REPORT

東日本大震災

仮設住宅での夏の暑さ対策

ホームページをご覧のみなさま、初めまして。今月よりJVC気仙沼事務所で勤務をしている野口です。よろしくお願いします。今回は仮設住宅を対象にした夏の暑さ対策について報告します。

今年の夏を迎えるにあたりJVC気仙沼事務所は夏の暑さ対策として様々な方法を検討してきました。いくつかある候補の中から、まず、最初に遮光ネットを屋根の上に取り付け室内温度の軽減を図る方法を実験しました。しかし、実験の結果、遮光ネットでは室内温度の軽減に有意な効果を認めることが出来ませんでした。そこで、他団体でも実施しているグリーンカーテンを設置して暑さ対策を講じていくことにしました。

仮設住宅の屋上に遮光ネットを設置するJVC山崎

グリーンカーテンは設置・管理に様々な作業が必要になることから住民の方の協力が必要となります。JVCでは、夏対策を通じて単に暑さを軽減させるだけでなく、仮設住宅の住民の方の主体的な参加を期待しています。

5月24日19時から浦島小学校仮設において説明会を行い施工方法など説明し、住民の方々からも様々なご意見・ご希望をいただきました。

浦島小学校における説明会で説明するJVC野口

住民の方々は、今までの生活、農業・漁業を通じて様々な経験を積み重ねてきた方ばかり。その経験に基づいた意見や提案は納得できるものが多く、こちらが勉強になることも数多くありました。たとえば「食べて美味しい植物のほうがいいわ!」といったお母さんたちの意見からは、日除けができればよいという事ではない、という当たり前といえば当たり前のこと、ついつい忘れがちな住民の方の細かい気持ちなどを改めて感じることが出来ました。今回は暑さ対策として効果の高いユウガオを利用することにしましたが、住民の方の意見を今後の活動に取り入れていきたいと考えています。ほかにも、元農協の職員さんからは植物の育て方、漁師さんからは紐の結び方など、たくさんの事を教えていただきました。ありがとうございました!

ネットの設置方法を実験する様子

漁師の方から紐の結び方を教わる

グリーンカーテンが、住民のみなさんのこれまでの様々な経験を生かす機会になれば、と考えています。

夏対策は始まったばかり。これから梅雨にかけての設置作業やユウガオの維持管理など、いろいろ課題が出てくると思いますが、ひとつひとつ住民のみなさんと共に乗り越えていきたいと考えています。

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