REPORT

東日本大震災

在宅住民の交流の場づくり ~梶ヶ浦地区でピクニック~

11月24日、四ヶ浜地域の梶ヶ浦地区住民を対象にピクニックを行いました。

四ヶ浜地域は震災により世帯数が激減し、それに伴い住民間の日常的な交流の機会も減少しました。これまでに在宅住民を対象に訪問活動を行い各世帯の状況を把握する中で、梶ヶ浦地区は住民間の交流が他地区に比べて一層少ない印象を受けました。そのため、今回の交流イベントは梶ヶ浦地区の在宅住民を対象としました。震災前、各地区の住民が集う場として地区ごとに集会場が設置されていましたが、梶ヶ浦地区の集会場は震災により被災しました。そのような状況から、今回は屋外でも楽しみながら交流が図れる内容を企画しました。

造成地の見学の様子

橋が架けられる場所の見学の様子

イベント当日、参加者はリュックサックを背負いながら梶ヶ浦地区内を歩き、現在、工事が進められている高台移転の造成地や大島架橋事業として今後建設される大島と本州を繋ぐ橋の予定地を見学しました。参加者の中にはこれらの場所に初めて来た住民もみられ、「知らない間に随分と変わったんだね」といった驚きの声が聞かれました。

その後、参加者は見晴らしの良い場所に移動し、各自持参したお弁当を食べました。それぞれが作った漬け物を皆で食べ比べる様子もみられ、参加者からは「皆で一緒に食べるとおいしいね」、「またここに来て食べたい」といった声が聞かれました。

お弁当を分け合う参加者

昼食後は解散となる予定でしたが、参加者の希望により、食事をした場所の近くに住んでいる高齢の住民に参加者全員で会いに行くこととなりました。その高齢の住民は笑顔で参加者を家に迎え入れ、「足腰が弱いから(ピクニックに)行けなかった」と話しており、参加者が会いに来てくれたことをとても喜んでいました。

今回の交流イベントを通して、久しぶりに顔を合わせる住民もみられました。そのような方々が嬉しそうな表情で話している様子をみて、地域で共に暮らす住民同士の交流の大切さを改めて感じました。震災以降、四ヶ浜地域では各世帯が点在した状態となっており、「ご近所付き合い」が少なくなっています。そのような状況の中、住民同士が定期的に顔を合わし交流することができるよう、JVCはこれからも交流の場づくりを行っていきます。

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