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JVC水曜講座第10回レポート 
2006年3月2日 更新
 

講演の概要

@基礎知識

地理的条件、略史、イスラエルとパレスチナの格差、限定されたパレスチナの「自治」、移動の不自由(検問所、「壁」など)、第二次インティファーダ勃発後の激しい攻撃と「逆開発」のプロセス

Aシャロン首相に対する現地の声

  1. 経歴と対パレスチナ政策
  2. イスラエルの医療・人権NGO、「人権のための医師団−イスラエル(PHR)」スタッフの声

「私は長年シャロン氏の占領政策に強く反対してきました。シャロン首相と政府は、最近になって武力ではこの問題は解決できないということを理解し始めたのだと思います。一方で彼は一貫してパレスチナ人に不信感を抱いていました。態度の変化があったとしても、それは現実的な考えに基づいたものです。しかし、和平はお互いを信用すること抜きには実現不可能です。」

Bパレスチナ評議会選挙と現地の声

  1. 選挙の意義:10年ぶりの実施、ファタハ以外の選択肢の存在、透明性・投票率の高さ
  2. 現地の声
    「私は、今までアラファト議長のやり方について常に批判的でした。彼はパレスチナの民主主義に対して、大きな間違いを犯してきたと思います。しかし同時に、パレスチナの人々が存在するということを世界に初めて示すことが出来たのは彼です。」(医師、パレスチナNGO職員)
    「私たちは、ハマスが掲げているようなイスラム社会の実現には賛同していません。例えば、女性の自由についての彼らの考え方には同意しません。でも、自治政府の腐敗は明らかであるのに対して、ハマスはクリーンです。」(教師、難民キャンプ在住)
  3. ハマス大勝の理由:腐敗・格差への批判票、ファタハ内部の分裂・票割れ、ハマスの社会活動への評価・クリーンなイメージ、ハマスの組織力、過去の和平プロセスへの不満

C現地映像の上映

「壁」、検問所、入植地

DJVCの活動紹介

  1. ガザ地区での子どもたちの栄養改善支援
  2. 難民キャンプでの教育・文化支援
  3. トラウマを持つ子どもたちのケア・教育支援
  4. イスラエル、パレスチナのNGOによる巡回診療への参加

※PHRのハダス・ジウ代表へのインタビュー
「平和構築は、一方が与える側、もう一方が与えられる側、という一方的な 関係では成り立ちません。互いから学ぼうとすることが必要です。パレスチナ人は、常に支援をされる側でいたいわけではありません。問題の構造に働きかけなければ、人道支援が状況を変えることはいつまでも無いでしょう。」

感想

今回紹介された現地の声について、私が共通して感じたのは、みな非常に理性的で冷静だということです。ユダヤ人もパレスチナ人も、みんながみんな激しく憎しみ合っているわけでも、暴力に訴えようとしているわけでもない、ということを改めて認識させられました。このように理性的に冷静に事態を改善させようとしている人々の行動をサポートしていくこと、そして、そんな現地の人々に負けない知性を持って、日本や国際社会は何をしていくべきなのかを考え実践していくことが、日本に住む私たちに求められている、そんなことを感じた講座でした。

広報インターン 高橋豊

 
 


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