実際に現地を訪れ地域の人々と接することが息の長い交流を育む。このことを実感させてくれる貴重な機会となった。
後日、気仙沼に戻り、託された記念品とともに江戸川の思いを保存会に届けた。その際、会長から「今後は保存会というよりも浦島地域の太鼓の存続、という発想をもって四ヶ浜全体で考えていく必要があると思う。そのためにも、浦島小学校はなくてはならない。」と語られた。
昨年8月に「気仙沼みなとまつり」が2年ぶりに開催されたが、会場の都合上、恒例の太鼓の披露はかなわなかった。さらに、浦島小がなくなれば、太鼓の稽古場も将来の担い手も失いかねない。震災が地域に及ぼした影響の大きさを改めて感じさせられる。
太鼓の音が響き続けることは、四ヶ浜のアイデンティティを保持するための重要な要素の一つともいえる。また、太鼓という伝統芸能は、地域内にとどまらず、地域を越えてまで人々との交流を促す、四ヶ浜にとっての貴重な地域資源である。
JVCは、いつの日か、再び浦島小学校で保存会と江戸川の人々が共演できる可能性を求めつつ、本校閉校後の施設利用の方法や今後の在り方などについて、住民とともに模索を続けていく。















