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[報告]タイ事業最終報告

3年間の日本との交流から、新たな実践が始まるタイ

元JVCタイ事業担当/合同会社PLC代表 下田 寛典
2021年9月22日 更新
PDFは上の画像をクリック

JVCは1980年にタイのバンコクを拠点に創立した。以来、40年間続いたタイ事業は、2021年3月で国別事業としては終了した。ここでは、活動終盤の16年から3年連続で続けた、タイの NGOリーダーたちと日本の有機農業実践者との交流を報告する。その交流はその後、タイ国内での、生産者と消費者とを繋ぐ運動を生み、非正規労働者への支援など「持続可能な社会」つくりへと躍動している。

これまでの経緯

タイNGO界のリーダーたちは、1980年〜90年代にかけて国を越えた交流により有機農業の理念や哲学を学び、自国の状況に合わせた実践を試み、数多くの成功を成し遂げてきた。だが2000年代、タイは国際援助の対象から徐々に外れ、現在の若手は国を越えた交流から学ぶ機会は少なくなっていた。

一方で、タイの有機農家はわずかではあるが確実に増え、生産面でも種類、質、量とも安定してきている。ただし、販売面と収入面では地域やグループ差があり、販売方法の工夫、後継者育成といった生産者強化のほかに、消費者の安全な食に対する意識の向上とコミットメントの双方のアプローチが求められていた。

そこで、タイの新しい食・流通のシステム確立のため企画したのが、日本の有機農業を取り巻く食・流通・教育を学ぶ経験交流だった。

日本の有機農業実践家との3年間の交流

16、17、18年と3年にわたり、合同会社PLC(注1)と協力し、年に1回、タイから若手NGOスタッフや活動家を招聘し、日本の有機農業運動の実践者と交流した。

訪問したアジア学院、生活クラブ連合会、あいよ農場、三里塚ワンパック野菜、埼玉県小川町、山形県長井市、山形県白鷹町は日本での先駆者で、JVCタイが長年の活動を通して協働してきた仲間たちだ。

交流では流通、販売、消費に関わる関係者の実践と想いに焦点を当てた。農業分野のすそ野は広く、環境、文化、教育、福祉との繋がりも重要で、3年目は保育園や子ども食堂とも交流。創りたい社会のビジョンを共有し、次の世代につながる新たな「仲間」づくりを進めてきた。

◎注1...合同会社PLC。2019年設立。広くアジア圏での交流と学びあいを促進するために、経験交流、研修、スタディツアーなどの企画・運営・サポートをする。体験を通して持続可能な社会をつくる担い手と、そのネットワークを構築することが目的。

タイ国内で始まった「持続可能な社会」つくり

交流を終え2年。今、タイ各地では、たくさんの実践が生まれた。

たとえば、バンコクでは、地方の生産者と都市の消費者を繋ぐ日本の「生協」に近い形の農産物販売流通プロジェクト「City Farm マーケット」が立ち上がった。南タイのソンクラー県では、在来種の米を使った米粉の加工が始まった。20年には、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で困窮化した都市部の非正規労働者を救済すべく、交流参加者が中心となり、「食をわける・命をわけるグループ」が立ち上がった。

タイで生まれた実践は、「農」を共通項に「持続的な社会」を創り出そうとする国を越えた意志で結ばれている。その実践は、個々の小さな「ローカル」のなかで展開している。困難は続くが、国を越えた学びがローカルに還元されていく不断の運動がこの先も続いていくことを願う。

協力団体の合同会社PLCが、3年間の活動をまとめた冊子を制作した。ご興味がある方はこちらからどうぞ。

No.345 支援する・されるから対等の関係に移行した今、タイとカンボジアの事業は終わるが新たな交流へ (2021年4月20日発行) に掲載】

※後日、掲載年月別一覧を用意します。

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