アジア・中東・アフリカで活動する国際協力NGOです。
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プロサバンナに関連する会報誌掲載記事

プロサバンナへの政策提言活動から学んだこと

JVC専門アドバイザー(政策提言) 高橋 清貴
2021年8月 4日 更新
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さまざまな圧力にも屈せず、自らの食料主権を主張し続けた モザンビーク農民のことばと行動は、ついにプロサバンナという巨大事業を中止に追い込んだ。彼らは、国連が「小農宣言」を採択し、〝アグロエコロジー〞の制度化などが 着実に前進していくなかで、国際協力というものが、先進国と途上国が共に学び合うものへとシフトチェンジしつつあることを、私たちに示してくれたのではないだろうか。

ODAの中心にSDGsを置くことは、不可能なのか?

JVC専門アドバイザー(政策提言) 高橋 清貴
2021年2月22日 更新
no342-prosavana.jpgPDFは上の画像をクリック

外務省やJICAの過去の過ちから導かれる教訓をODAに活かすため2011年に立ち上げられた「開発協力適正会議」委員を退任した高橋。
当初の目的から外れ、「国益ODA」に走り続けている会議の現状と、残された課題について振り返る

「小農の勝利」で終わらずに「公正な社会づくり」こそを

地域開発グループマネージャー/南アフリカ事業担当 渡辺 直子
2021年2月22日 更新
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7月21日、外務省は突然、モザンビークでの「プロサバンナ事業の終了」を発表した。これは、約8年間、同事業に「ノー!」を言い続けてきた現地の小農と、市民、国内外のNGOの連帯と協働による勝利と成果だ。
だが同国では日本の官民連携の大型プロジェクトも進行中だ。支援が必要な状況を生じさせている「加害の側」にいる私たちが、支援を超えて、いかに公正な社会・世界をつくれるかが問われている。

抑圧下で小農が続ける実践、連帯と社会変革

地域開発グループマネージャー/南アフリカ事業担当 渡辺 直子
2020年8月 9日 更新

モザンビークの小農は、日本のODAも含め海外投資による土地収奪に苦しみ、抗議の声をあげれば政府などからの弾圧を受ける。それでも彼らは、長年の農業実践に誇りをもち、他地域や他国の小農と連帯し、自らの実践と課題を相対化しながら、学びと内省、実践を繰り返し、社会変革を起こしている。今、JVCがなすべきは、単なる技術支援に留まるのではなく、活動地の人たちが世界との関わりのなかで立ち位置を確認し、未来を描くための対話にあるはずだ。

ODAから垣間見える国家の姿と市民のあり方

地域開発グループマネージャー/南アフリカ事業担当 渡辺 直子
2020年8月 8日 更新
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「ODAウォッチ」と題された本連載の執筆にあたり、これまで渡辺は以下のことを意識してきた。一番の当事者である「現地小農から見た」プロサバンナ事業がどのようなものかを伝えること。それを受けて、納税者である私たちが、事業実施主体である外務省・JICAという「権力の側」をウォッチすること で見えてくること/考えるべきことは何かを検証すること。今回は、私たちNGOという「人びとの側」に見えた気がかりについて考えてみた。

分水嶺に立つODA

JVC専門アドバイザー(政策提言) 高橋 清貴
2019年10月16日 更新
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持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)は、キャッチーでカラフルなアイコンとともに、ここ数年でようやく一般的にも知られつつあるようになってきた。そこでは、多様なステークホルダーのそれぞれが国際的課題の解決に向けて取り組むべきだ、と謳われている。目指すべき「共通の目標」を手に入れた一方で、同床異夢的に推進されていく「セクター間連携」に対する懸念があることをお知らせしたい。

ODA事業実施に欠かせない 「相手国政府」との信頼関係

地域開発グループマネージャー/南アフリカ事業担当 渡辺 直子
2019年10月16日 更新
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ついにモザンビークの司法が動いた。現地の裁判所が、プロサバンナ事業が「人びとの『知る』という根本的な権利を侵害している」 として、「プロサバンナ事業の影響を受ける市民の自由と権利を侵害する可能性のある計画・組織および決定に関する公益にかなう情報」の全面公開を命じる判決を下した(注1)
事業下ではJICAによる資料も多く作成されてきた。いま、日本政府が果たすべき責任とは。

「不都合な真実」から 目をそらし続けられるのか

JVC専門アドバイザー(政策提言) 高橋 清貴
2019年10月16日 更新
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この連載で取り上げているJICAによるプロサバンナ事業は、現在その事業計画(マスタープラン)の策定を中断している。
これまで現地や日本の市民団体が提言活動を続けてきた結果と言えるかもしれないが、かと言って事業の影響を受ける現地農民を取り巻く状況は、必ずしも好転はしていない。
市民的自由や人権の保障といった(ある程度普遍的と言える)価値を、開発支援の現場においてどのような姿勢で組み込んでいくべきなのだろうか。

反故にされた 「外務大臣の指示」

地域開発グループマネージャー/南アフリカ事業担当 渡辺 直子
2018年8月23日 更新
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2017年11月、同年4月にプロサバンナ事業対象州の住民11名がJICAに提出した、事業が環境社会配慮ガイドラインに違反するとした「異議申立」に対する調査報告書の日本語版が公表された。※注(1)
本稿でもお伝えしてきたJICAによる現地農民・市民社会組織への「介入」とその結果の「分断」、あるいはその他の異議申立内容については、いずれも「ガイドライン違反なし」との結論が出され、残念な結果となった。
今回はその後の事業を取り巻く状況についてお伝えする。

「主体」としての農民、「客体」としての農民

地域開発グループマネージャー/南アフリカ事業担当 渡辺 直子
2018年2月13日 更新
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4月27日、対象地域住民11 名(小農男女)により、プロサバンナ事業に対してJICA環境社会配慮ガイドラインに基づく異議申立が提出された。いま私たちは何を考える必要があるのだろうか。
今回は、活動地に暮らす人々へ向ける渡辺の視線が「転換」した経験を提示する。一見モノローグのようにも読めるこの出来事は、「国際支援」というものが生み出す人と人との関係性への問題提起にもなっている。

小農からの「異議申し立て」が意味するもの

調査研究・政策提言担当 高橋 清貴
2018年2月13日 更新
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今年4月にモザンビークの住民たちが起こしたプロサバンナ事業への「異議申し立て」は、現在その審査が進められている最中だ。
結果はどう出るかまだわからないが、今回は、その異議申し立てが持ちうる意味を、アジアとアフリカと日本との関係から考えてみたい

「官民連携」における ビジネスの責任をどう問うのか

地域開発グループマネージャー/南アフリカ事業担当 渡辺 直子
2018年2月13日 更新
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日本がモザンビーク北部で注力する事業はプロサバンナだけではない。北部5州(ナンプーラ、ニアサ、ザンベジア、カーボデルガド、テテ)で行われる「ナカラ回廊開発」があり、農業開発事業・プロサバンナはこれに包摂されている(注1)。
今回はこのナカラ回廊開発における「鉄道整備・港湾事業」について、そしてJICAではなくJBIC(国際協力銀行)による企業融資について取り上げる。

政治の歪みを質さない日本

調査研究・政策提言担当 高橋 清貴
2017年7月11日 更新
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今回は、プロサバンナ事業の対象であるモザンビークの国家財政の状況と、それに関連しての日本政府の外交姿勢に関して取り上げる。ただでさえ遠いアフリカの、日本が関わっている援助事業とは言えその背景にある事柄、と捉えてしまえば、自身との関わりを見出すのは難しいかもしれない。
しかし、人々の暮らしが時の政治や経済に大きく左右されるのはどこの国でも変わりはない。私たちはそれを、どこまで意識できるだろうか。

政治化される人々、地域に関わる意義と可能性

南アフリカ事業担当 渡辺 直子
2017年2月14日 更新
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2009年以降、「官民連携・投資促進」の掛け声のもと、日本政府はモザンビーク北部5州(テテ州、カーボデルガド州、ザンベジア州、ナンプーラ州、ニアサ州)における「ナカラ経済回廊開発」に積極的に取り組み、日本の複数企業(三井物産、新日鉄住金など)が石炭開発や鉄道・港湾などインフラ整備に投資している。5州のうち3州はプロサバンナ事業の対象地だ。しかし現在、この地域は現地の人びとが「内戦」と呼ぶ状況にある。いったい何が起きているのか。

「時代遅れ」なニューアライアンス?

調査研究・政策提言担当 高橋 清貴
2017年2月 1日 更新
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今回は、この連載で取り扱っているプロサバンナ事業のような援助事業の背景にある、アフリカを対象とした新しい国際的な投資/開発政策の枠組みに関して取り上げたい。援助の現場で起きていることには、それが生み出される背景が必ずあり、私たちはそれを知る必要があるだろう。

農民たちが選んだ道のり

南アフリカ事業担当 渡辺 直子
2016年8月16日 更新
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モザンビークは日本からは距離的には遠い土地だ。しかしそこには、日本のODAによるプロサバンナ事業に対して抵抗運動を続ける数多くの農民たちがいる。農民らしく地に足をつけ、かつ目指す遠くの目標を見据えて、土地と暮らしと未来を守るための闘いを今も続けている。

農民主権をめぐる考え方

調査研究・政策提言担当 高橋 清貴
2016年8月16日 更新
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これまでプロサバンナ事業に関して外務省やJICAと議論してきて、すでに3年以上が経つ。この間、ずっと考えてきた言葉がある。「農民主権」である。政府と私たちのこれまでの議論は、この言葉の解釈をめぐって行われてきたと言っても過言ではない。

隠され選別され強制される「参加」プロセスとは

南アフリカ事業担当 渡辺 直子
2016年8月16日 更新
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プロサバンナ事業の行方はいまだ予断を許さない。今号でご報告する事態を受け、日本のNGOは、事業の現状と問題点を取りまとめた抗議および事業の抜本的見直しを求める要請書、ならびに公開質問状を外務省・JICAに提出した(注1)。ぜひ記事と合わせてお読みいただき、日本の援助の実態をウォッチし続けていただきたい。

経済成長ありきで社会課題が解決するか

調査研究・政策提言担当 高橋 清貴
2016年2月 9日 更新
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この連載ではこれまで、プロサバンナ事業をミクロな視点、すなわちその実施の現場において何が行われているかを中心に批判してきた。住民や農民にとって、それがどういう意味を持つかが援助の基本だからである。今回は、逆にマクロな視点からプロサバンナを鳥瞰して、その全体像から見えてくる問題点を指摘してみたい。

日本国益のための援助

これまでアジア一辺倒だった日本のODAも、TICADなどに見られるように今では「アフリカ開発」をODAの柱のひとつに位置付けている。外務省がモザンビーク国をどのように認識し、その中でJICAはプロサバンナを含めてどのような開発を目指しているのかを、彼らが発した政策文書や発言をもとに探ってみる。

ODAの政策文書のひとつに国別援助方針がある。そこでは、「同国は、...資源が豊富であり、...農業開発の余地も大きく、...人口の大多数が農業に従事しているが、その大部分は生産性の低い零細な生産活動にとどまり、...企業活動は未発達である」とされており、「回廊と周辺地域を結ぶ道路・橋梁改修やナカラ港の整備・電力等のインフラ整備を支援するとともに、...(プロサバンナ事業)により、農業開発支援に積極的に取り組み、包括的な回廊開発支援を行う」とある。

要するに、外務省は古典的な近代化の視点から同国を「途上国」と認識しており、生産性を高め、インフラ整備し、輸出振興して国の経済を大きくするためには企業活動の発達が不可欠、という考え方だ。プロサバンナもここに位置付けられている。そして、その包括的な青写真が「ナカラ回廊開発計画マスタープラン」である。筆者が委員をしている「開発協力適正会議」で同地域の電力配電網計画を検討した時、外務省幹部から次のような発言があった。

「日本企業のビジネス環境整備のためのインフラ整備という観点から、日本企業の関心が高い地域・分野を対象に、案件の形成を目的に戦略的マスタープランの策定を進めている。」(第19回2014年12月16日)

この会議は、国益論者の委員が多いこともあって、それに誘引されて外務省もJICAも本音を語ることが多い。他国に負けずに日本企業にいかに受注させるか。ODAの評価も、そこを中心に論じられる。別の会合でも、外務省はインドにおける高速鉄道(新幹線)事業獲得競争で中国に勝ったことに熱弁をふるっていた。

支援の「結果」と「成果」の違い

南アフリカ事業担当 渡辺 直子
2015年11月26日 更新
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7月にモザンビーク最大の小農組織UNACのメンバーが来日し、8月は3週間強に渡る現地調査を実施した。9月にはモザンビークより元農業副大臣・現プロサバンナ担当一行が来日し、意見交換の場を持つなどしたが、今回は調査中の出 来事から「事業の成果」について考えてみたい。

「役に立つ」支援への不満?

乾期だというのに、目の前に広がる緑あふれる見事な畑。モザンビークで訪ねた農民組織の共同畑だ。5ヘクタールの畑の真ん中に貯水池があり、水路が畑中に張り巡らされている。数年前に農民らが手で掘ったという。土曜日の朝 早くなのに、すでに男女合わせて10人を超えるメンバーが熱心に作業をし、小さな子どもたちも遊びながら手伝っている。

昨年この農民組織にプロサバンナ事業より電動水ポンプが貸与され、種が提供された。今年4月の調査で、この組織のリーダーに話を聞いた際、事前の合意にもかかわらず、自分たちが希望していたものとは違う種が遅れて配られ、満足いく生産ができず、水ポンプ代が返せない可能性があるとの不満と不安を話していた。

今回はその後の話を聞いた。今年の種は、担当官と交渉し、自分たちが店で購入したために問題はなかったという。また、電動水ポンプには、一定の速度で早く水を畑に廻せる利点がある(「それで生産性があがったか?」との問いに回答はなかったが)。要は「それなりに役に立っている」とのことだった。だが、農民らが強調したのは、次の一言だった。「プロサバンナは私たちの話をまったく聞かない」

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