
【2025年度活動報告】国内避難民を対象とした「教育環境の改善」支援

アンサール・アッラー(フーシー派)と暫定政権間の内戦が2015年から続き、5歳未満の子どもの多くが慢性的な栄養失調で、学齢期(6〜15歳)の子どもの39%が不就学の状態にあります(国連:2024)。南西部に位置するタイズは両勢力圏の境界に位置し、今も散発的に戦闘が発生しており、暫定政権側では2番目に避難民が多い県です。特に生まれた時から戦争下にいる子どもは空爆・砲撃や度重なる避難などから心理的不調を抱えているにもかかわらず、十分なメンタルケアがなされていません。フーシー派によるイスラエルとの応酬などは報道されますが、こうした避難民の状況には国際的に十分な注目が集まっているとは言えない状況です。
2025年度の「教育環境の改善」支援の活動目的は、対象校において午前に学ぶ生徒数が増え、児童の通学の安全が確保された教育環境が整備されることでした。活動地は、タイズ市アル・ムダッファル地で、新たに3教室を増設し、維持管理研修には30人が参加しました。受益者層は、国内避難民で、生徒・保護者・教職員を合わせて約2600人に上りました。子ども広場に参加した子どもたちは、約300人となりました。
現地NGOと連携し、タイズ市アル・ムダッファル地区のアーイシャ女子小中学校で鉄筋コンクリート造りの教室3室を増築しました。ソーラー発電システム、机椅子107台、ホワイトボードを設置し、トイレ10基の改修、給水ポンプ新設、スロープの設置も追加実施。教員と保護者会30人への維持管理研修を成果行い、持続的な施設の管理体制を強化しました。175人の生徒が新教室で学び始め、低学年2クラスが午前の部に移行しました。
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完成した新校舎(3教室)
学校建設では175人の生徒が新しい教室で学び始め、1年生2クラスが午後から午前の部に移行し、帰現地からの声宅が日暮れ時以降になることもある通学時のリスク(交通事故、誘拐など)が軽減されました。教員・PTAの定期点検体制も整備されています。一方、遊具・設備のメンテナンス費用の確保や電気・水へのアクセス改善、担任教員不足による全クラスの午前移行に関しては、引き続き課題として対応を行っていきます。
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新教室で授業を受ける子どもたち