京都で考えてみたいと思います。
なお、本セミナーは、地球環境基金のGRAINへの助成事業(2019年度助成事業:西・中央アフリカにおける油ヤシ・プランテーション産業拡大に対応するためのコミュニティ能力強化と地域プラットフォームの形成)の最終報告会として開催されます。
日時 |
2020年2月28日 (金) 18:30~21:00
|
会場 |
キャンパスプラザ京都 第4講義室
住所:京都市下京区西洞院通塩小路下る東塩小路町939 (会場への地図)
|
アクセス | 京都市営地下鉄烏丸線、近鉄京都線、JR各線「京都駅」下車。徒歩5分。 |
プログラムなど |
プログラム
- 「パーム油の現状 なぜこれほど大量のパーム油が「必要」といわれるのか」
平賀緑(京都大学博士[経済学])
- 「グローバルなパーム油生産投資がもたらす土地収奪の実態と住民の抵抗 -西/中央アフリカ地域を中心に」
デブリン・クエック(国際NGO・GRAIN)
- 「パーム油大生産地インドネシアの現状と舞鶴・福知山のパーム油発電」
石崎雄一郎(ウータン・森と生活を考える会 事務局長
- オープン・ディスカッション
閉会の挨拶:渡辺直子(日本国際ボランティアセンター)
プロフィール
- 平賀緑(研究者・大学非常勤講師)
-
広島県出身。1994年に国際基督教大学卒業後、香港中文大学へ留学。香港と日本において新聞社、金融機関、有機農業関連企業などに勤めながら、1997年からは手づくり企画「ジャーニー・トゥ・フォーエバー」共同代表として、食料・環境・開発問題に取り組む市民活動を企画運営した。2011年に大学院へ移り、ロンドン市立大学修士(食料栄養政策)、京都大学博士(経済学)を取得。植物油を中心に食料システムを政治経済学的アプローチから研究している。著書に『植物油の政治経済学?大豆と油から考える資本主義的食料システム』(昭和堂、2019年)。
- デブリン・クエック(Devlin Kuyek / GRAIN調査プログラムオフィサー)
-
カナダ出身。マレーシアやフィリピンの小農組織・NGOで活動した後、2003年からGRAINに参加。2008年10月に、世界で最も早くランドグラブ(土地強奪/収奪)に警鐘を鳴らすレポートを発表。世界各地の大規模土地取引情報を「見える化」して注意喚起を行うなど、そのクリエイティブな手法は、後の土地取引をめぐる世界銀行、国連、学術界、NGOに大きな影響を及ぼし、グローバルなアジェンダ設定、政策転換、監視メカニズムの形成に貢献してきた。その後も、土地収奪に関する先駆的な調査・報告を出し続け、この分野で主導的役割を果たしている。
また、当事者主体のアクション・リサーチやキャパシティ・ビルディング、ネットワーキングの専門家でもある。油ヤシ・プランテーションに立ち向かう西アフリカ各国コミュニティの支援に取り組んでいる。
- 渡辺直子(日本国際ボランティアセンター)
- 南アフリカ事業担当/地域開発グループマネージャー。2012年から、日本がブラジルとともにモザンビークで進めるODA農業開発事業「プロサバンナ」や土地収奪問題の現地調査に従事。国際NGO・GRAIN事業の日本との橋渡し役として、西・中央アフリカでの土地収奪問題にもかかわる。
- 【国際NGO・GRAIN】(本部バルセローナ)
https://www.grain.org/
- 危機に直面する生物多様性やコミュニティの保全のため、世界の小農や社会運動と共に活動するアクション&リサーチ型国際組織。遺伝子組み換えやランドグラブ(土地収奪)を含む食料システム(Food System)に関する専門家集団。
団体としては小規模ながら、アフリカ・アジア・ラテンアメリカに拠点を持ち、現地のパートナーらと共に、草の根・地域・国家・超国家・国際レベルでの活動・政策提言に大きな成果をあげてきた。その確かなリサーチ能力によって、世界各国の政府、国際機関、研究者らに注目・引用されるレポートやペーパーを多数発表してきた。
|
参加費 |
500円(学生無料) |
定員 | 90名 |
主催 | 国際NGO・GRAIN |
助成 | 地球環境基金(2019年度助成事業:西・中央アフリカにおける油ヤシ・プランテーション産業拡大に対応するためのコミュニティ能力強化と地域プラットフォームの形成) |
協力 | 日本国際ボランティアセンター、モザンビーク開発を考える市民の会 |
言語 | 英語・日本語(英語から日本語への逐次通訳) |
申し込み/ 問い合わせ先 | 【お申し込み】下記のフォーム画面から、2月27日正午までに名前・所属(任意)・メールアドレスをご記入の上、直接会場にお越し下さい。
【お問い合わせ】モザンビーク開発を考える市民の会事務局
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com
office@mozambiquekaihatsu.net
|